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FordがCyber-TruckやGMの追い上げでEV計画を大変更へ

Fordが大々的にぶち上げていたF-150Lightningの製造について生産停止を発表しました。
EVで顧客支持を集められる車両を出せない中、TeslaのCyber-Truckの攻勢やGMの追い上げに対抗できず一休みとなったようです。
大統領選挙後の政策見極めを行ってから、体制立て直しを行う可能性はありますが各社対応の違いが明らかになってきました。

https://www.autonews.com/ford/an-f150-lightning-downtime/

1;FordによるF150の生産停止

 10/31にFordは11/15から2ヶ月間、F-150Lightningを生産停止することを決定。該当する工場はミシガン州ディアボーンのEV製造センター、期間中に工場は閉鎖…先だって24/01に工場従業員の30%を削減したことに続くもので、来週の米国選挙を前に行われる
 生産停止はTeslaのCyberTruckの売れ行きの好調さを受けた対応で、FordのEVトラック/SUVが低調なことを反映。最近の米国EVの売れ行きではCyberTruckがFordのMach-Wを抜いて3位に浮上。加えて、FY24-3QのEV販売でFordは23,509台販売したが、32,095台販売したGMに追い抜かれている

 Fordの広報担当はメディアに対し、[当社は売上成長と収益性の最適な組み合わせのために生産を調整し続けており、今回の件も内包される]と述べて市況に合せた動きとする

2;Fordの状況

 今週初めの収益報告で、フォードはEV事業;Model-eの通年の収益が12億ドルに達する予想を公表
 事業損失は55億ドルに上る見通しでFY23の損失を上回っての着地想定。Model-eはFordのEV事業で、ICE事業;Ford-BLUEや商用車事業;Ford-PROとは別事業体として報告している

 Fordを取り巻くEV環境は激変しており、時々に応じた対応を迫られている
 -24/08;3列SUV(EV)と次世代PUT(EV)の製造計画を延期すると発表
 -23/10;需要に対する適合としてF-150 Lightningの生産目標を大幅に削減

 CEOのJim Ferley氏は発表の場でHV車への注力を明言し、EVへの重点を引き下げた
 -[競合他社のほとんどは、F-150/Maverickと同クラスにHV車を提供しておらず、当社にとって素晴らしい収益機会と認識している]
 -[HV車の需要は非常に高く、供給が需要に追い付かない。全ラインナップにHV車を導入して部分的/段階的に電動化を進めていく]

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