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【千字文0007】桔梗をめぐるエトセトラ。

自分のハンドルにも使っている「桔梗」。昔からとても好きな花ですが、ハンドルの由来も幾つか重なっているので、そのあたりも合わせてひと語り致します。

まずは、今年の大河ドラマ『麒麟がくる』で遂に主役となった明智光秀の家紋「水色桔梗」。星型の五弁の花の意匠が、大層映えますよな。

織田家の天下布武をめざす戦場には、常にこの麗しい家紋の描かれた旗指物が幾つも翻っていたのでしょうな。本能寺を取り囲んだ際にも、山崎で秀吉に敗れた際にも、でしょうが。どこか儚げで、移ろいやすい印象を抱いているのは、光秀のイメージが自分の中で濃く反映されているのか。

続いて、平将門の愛妾・桔梗の前。敵将・俵藤太秀郷の間諜で、百戦百勝の将門の敗因を作った、とされていますが…このあたり、自分が書きたいと思っていたゲームのシナリオで、めっさ桔梗の前をフィーチャーした感じにした過去が…ま、もう世に現れることは無いと思いますが。

うちの家系にとっちゃ、不倶戴天の敵ではありますが、そういうひとだからこそ、尚更「実は…」みたいな感じにしたいんですよね。

でと、もう一つは、上記のシナリオで、この桔梗の前と結びつけた安倍晴明ですね。こちらも「晴明桔梗」として知られる五芒星の紋が有名ですよな。先のシナリオのキーは、「何故、安倍晴明の紋と、平将門の愛妾の名前が符合するのか?」というとこだったりするので…

2年前、台風で中止になってしまったPerfumeの大阪公演の際、前日に前乗りして京都を旅した際に、長年の念願だった晴明神社に初参詣致しました。

雨はまだ小降りでしたが、人っ子ひとりいない社殿にて、たれ込める積乱雲の下、桔梗の花がそこかしこで風に靡いておりまして。実に、健気な風情でした。

なんかね。スカッと爽やかな快晴の青空の下で見るよりは、今にも崩れそうな荒天のもとで、ちんまりと、それでいて凛とした存在感で咲いているのが、とても良いのです。確かに、其処にいる、って感じで。

ちなみに。桔梗の花言葉、ご存知でしょうか。

「不変の愛」

かっこええわー。変わらない大切なものを抱いて生きていく。そういう人生を送りたかった。たぶん、光秀にしても将門にしても、大切なものが踏みにじられそうになって、叛旗を翻したのでしょうし。晴明にしても、人と妖との間で、守りたいものがあって、桔梗にそれを託したんじゃないか、と。

花言葉、たぶん平安時代に無いと思うけどな【台無し】

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