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お客さんでいられること、お客さんではいられないこと(2024/12/9の日記)
8時に起きて9時から本の推敲2回目の続きに取り掛かった。
本当は7時に起きたいのだけど、最近寒くて布団から出られない。あと昨日は25時までネットフリックスで『地面師たち』を観ていた影響もある。久しぶりに25時まで起きていた。普段は23時前には寝ている。
会社を辞めて以降、4時に寝て昼に起きる生活をしていた時期もあるし、完全に昼夜逆転していた時期もある。今となっては考えられない。今や25時まで起きているだけで夜更かししている気分になる。中学生の頃みたい。
『地面師たち』、面白くて視聴を中断できなくなり、4話から最終話(7話)まで一気に観てしまった。久しぶりに映像作品に没入させていただいた。もうずっと映像作品に没頭できなくなっていたのに。
ふと、いつの間にかまた映像作品を観たい気分になっていて、地面師たちに没入できた。今なら他にも色々楽しめる気がする。
映像作品やゲームは僕にとって、常に楽しめる娯楽というよりも、期間限定でたまにスイッチが入って楽しむ娯楽。
最近は色々と考え込むことが多かったので良い気分転換になった。せっかくネットフリックスを契約したので、この期間で色々と観たい。
それにしても、地面師たちの感想を華麗に書き綴りたいところであるのに、「面白かった」以外の言葉が出てこない。話題の『「好き」を言語化する技術』でも読もうかしら。
でも、僕の場合、テクニックの問題というよりも、実は心の中では「感想を書きたくない」気持ちが潜んでいるようにも感じる。感想を書こうとしても、頭でっかちな僕は「感想」ではなく「批評」、しかもカッコつけて鋭いことを言ってやりたくなる。
しかしハッキリ言って僕にとって映像作品は完全にお客さんとして楽しめればそれでいい対象であり(昔は違った。昔は批評してカッコつけたい気持ちがあった)、無駄に批評を試みて苦しんだり、ただアトラクション的に楽しかった思い出が他の何かへ変質するのを恐れ、だからただ一言、「面白かった」で済ませておきたい。そんな気持ちが映像作品に対してあるように思うのだけど、この文章は就寝前に眠い目をこすりながらノリと勢いと語感で書いているだけなので、全て単なる思いつきかもしれない。
今日の日記を書いているはずなのに、昨日の夜に観た地面師たちの話しかしていない。
今日の日記としては、9時から本の推敲続き。今日はかなり進んだ。約2万文字も推敲が進んだ。ゴチャゴチャと鬱陶しい文章をバッサリと削除しまくりながら、全体の流れを整える作業。
自分としては面白い本になってきているけど、人から見たらどうなのか。正直、全然わからない。前作もわからなかったけど、それ以上に今作はわからない。
具体的な出来事については完全に個人的な内容であり、自分以外の人にとって意味のある何かであるとは正直言えば思わない。ただ、それら内容を1段か2段ぐらい抽象化してみると、自分だけのことではない、世に差し出す価値のあるものが含まれていると思っていて、だから本として発表したい。
夕方ごろまで推敲を進めてから、YouTubeのラジオを作った。明日午前7時に公開設定済み。
夜は先日の文学フリマ東京39でお隣だった小田垣有輝さんの『地の文のような生活と』vol.5を読んだ。どういう内容なのかほとんど理解していないまま購入させていただき、拝読し、くやしいほど面白い。文章に関しては僕はお客さんとして楽しむだけではいられない。
「〇〇と私」と題して見開き2ページ(2段組み)の文章量を基本としたエッセイ集。
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いずれも面白かった中で、「本屋と私」「水曜どうでしょうと私」「映画と私」「権利と義務と私」「ラノベと私」が特に面白い。何が面白いのかを言葉にする能力を僕は持ち合わせていないので何が面白いのかを書くこともできないのだけど、面白かった。内容が面白いし、文章も面白い。
内容と、それを表現する文章。どちらにも魅力のある作品は「文学」という言葉で表現するとシックリくる。僕の中で。まさに文学フリマで買った本。
表紙の材質も、表面が凸凹していてザラザラしているやつ(なんていう名前の紙なのか知らない)で気持ち良い。僕も今後個人で本を出す際は、こういう紙にしたい。
文学フリマで購入した本は一通り読んだ(雑誌系を除く)。どれも面白かった。そしてくやしくなった。僕もどんどん面白い本を作っていきたい。