作業療法士が教習指導員として働き始めてみた!Part44:教習指導の中での観察と介入
こんにちは。
教習指導員の資格を取得した、作業療法士(OT)です。
教習指導員としてOTが自動車学校で働くのは日本初!!です。
前回は、“慣れと学習”について書かせてもらいました。
今回は、 “教習指導の中での観察と介入”について書いていきたいと思います。
~教習指導の中での観察~
前回の記事では、初めての自動車運転に挑む教習生について記載させていただきました。
今回は、教習の中でどのような観察を行っているか?また、それに対してどのような介入を行うか?というプロセスも含めて記載していきたいと思っています。
まず、重要なのは
目の前の教習生について、評価を行うことであると認識しています。
医療機関では、患者さんに対して担当制で介入しており
自身が不在の時は、他のセラピストが介入を行うというシステムでした。
自動車学校では、担当教習生は決まっておりますが
介入についてはバラバラで、担当教習指導員が勤務していても必ず担当するというわけではありません。
ですので、
担当の教習生に指導を行う事もあれば、担当ではない方頻繁に介入することになります。
教習生を前にしたときに、
コミュニケーションはどうか?緊張感はどの程度あるか?
不安などの心理的側面はどうか?
これまでの教習からの理解や積み上げ具合はどうか?
言葉はどのように伝えるとよいか?理解しやすい方法は?反応までの時間は?
などなど、
その担当する教習時間の中で適切な評価を行う必要があると感じています。
しかし、この評価の難解な部分は“評価表”などがあるわけではない部分であると考えています。
担当指導員によって、評価の内容が異なる可能性がある主観的評価が主となると感じています。
妥当性や再現性による、信頼性という点で難易度がかなり高いと感じています。
評価の内容は異なる可能性があるのですが、教習の課程はみな同一という変わった形になると思っています。
~問題点の焦点化と介入~
さて、上述した評価についてですが
評価のみでは、教習生への介入にはなりません。
評価の結果から、現状の問題点や課題について焦点化し
可能であれば、その問題点や課題についてしっかり分析を行う上に
何らかの根拠を加えることが必要であると考えています。
この点については、医療機関での作業療法を行う際も同じで
事前にカルテなどの情報を収集しておきますが、患者さんを前にして
評価→問題点の抽出→目標の設定→介入…と繋がっていきます。
上記の評価以降のプロセスについて、
担当する教習時限の中で実践する必要があります。
この点で、経験年数であったり引き出しの多さが必要になると考えています。
私自身は、教習指導員となって6カ月と…まだまだ経験が浅いことになりますが、
作業療法士としての経験を引き出しとしつつ、活動しているという事になります。
~リハビリの経験から~
上記で述べた通り、医療機関でのリハビリの経験により
教習生に対する評価~介入までのプロセスを行う事について、役に立っていると感じています。
私の場合は、教習指導に作業療法という学問を活かしていますが
実は、それ以外でも活かすことができると考えていますし、
そうあるべきだと考えています。
という、個人的な見解も含めたお話しになりました。
本日は、ここまでになります。
次回も、感じた事などを書いていきたいと思います。
また不定期になると思いますが…
時間があるときに、覗きに来てもらえると嬉しいです。
それでは、良い一日を。