作業療法士が教習指導員として働き始めてみた!Part20:精神障がい者福祉手帳?!
こんにちは。
教習指導員の資格を取得した、作業療法士(OT)です。
教習指導員としてOTが自動車学校で働くのは日本初!!です。
前回は、番外編で“積雪”について書かせてもらいました。
今回は、自動車学校のスタッフと精神保健福祉手帳について話した事を書いていきたいと思います。
~教習生の多様化~
自動車学校にくる教習生も、多様化していると聞いています。
実際、私が入社し約9カ月となりましたが
“発達障がいを有する方”
“精神疾患を有する方”
が免許取得を目指し、入校されています。
~安全なドライバーを育成するプロ集団~
自動車学校の教習指導員や検定員は、
安全なドライバーを育成するプロであると認識しています。
学科教習と技能教習の両側面から、教育を行い養成しています。
しかし、
先に述べたようにその方が有する特性についての対応で悩まている
ことも耳にすることが少なくありません。
医療的な知識、障がいや症状、社会的な制度や資源についても十分な知識がある。とは言えないと感じています。
もしかすると、
これまでは、ふるいにかけられて免許取得をあきらめていた方々も多いかと想像しています。
自動車運転についての社会の流れや、制度の変更、その他として人口の変化などの影響も受けた今、
多様な教習生に応じて教習を行うことができる、指導員や検定員が必要であると考えています。
~これからの教習指導~
“多様な教習生に応じて教習を行うことができる”
と述べましたが、単純なことではないと認識しています。
医療的な知識、障がいや症状、社会的な制度や資源について知ることも必要であると思いますし、
教習を個々の能力や生活、その他環境などに合わせて組み立てるプロセスが必要であると考えているからです。
この点に関しては、
“チーム医療”で行われている、情報共有や評価から介入までの組織的な介入方法も役に立つと考えています。
とは言え、いきなりそのようなことが可能になるとも思っていません。
まず私が始めたのは、介入へのフィールドを整える事と
小さな事でも社員同士で齟齬が減るようにと始めた、情報交換です。
その中の一つで
「精神障がい者保険福祉手帳」についての認識を、社員同士で確認した経験がありました。
~精神障がい者保健福祉手帳~
精神障がい者保険福祉手帳について、厚労省のホームぺージで以下のように述べられています。
「一定程度の精神障害の状態にあることを認定するものです。精神障害者の自立と社会参加の促進を図るため、手帳を持っている方々には、様々な支援策が講じられています。」
この文言を、自動車学校側では
「精神障がい者保険福祉手帳を有している方が精神疾患を有する方である。」
という認識でした。
この認識自体は間違えていないと考えていますが、問題となったのは
「発達障がいや高次脳機能、てんかんなども精神疾患なの?」
という部分でした。
言い換えると、
発達障がいや高次脳機能障がい、てんかんなどは
精神障がい者保険福祉手帳を有していないのでは?
という認識であったということになります。
手帳というものの中にはどのような方が対象となるか?
それはなぜなのか?
ということにポイントを絞り、社員同士で認識を共有しました。
と…
まだまだ、小さな一歩ですが
少しずつ“多様な教習生に応じて教習を行うことができる”集団になっていければいいな…
と考えています。
本日は、ここまでになります。
次回も、感じた事などを書いていきたいと思います。
また不定期になると思いますが…
時間があるときに、覗きに来てもらえると嬉しいです。
それでは、良い一日を。