作業療法士が教習指導員として働き始めてみた!Part41:“あなたの作業療法”…売ることができますか?
こんにちは。
教習指導員の資格を取得した、作業療法士(OT)です。
教習指導員としてOTが自動車学校で働くのは日本初!!です。
前回は、“認識の差からくる違和感と不信感”について書かせてもらいました。
今回は、 “「あなたの作業療法」…売ることができますか?”について書いていきたいと思います。
~民間企業にでて作業療法を考える~
元々、医療機関にて12年間勤めていました。
医療機関では、医師からの処方箋に沿って作業療法を提供するというのが日常の業務でした。
一方、昨年の4月から民間の企業に転職したのですが、
もちろん、医師もいなければ処方箋もありません。
教習指導員であれば、教習の担当割り振りはありますが、
作業療法士としての割り振りはないわけです。
数は少ないですが、発達障がいや精神疾患を有する方への支援として依頼される事はありますが、この部分に関しても処方箋があるわけではありません
そういった意味でも、
作業療法士としての役割が確立されているわけではない場所
であると認識が必要であると感じています。
~医療機関、施設との違い~
上述した通り、医療機関や施設では“施設基準”などにより
作業療法士が設置される事があります。
しかし、民間企業ではそういった基準もありませんので、
作業療法士の業務という枠すらないという事になります。
業務の枠が無いという事は、
その企業で、自分(作業療法士)は何ができるのか?
というところを、自社に対してもアピールする必要があります。
作業療法士が関わることで
“どんな結果になるのか?”
や
“どんな風に変わるのか?”
といったように、作業療法ということに対しての理解を得る必要があります。
ですが、
何度も繰り返すように、作業療法がもともとあった企業でもなく
そもそも、
作業療法自体知らない方が多いとを認識しておく必要があります。
また、対象者についても医療機関や介護保険施設と異なり
一般企業の社員や、企業が対象とする顧客などが相手になるわけですから、
その点の認識もしっかり持っておく必要があると感じています。
~価値をいかに提供するか?~
ここまで、医療機関や介護保険分野と民間企業での違いを記載してきました。
作業療法について、
“どんな学問であるか?”
“どんなことができるのか?”
と説明ができるのは必須になります。
大事なのは、
作業療法士という資格ではなく
作業療法という学問を学んだ者が
どんな価値を提供できるか?
という点に尽きると考えています。
作業療法が社会的な認知度や、職域拡大のために地域に出ていく必要性を感じていますが、
果たして、上記の違いを理解し
環境に頼らずに、
自分で“作業療法を人に売ることができるか?”
ということが難しい点であると同時に、重要であると考える今日この頃です。
本日は、ここまでになります。
次回も、感じた事などを書いていきたいと思います。
また不定期になると思いますが…
時間があるときに、覗きに来てもらえると嬉しいです。
それでは、良い一日を。