業療法士が教習指導員として働き始めてみた!Part54:経験からの学習
こんにちは。
教習指導員の資格を取得した、作業療法士(OT)です。
教習指導員としてOTが自動車学校で働くのは日本初!!です。
前回は、“教習生のレスポンス時間”について書かせてもらいました。
今回は、 “経験からの学習”について書いていきたいと思います。
~新しい学習と経験~
自動車学校の役割として、
“新規ドライバー”の育成が挙げられます。
新規ドライバーという事になるので、当然これまで自動車運転を行った事が無い方々が対象となります。
(中には、二輪免許を有している方などもいます)
自動車には同乗者として乗った経験はあっても、
自分で操作するという経験はない方々になります。
そのような方々に対して、自動車運転の学習を支援していくのが役割と考えています。
しかし、そういった方でも
「歩行者」としてや「自転車の運転者」として交通社会に存在している事は確かであり、
その経験が、全く異なる経験であるか?
というと、そうではないと考えています。
交差点の横断歩道でのルールしかり、
その他の交通ルールは知っている事も多くあり、これまでもルールを守ってきた方が多くかと思います。
一見、
全く新しい事を学ぶ場所であるように感じる自動車学校ですが、
その学習のためには、これまでの生活での知識などの経験をしっかりと活かすことができると考えています。
~経験を活かす~
上述した通り、
自動車運転免許は18歳以上となっていますので、
それまでの期間は、「歩行者」や「自転車」によって交通社会の中で過ごしてきた経験があります。
この経験がうまく活用できるかどうか?
という点も、教習を進めるおよび自動車運転の学習を進めるにあたり大きな影響を与えると感じているこの頃です。
具体的な例えをすると…
信号交差点での右左折時に、
歩行者に対する信号はどのような表示になっているか?
どの方向から、歩行者が来る可能性があるか?
という点においても、
これまでの経験と、新たな学習をすり合わせができる方はスムーズに学習が可能になるかと思います。
このように、これまでの経験を活かすことができるか?
という点が、学習に対して影響を与えることを認識しています。
~医療現場では?~
リハビリテーションの職員として、
病気に罹患された方や、障がいが残存してしまった方に対して支援を行うことが主でした。
この時も、生活動作の再獲得時に活かすことができるのが
これまでの生活動作の経験になります。
人によって方法は異なりますが、
経験と新たな学習を繋ぐことが、重要であったと改めて感じているこの頃です。
本日は、ここまでになります。
次回も、感じた事などを書いていきたいと思います。
また不定期になると思いますが…
時間があるときに、覗きに来てもらえると嬉しいです。
それでは、良い一日を。