【東村山編集室】「食べることは、生きること。」食育教室 ICHIGO‐ICHIE
どーも!
東村山編集室ライターのsuzumitsu(すずみつ)です。
東村山の“今と昔”、そして“未だ見ぬ魅力”を
皆さんにお届けするため『東村山市内の宝探し』継続中☆
探し当てた宝物はどんどん宝の地図に描いていくので、今回もお付き合いくださいませ。
さて2回目の宝探し!今回宝の地図に描きたいのは東村山市内で『食の大切さ』を楽しく学べる
こどもとおとなの食育教室ICHIGO-ICHIEさん!
食育とは何ぞや?に迫るべく小春日和の2月のある日、おとな向け食育講座
「かんたん、おいしい米粉レッスン」に潜入して
主宰者の食育トレーナー麻早与(まさよ)先生こと半田麻早与さんにお話を聞いてきました♪
『食べる』を未来へつなぐ
麻早与さんが食育活動ICHIGO-ICHIEを始めたのはコロナ禍の2020年。
人と食がつながるその出会いをより良いものにしたい。「おいしい!」からは心が育まれ笑顔が生まれる。そんな想いが込められた
ICHIGO-ICHIE(一心一笑)、
レッスンの種類は大きく分けて3つ。
・こどもの食育スクール「青空キッチン」
・おとな向け講座
「かんたん、おいしい米粉レッスン」
・親子向け特別講座
「季節をたのしむ日本のごはん」
どれも“食への愛とこだわり”がこめられたレッスンです。
「食べるものって大事だな」
麻早与さんがそう強く思ったのは自身が母親になったとき。
「こどもって食べたものがそのまま出てくる!
だからこどもが口にする食べものはなるべく安全なものがいいな」
そして幼いころの自分が見ていた親の姿を思い浮かべてみると・・・
「ちらし寿司は具材から煮たり、七草の節句や節分などの季節の行事に関わる料理を出してくれる。よくついて行った買い物先は自然食を取り扱う小さな商店。四季の食べものに丁寧に向き合う母だったことに気づいて、自分も同じように食の大切さをこどもたちに伝えていきたいと思ったんです」
物心ついた頃には食べることが大好きで、たまたま読んだ料理マンガに影響され気づけば将来は
パティシエになるんだ!と毎週お菓子作りをするようになっていた幼き日のまさよちゃん。
料理を続けていくにつれ食材の栄養価や健康についても考えるようになり、「そうだ!」と栄養士としての道を歩みます。以降、さまざまな場所で食に関わる経験を積み、いつしか“食”を伝える
麻早与先生へ!
学びは∞の青空キッチン
食育スクール「青空キッチン東村山多摩湖スクール」は、なにこれ!たのしい!うれしい!おいしい!ありがとう!あらゆる感性を刺激する場所。スクールに通う子は3歳から12歳。幼児、小学生低学年、高学年の3クラスで各クラス6名までの
少数制。
幼児クラスは保護者付き添いあり、小学生クラスは付き添いなしのこどもたちだけ。
好き嫌いを克服させたい親の想い、料理に興味をもちはじめた本人の希望、生徒さんが青空キッチンに通い始めるキッカケはそれぞれ。
そしてこのスクールで学べることは、料理だけではないのです!
「作って楽しい!」はもちろん、郷土料理を作るときは日本地図を見てその場所がどこなのか?と社会の時間になったり、食材を2cm角に切るとなれば定規を持ち出して算数の授業に早変わり。
複数の献立の何から作れば良いか?の時間配分を考えたり、焼き上がりを待つ間は友達と交流したり、材料費をこどもたちが先生に手渡しすることで料理にはお金がどれくらいかかるかを学んだり・・・
『生きていく力』を養える場所でもあるのです。
青空キッチンに通う生徒さんの成長を我が子のことのように嬉しそうに話す麻早与さん。
「こどもたちの集中できる時間が少しずつ長くなったり、エプロンをクシャッと丸めていたのがキレイにたたんで帰ったり、学年が上がると下の子に教える姿が見られたり。小学生の成長ってすごいなぁと驚きます!」
作った料理を持ち帰り、家族の「美味しかったよ」「また作ってね」が次へつながる大きな自信を生むのだそうです。
「こどもの集中力は10分くらいだから」とその10分をいかに楽しんでもらうか?その10分が終わったらまた次の10分をどう楽しんでもらうか?
そんな細やかな配慮がレッスン中のこどもたちの学びと笑顔を増やしているのは間違いなさそう。
たのしいがおいしいを呼び、おいしいがうれしいに生まれ変わって…
なんて素敵なサイクル!
失敗の余地がない「かんたん、おいしい米粉レッスン」
実は以前から受けたかった米粉のレッスン。
取材日は【米粉バナナマフィン】と【米粉ころころクッキー】スイーツ2種のメニュー。
レッスンは用意されたシールに下の名前を書き、自分のエプロンの胸元に貼るところから始まりました。
「下の名前で呼び合えば場が和むし、名前を知らないより仲良くなれるかなぁと思って」と麻早与さん。
材料の計量も毎回皆で協力しながらワイワイと行うスタイル。これは食材の特徴を掴むため、そして居心地のいい空間を作るための彼女なりの配慮。
その気負わないサバサバとしたキャラクターは、その場を終始和ませます。
レッスンで作ったスイーツ2種は、初心者に優しい“混ぜて焼くだけ!”のシンプルな工程。
なのにウナるほどオイシイ!
これは多分、きっと、いや絶対!彼女がレッスンまでに何度も試作をした努力の賜物でしょう。
クッキーをオーブンで焼いている間には、麻早与さんが試作した別の味の米粉のマフィンやオートミールの焼き菓子、市内の農園で入手した珍しい野菜で作ったサラダやお惣菜の数々を、生徒さん達がテキパキとランチ用プレートに盛り付けていました。
・・・軽食付きとは聞いていたけど“軽“の域を遥かに超えている、おもてなし精神てんこ盛りのプレート(お惣菜9種+スープ)は、どれも美味しくてペロリ!何が何だか詳しく聞く前にペロリ!取材なのにメモせず完食!
一体どーゆーつもりなの私!
食べ終わるとこれまたものすごいチームワークで次々と片づいていく室内!
そして、一番驚いたのはレッスン中の雰囲気。
レッスンにはリピーターの方も数名いましたが、初めましての私がアウェイ感で委縮するなんてことは微塵もなく、そればかりか
「あれ?みんな昔からの友達だっけ?」と思ってしまうほど皆が自然に互いの呼吸を読みスッと役割を分担していました。
準備から後片付けの2時間半のレッスンは友人宅にいるようなあったかくてゆるりとした空気の中でいつの間にか終わっていました。
試作を重ね毎回渾身のレシピで開催される米粉レッスンでは皆、 麻早与さんと話すのが楽しくて仕方ない様子。そして彼女もしかり。
レシピやレッスン内容、クラスの雰囲気もさることながら
「麻早与先生に習いたい!」という人たちが集まっている場所だなと感じ、 彼女の“人たらし”を体験した時間でした!
レッスンは軽食(爆盛り)とお土産付きで一回 4,500 円。
伝統料理や季節の行事、だれが伝えていくの?
「こどもだけでなくおとなにとっても食育は必要」だと語ってくれた彼女。
「保育園の栄養士をやっている時に一番肌で感じたのは、親御さん世代が
年中行事の食について知らない」ということ。
こどもの食は幼ければ幼いほど親からの影響を多分に受けます。
食卓に出てこない食べ物は知る由もないのです。
そんな実状を目の当たりにして考えた講座が
「季節をたのしむ日本のごはん」
幼児は親子で、小学生は付き添いがなくてもOKの特別講座。
夏にはお盆の由来を、秋は中秋の名月や新米について、冬には体を温める
野菜やおせち料理などなど、 割烹着姿の “日本の母さん” 麻早与さんから
行事食や日本古来の風習を季節ごとに学べる充実の講座内容です。
ICHIGO-ICHIE では、その他に親子で楽しめる
季節ごとのワークショップ(梅ジュース作り、みそづくり、ぬかづけ)を
開催したり、 公式 LINE では季節の行事にまつわる習わしや旬のレシピを配信したり、子育て支援センターで離乳食に関する講座を行った りと、市内の食育活動の先駆者として様々な活動をしています。
四季を通して旬を学び、
食材に触れて命を感じ、
作ることで与える喜びや感謝を味わう。
なるほど『食育』って生きることに直結している!
“食”という壮大なテーマに常にワクワクしながら今もなお“食”に関する資格を勉強中だという彼女。
インタビューの最後に「一番好きな食べ物ってなんですか?」そう聞くと間髪入れずに
「おいしいもの!」
と笑いながら答えてくれた彼女。
食を語ると笑みが止まらないその姿に
食べること、その奥深さを伝えることが本当に
好きなんだなと感じました。
こどもだけでなくおとなも、
食の大切さと楽しさに気づく ICHIGO-ICHIE の食育講座。
青空キッチンは多摩湖町の先生のご自宅で、そのほかのレッスンは久米川町にあるシェアキッチン「きづつみのえん」で開催 しています。
今後も「絵本の料理をつくろう!ゆめ教室」
「こどもとおとなの菜園教室」など、新たなワクワクするレッスンを鋭意準備中 とのこと。
まだまだ広がる
“たのしくておいしいの輪”
に一度交ざってみませんか?
きっとあなたの輪もおおきくなるはず☆
《お知らせ》
3/19 東村山駅西口東口それぞれの駅前広場で開催される「そらいち東村山」に ICHIGO-ICHIE さんも出店!ブースでは「お野菜スタンプバッグ作り」のワークショップが開かれますのでぜひお立ち寄りを♪
☆ICHIGO-ICHIEホームページ
⇒ https://lit.link/ichigoichieshokuiku