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【週刊ユース分析】藤枝明誠高を改めてチェック!!
さて、2021年度 東海プリンスリーグにて戦う静岡の高体連チームを深掘りしています!
先週の静岡学園に続いて今回は、藤枝明誠高をピックアップします。
■まずは高円宮杯の戦歴から
東海プリンスの最高順位は3位。未だにプレーオフへの進出経験はありません。2014年に県リーグに降格していますが1年で復帰しています。
藤枝明誠は県内でも新興勢力と言えます。存在感を示しているのは高円宮杯での戦いというより近年の選手権出場でしょう。
2009年 初出場でベスト8。この年は古豪・国見を撃破。
2016年 7年ぶり2回目の出場は初戦敗退。
そして2020年 4年ぶり3回目の出場は優勝した山梨学院にPKの末に敗れるという無念の結果でした。
■遠野大弥選手の存在
藤枝明誠の名前を一躍全国区にしたのはやはりこの男の活躍が大きいでしょう。
もう言うまでもありませんが一応おさらい ↓
2016年の選手権出場メンバー。
卒業後はHonda FCにてアマチュア選手となるも天皇杯で大爆発。
王者・川崎に引っこ抜かれるとレンタル先の福岡で昇格の立役者に。
今年はレンタルバックされ王者の一員となっていますが・・・完全にフィットしていますね。
経歴だけ追うとシンデレラストーリーのように見えますが、
各カテゴリーにてあまりにも問題なく対応し続けるため、ただただ藤枝明誠の質の高さを全国に知らしめる存在となっています(笑)。
数多くいる藤枝出身のプロの中で、今一番ホットな選手と言えるでしょう!
■松本監督の存在
松本監督は三重の名門・四日市中央工業の出身で、卒業後は三菱重工(後に浦和レッズ)の選手としてプロを経験します。
引退後はいったん就職しますが藤枝明誠の理事長から懇願され、サッカー部のコーチとなります。2009年の初出場はコーチとして。
監督としての初出場は、遠野大弥、藤本一輝らを擁した2016年でした。
松本監督は、現役の最後を藤枝ブルックスで終えています。藤枝ブルックスと言えばアビスパ福岡の前身チーム。
監督として初めて全国へ行った時の主力である遠野選手がプロのキャリアをアビスパでスタートさせたことは、何か縁を感じさせますね。
■注目選手!!
昨年の選手権メンバーと現役生から3選手をチョイス。
■中山 碧選手(藤枝明誠 →日本大学1年)
選手権出場時のキャプテン。県大会決勝でのミドルはしびれました。4月からは日本大学に進学しています。
ジュニア、ジュニアユース(磐田U-15)時代もキャプテンを務めるいわゆる主将肌の持ち主。全国大会では不完全燃焼でしたので大学での活躍を大いに期待しています!
■髙野 雷我選手(藤枝明誠 →関西福祉大1年)
ライガーの名前の通り、稲妻のように切り裂くドリブラー。ボールを持つとワクワクする選手。静岡県大会決勝では解説の北澤豪さんが「ライガーライガー」を連呼して一躍有名に。
関西福祉大に進学し、いったん地元に帰省。レベルの高い関西で成長して、またプロでプレーを見せて欲しいと思います!
■増田 七翔選手(藤枝明誠3年)
藤枝明誠トリプルタワーの一角。180cmのサイドバックは背が高いだけでなく運動量も豊富でした。
磐田U-15時代はFWの選手だっただけあって得点能力も高く、セットプレーおよび終盤のパワープレーでも攻撃的センスを発揮。選手権の新田戦では値千金の同点ゴールを決めて見せました。
重宝される大型SBとして今年一年で更なる躍進が出来るか、注目です!
■最後に、
藤枝明誠は、これまでの戦歴、輩出したOBの数を見ても県内では新興勢力と言えるでしょう。
ただ私が明誠に期待する大きな理由は、彼らの掲げるスローガンにあります。それは、
「 王国復活 」
何とも清々しい!
静学や藤枝東など伝統校だけでなく、我々のような新興チームが全国で勝てるようにならないと王国復活はあり得ない。
そう言い切るのです。
「全国より県大会の方がレベルが高い」と言われていた時代を知っている現役選手はいないでしょう。しかし、そのDNAみたいなものはしっかり受け継がれているんだな。と嬉しくなります。
それを引導するのが静岡勢の永遠のライバルである四中工出身の松本監督、というのも泣けますね。本当に頼もしいです。
99回の選手権はポテンシャルが高かっただけにとても残念でした。しかしながら今後全国に出るときは、必ずや初優勝を成し遂げてくれると信じています!!
今後も藤枝明誠に注目です。
本日も、最後までお読みいただきありがとうございました!