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【エッセイ】大人になってからの勉強
最近、仕事関連の資格を取るために勉強を始めた。
職場の研修の一環で、11月から通信教育を受けている。順調に行けば来年の3月に修了予定だ。
目指す資格は、民間資格で、今の仕事内容に関わるもの。もちろん受講費は会社側の負担だが、受講期限日をオーバーすると自己負担となる。
その額は、約5万円ほど。
だから日々コツコツと取り組んでいる。5万円の出費は痛いもの!
資格取得を希望したのには理由がある。
私は、5年前に今の会社に転職した。
事務職での採用ではあるものの、実際は「何でも屋」な上、扱う内容も、やや特殊な分野。未知の世界だった。
その分野に関しての学習経験も実務経験もなかった。だから無我夢中で、周りのアドバイスを受けながら、時に失敗しながら突き進んできて今に至っている。
だが、経験を積むにつれて、知識も不可欠だと思うようになった。
しっかりと体系付けて勉強をしたくなり、受講生募集に名乗りを上げた、というわけだ。
なーんて、やる気は十分だったが、勉強を始めるにあたっては、不安もあった。
私は学生時代、あまり勉強が好きではなかった。どの科目にも関心が持てなかったし、納得しないと前に進めない性分で、他の人よりも時間がかかり、置いてきぼりになることに負い目があった。自然に勉強からは遠ざかっていった。
そんな苦手意識がある勉強に、それもアラフォーになってから取り組む…大丈夫なのか自分…ちょっと不安になった。
(あまり悩むタイプではないので、すぐ忘れたが…)
けれども、そんな不安も杞憂に終わった。
教材が届き、初めは専門用語だらけのテキストにうんざりした。だが、いざ目を通してみると、毎日の業務で聞いたことがある言葉が並んでいた。
テキストを読み進めるうち、感覚的にはわかっていても、体系付けられた説明で理解が深まってきた。
さらに、今までわからなかった制度や仕組みといった知識を得たり、理論上での考え方を示され「現実味はないけれど、このような捉え方もあるのか」と新たな発見があったり。
思った以上に、順調に進んだ。
そして気がつくと、1ヶ月でこなす予定だったところを2週間で終えていたのだった。
社会人になってからの勉強は、想像とは違って楽しかった。新しい世界が開けてくるようでワクワクするのだ。
経験と理論が結びつくたびに、面白さを感じている。
(おそらく、受験などが絡んでいない気楽さも楽しさの一因だと思うが…)
テキストはあと3冊残っている。
資格を取ったら、仕事に活かすのもあるが、ライターとしてその分野について書ければいいな、とも思っている。
残りの勉強、がんばろう。