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【エッセイ】懐かしいお菓子との再会~嵯加露府のロシアケーキ

しっとりとしたクッキーに、濃厚なチョコレートがかかった「ロシアケーキ」。ケーキではなく、クッキーだけど、名前にはケーキがついているから不思議だ。

子どもの頃、何回か食べたことがある、大好きなお菓子だ。お客さんがお土産として持ってきた時に何度か食べた。いつも食べているお菓子とは違い、子どもながらに高級感を感じていた。

なので、早食いの私が、ロシアケーキを食べるときは、ゆっくり時間をかけて味わっていた。

けれども、あれほど憧れていたお菓子だったのに、いつの間にか記憶の片隅に追いやられていた。

そんな思い出の「ロシアケーキ」と久々に、意外な場所で再会してしまった。

先日、父の入院の送迎のため、地元の大学病院に行った。手続きはスムーズに終わり、帰り道に飲み物でも買おうと、売店に寄った。

するとレジの近くに、見たことがあるお菓子が並んでいる。
まさに子どもの頃に食べたロシアケーキだった。
懐かしくて、買わずにいられなかった。


家に帰り、ブラックのコーヒーと一緒に食べる。変わらぬ味に懐かしさを感じた。

チョコレート、クッキーともに甘く、最近のお菓子に比べると、贅沢に砂糖を使っている印象。昭和らしくて、よき。もちろん苦いコーヒーとの相性は、バツグン。


ロシアケーキを食べながら、スマホに「仙台 ロシアケーキ」といれて、検索してみる。
まだ、お店があるといいなと思いながら。

すると、意外なことがわかった。
かつて、私が食べたロシアケーキは、嵯加露府(さかろふ)という、仙台市内のお菓子屋さんが作ったものだった。
店は約20ほど前に閉店したものの、現在は、仙台のチーズケーキ屋さんが引き継いでいるのだという。


そのチーズケーキ屋さんは、スティック状のレアチーズケーキが評判の店で、何度か食べたことがあった。思いもよらなかったつながりに、驚いた一方で、懐かしの味が今でも食べられることに、嬉しく思った。

再会の場所が大学病院というのもびっくりだが…やや重たい気持ちの中で、嬉しい出来事だった。

◼️今日のお菓子◼️

(左)嵯加露府 ロシアケーキ
「仙台デリース」 270円(税込)

(右)杜の都のチーズケーキ工房yuzuki
「メレンゲクッキー(レモンプリティッツェル)」 280円(税込)

メレンゲクッキーとプリティッツェルの組み合わせ、甘い、しょっぱい、酸っぱいのバランスがいい感じでした!

杜の都のチーズケーキ工房yuzuki


※東北大学病院売店の他、元気くん市場仙台南店でも取り扱いあり(2021.10.7現在)

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