マカロニえんぴつ「カーペット夜想曲」
2020年11月4日、ついにマカロニえんぴつがトイズファクトリーからメジャーデビューをいたしました。おめでとうございます!
メジャー1stEP「愛を知らずに魔法は使えない」をどうぞよろしくお願いいたします(宣伝)
インディーズのときからライブ行っていた好きなバンドがデビューするという経験をしたことがなかったので、本当に感動しちゃった。しかも私の大好きなBUMP OF CHICKENとUNISON SQUARE GARDENと一緒のレーベルだなんて、なんだか運命感じちゃう。
今回はこの1stEPの中から、私が聴いてぶったまげた1曲「カーペット夜想曲」について書こうと思う。
ピコピコした電子音、意味が良くとれないAメロ、珍しく英語の歌詞、サビ前半の華やかさ、サビ後半の口に出したときにめちゃくちゃ気持ちいいリズムと歌詞とコーラスとのハーモニー、「死や幸せを背負って帰ろう」「ライフ・イズ・ショート?大事にしようっと」「どうか会えるうちに会いたい人に!」というキラーワード、全部自由で大好きだ。4分8秒で収まる情報量じゃないはずなのに、すっきりまとまっているのもすごい。
まず、全体を通してピコピコした電子音が心地よい。これはライブだとどのように表現するのだろうか。大ちゃんの超絶技巧テクニックでキーボードで表現できるのかな。それとも同期かな。なんだかこの曲全体のサウンドを初めて聞いたとき、夜空とか宇宙とかを想像した。クレヨンとかですごくポップに描かれた夜空。私だけかしら…?
そして一番のAメロはどんな歌詞で始まるかと思ったら、へんてこな歌い方で
「しょげないでお姉さん お寿司食って笑って」
で始まるもんだからおったまげた。メジャー1stEPだよ?遊びすぎじゃない?大丈夫?(褒めてる)
そのあとも良く分からない家族(?)の具体的な描写が続く。
「負けないでお父さん Oh, 年食った若手」
「泣かないでお母さん お味噌汁をすすって」
「愛犬クッキー 天国でお散歩」
そして最後に「みんなみんな抱きしめたい」と。
そこから広がるサビ前半がとても華やかでロマンティックなこと。
うーん。前にも思ったけど、はっとりさんの歌詞大好きだな。超具体的な歌詞で世界を狭めて、そのあと大きい言葉やメロディーでぐっと世界を広げるのがとても素敵だ。しかも、その広げ方がとてつもなくロマンチックだ。
サビ後半の
「きっと映画の中だね 誰もがジョージ and マーティ」
「オン・ザ・カーペット 天井を見つめる」
は声に出して読みたい日本語って感じ。はっとりさんこういうの得意だよね。歯切れよくリズムよく日本語を紡ぐ技術……
1番が終わったところでは「ああ、楽しい曲だなあ」と思っただけだったんだけど、2番からラスサビに向けての歌詞がちょっとシリアスでぐいぐい引き込まれる。雰囲気が少し変わるよね。
「死や幸せを背負って帰ろう」
「最高の最期を目指して服を着る」
「ライフ・イズ・ショート?大事にしようっと」
「どうか会えるうちに会いたい人に!」
急に殴って来るなあ。はっとりさん、ずるいよ。
コロナの自粛期間中に作った曲だって昨日言っていたのを聞いてなんだか納得した。短い人生、大事に明るく生きてみるかみたいな歌なのかなあ。浅い考察ですみません。作詞者の意図の考察は私の範囲外なので許してください……
でも少なくとも私は、この曲(とEPに入っている他の曲)を聴いたら「やっぱり音楽って人生救っちゃうんだな」って思った。特に「最高の最期を目指して服を着る」っていう歌詞を聴いたとき、ああ、やっぱりはっとりさんの感性が好きだなって思った。毎日毎日言ってしまえばルーチンワークみたいな日々を過ごしている大学院生である自分に焦燥感とか無力感を感じていたんだけれども、こうやって生きていこうかなって思っちゃった。「最高の最期を目指して服を着る」、いいなあ。そう思って今日新しいコートを買ってしまった(関係あります?)
他の曲もレビューしていきたいけれど、今回はとりあえず自分が一番胸を打たれた「カーペット夜想曲」についてごちゃごちゃと書いてみた。あまりにも「好き!」という気持ちが溢れてしまったもので。
とにかく、このEPが爆売れして、全国各地のライブハウスやホールでマカロニえんぴつの音楽を聴いてもらえる日が早く来ることを願っています。
再度になりますが、メジャーデビューおめでとうございます!