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占い現場での「ミッドライフ・クライシス」の実態と、その「占い的対策」とは?

最近、特に目にするようになった言葉、それは…
「中年の危機」、またの名は「ミッドライフ・クライシス」

ああ、「中年」と呼ばないで…。
でも英語で「ミッドライフ」と言ったからって、意味は同じなのよね…、
なんて思いながら苦笑いするのは、私だけではないはず。

さて、現場の占い師をやっていると、自分に近しい年齢層の方からご指名いただくことが多いのですが、私は中年…もといミッドライフ(意味は同じだってば 笑)真っただ中。だからこそ、占い師は数多くいようとも、私を選んで占いに来られる方は、たいていミッドライフ・クライシスからくる悩みがあるから

その世代は、とにかくあらゆる危険にまみれた世代です。でも、危険まみれだからといって、危機的状況(クライシス)に陥る人と、そうでない人がいるのも事実。

ミッドライフ・クライシスは、誰にでも訪れるものです。でも、モヤモヤした気持ちのまま、得体のしれないものとして目を背け続けていると、「星からの気づかせ」が、ガンガンかかってきます。

というのも西洋占星術では、「人生の課題」や、「価値観の転換の必要性」と向き合わない限り、星があの手この手で気づかせようとしてくると考えられているから。

ならば、こちらから自分のミッドライフ・クライシスの質を把握し、うまく付き合うことが大切。何事も、うまく付き合うためには敵を知らないとね。

ということで、占いの現場でよく遭遇するミッドライフ・クライシスを引き起こす要因と、その占い的対策を紐解いてみたいと思います。


■ 身体的な変化

身体的な変化とは、若い時のような無理が効かなくなることを身をもって感じる、ということです。鏡を見た自分の姿、あるいは撮られた写真を見たときに愕然とすること、私にも多くなってきました。(トホホ…)

「あれ、いつの間にこんなにタルんでやがる…?!」と、慌てて表情筋のストレッチをやり始めた今日この頃。白髪は見つけたそばから引っこ抜く始末。いや、抜いちゃいけないのは分かってるんですけどね…。

そして寝不足は翌日にストレートに響くように。お肌への影響も恐ろしいほどすぐに現れますね。まるでゾンビみたいな顔になるし、生産性も如実に落ちるので、なるべく寝不足はしないように気を付けています。

歳を重ねてくると、久しぶりに会う友人との会話が健康問題ばかりになるというのも、ホントですね。「こんな話題をツマミにおしゃべりすることになるなんて、思いもしなかったよねぇ!」なんて言いながら、やっぱり健康問題ばっかり喋っている旧友との再会。時の流れは残酷です。

さて、話は変わりますが、現場の占い師をやっていると、皆さんの恋愛模様に本当に驚かされます。私よりずっと年上のお姉さまたちが、めちゃくちゃ恋しているんですよ。恋愛ってホント、年齢ではないのだなあ、とつくづく思い知ります。

ただし、それが婚外恋愛になっちゃうから、みんな悩みに悩んで、占い師の所にいらっしゃるわけですよね。婚外恋愛、すなわち不倫と呼ばれるやつです。

不倫自体の善悪を、占い師がジャッジすることはありません。ただし注目すべきは、不倫している女性が占い師の所にくる時、そのご相談者さんは100%苦しんでいるという事実。

苦しむと分かっているのに、どうしてそんな大変な恋愛に飛び込んだのか…。これは、ミッドライフ・クライシスが引き金になっている可能性が高いです。

「私だって、女よ!」
「俺だって、男だ!」
「このまま終わりたくない!」
「人生に刺激が欲しい!」

そんな切ない心の叫びが聞こえてきそうです。

でも、不倫の恋は、ミッドライフ・クライシスを回避する本質的な解決にはなりません。解決どころか、問題を大きくしてしまいます。ですので、まだ肉体関係になっていない片想いなら、私は「鉄のパンツをはいて!」と伝えます。

そして、健全な生きがい夢中になれるものを、恋愛以外で見つけるお手伝いをします。具体的には、その人の星からみた価値観を参考に、好きそうなもの、楽しめそうなものを探るのです。もちろん恋の切なさは、なかなか解消できるものではありませんが、それでも、不倫の恋は何とかして踏みとどまった方がいいどっぷり不倫の恋に落ちて苦しみ続けるご相談者さんがあまりにも多いからこそ、つくづくそう思います。

いちど男女の関係になってしまうと、あとは行きつくところまで行くしかなくなるのが不倫の恋。そうなると占い師は、とことん辛い気持ちに寄り添って、唯一の味方になってあげることしかできなくなるのです。そしてそれは、長い長い道のりになります。

不倫に走らず、推し活に精を出している人は、リスクヘッジ能力が高いなあ…、と感じます。

■ 職場での変化

職場での変化というのは、いつまでも新人さんではいられなくなる、ということですよね。若い頃は、教えてもらえる立場だった。それがいつの間にか中堅どころになり、ベテランになり、しまいには影で「お局様」なんて言われたり…。分からないことも自力で解決しなければならなくなっていたり。

無理やり管理職に押し上げられようとするのもこの頃です。管理職というのは、なりたくてなる人ばかりではありません。出世なんてまるで興味もないのに、職場での経験値が上がってくると、自然とそういう役目が回ってくるようになります。若い世代は成長も早いですから、現場に留まろうとしても、ところてんのように押し出される羽目に。そうすると、自信もないのに管理職になるしか選択肢がない、なんてことも。

あるいは、上昇志向が高い人だと逆に、思うように出世できないことに悩むパターンもあるでしょう。若い時には何にでもなれると思っていたのが、実際には限界が見えてきて、絶望を感じる時期、それがミッドライフなのです。

同世代の知人の社会的成功をSNSのキラキラ投稿で目にするたびに、鉛を飲み込んだような重苦しい気持ちになったすることも、「あるある」ではないでしょうか。

社会的な姿に関する理想が、現実の自分の姿とあまりにもかけ離れている自分と他人の社会的な立場に大きな差があると感じると、辛さが増幅していきます。

でも、そもそも、持って生まれた資質は人それぞれ全く異なるので、社会的な成果を人と比べるのはナンセンス。さらには、長い社会人経験を経たミッドライフの年齢期だからこそ、これまでの自分が歩んできたキャリアというものは、唯一無二のユニークなもの管理職が向いている人もいれば、「縁の下の力持ち」でこそ輝ける人もいる。「優秀な右腕」タイプかもしれなければ、社内のいろんな人を繋げる「ハブ」的存在かもしれない。「野球部のマネージャー」的ポジションだって、向き不向きは絶対にあります。

その人の星を見ることで、持って生まれた資質が分かります。それをお伝えすると、「腹落ちしました!」とか「このままでいいと分かって楽になりました!」「新しいことにチャレンジしようと思います!」という言葉を多くいただきます。そのたびに「人とは、自分のことを言語化できれば納得するし、納得できれば前にも進みやすくなるのだなあ」と思い知るのです。

■ 家庭での変化

ミッドライフ世代には、お子さんの年齢がある程度落ち着いている人が多いもの。よくあるご相談は、お子さんが独り立ちしたり、成人して手がかからなくなったあと、これからの人生で何を生きがいにしていけばいいか分からない、というもの。

これまで一心不乱に尽くしてきた子どもが、いつの間にか立派に成長した。とても素晴らしいことですし、健全に子育てが成功した証でもあります。

それなのに、親としては、尽くす対象がいなくなったり、尽くす度合いが減ったりすると、虚しく感じてしまうもの。いくつになっても子は子ですし、親は親。子を思う親の愛は本当に尊いと思います。ただ、そのことで自分自身の気持ちを落ち込ませることになったり、我が子のことであれやこれやと気に病んだりすると、それは親御さん本人にとって良い状態とはいえません。

でも、占いでお子さんの星を見ると、親御さんが思っているお子さん像とは真逆ということは、よくあります。いくら家族とはいえ、我が子の社会的な顔は、親の想像をはるかに超えていることはよくあるのです。お母さんがまだまだ子どもだと思っていても、お子さんの星を見る限り、どう考えても独立精神が強く、たくましく生きていける人だとしか思えない、という具合に。

「星」という別の視点で家族を見たとき、子どもは自分とは完全なる別人格であり、別の人生を生きている人なのだ、ということが分かります。そうすると「ならば私は私で、これからの人生を楽しもうじゃないか!」と思えてくるもの。そしてなにより、子どもだって、親がイキイキと人生を謳歌している姿を見る方が嬉しいはずですから、Win-Winなのです。


ミッドライフ・クライシスの乗り越え方は色々あると思いますが、「占い」という、これまでと違った視点を取り入れてみると、意外なところに風穴が空いて、それが突破口になることが多いですよ。

あなたのご参考になると嬉しいです。

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