写真は生モノである。夜12時を過ぎると、急激に鮮度が落ち始める。
こんにちは、フォトモ須沢です。
暑さが厳しい日が続いていますね。小学生の頃、夏休みの宿題は先に片付ける派でしたか?最後にまとめて片付ける派ですか?僕は、先に終わらせようと意識はするものの…結局、宿題が終わるのは、最後の方でした。笑
このnoteでは、僕が常に心がけていることについて書こうと思います。
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1)写真は生モノである。
最近、写真の鮮度というものを気にするようになりました。SNSが普及し、インスタのストーリーやライブ配信など、リアルタイムの体験共有が増えています。リアルな体験をその場で、すぐに共有できるか。リアルタイムの発信に対しての比重が重くなっていると感じています。写真も同様で、どれだけ早くお客さんに納品できるか、鮮度(スピード感)が重要。
1-1)夜12時を過ぎたら、鮮度が急激に落ち始める。
僕が考えていることをグラフにしました。このグラフから伝えたいことは主に2つです。
1つ目が、予想以上のスピードで写真を納品することで、お客さんに驚き(感動)を与えることで満足度が上がるということ。
2つ目は、写真の加工や編集にかかる時間の絶対量は変わらない。いつ納品しても、クオリティーは一定ということ。
■ 1 予想以上のスピードで満足度を上げる
お客さんに驚きを与える。人が感動するのは、体験前の期待値を1%でも超えた場合に起こります。お客さんに喜んでいただき、感動していただくためには、この期待値をどうコントロールするかが重要です。
◯ 体験前の期待値を下げる
過度にお客さんの期待値を上げてしまうと、自分の超えるべきハードルが高くなります。そのため、期待値を最初の段階で低くしコントロールする必要があります。自分にできること、できないこと。苦手なことは明確にし、期待値をコントロールします。
◯ 常識を覆す
場合にもよりますが、写真の納品は1週間ぐらいが 一般的かと思います。そこをあえて最短で納品することで、相手を驚かし、満足度を上げることができます。実際に満足度が上がることで、口コミが広がり、仕事に繋がることが多くあります。
◯ 身の丈に合った時間を設ける
例えば、写真の納品期限を1週間以内に設定したとします。しかし、実際にカメラマンが納品したのは、2週間後。このケースは最悪で、おそらくクレームになり、信頼を失います。時間の経過とともに、お客様の満足度が大きく下回ったため。信頼を失わないためにも、無理な見栄を張らず、身の丈にあった提案が必要です。
■ 2 写真のクオリティーは常に一定
「時間をかけた方が、相手により価値が高いものが提供できる」と、考えている人もいるかと思います。しかし、本当にそうなのでしょうか?確かに、時間をかけなくては、クオリティーが上がらないモノもあります。一般的な写真に関しては、編集にかかる時間の絶対量は変わりません。もし、編集に3時間かかるなら、先にやっても、後回しにやっても、必要な時間は変わらない。だったら、先に片付けちゃった方が、満足度も上がるし、タスクも減るので次の仕事に集中できます。一石二鳥です。
満足度 = 写真のクオリティー × 納品スピード
1-2)その瞬間。 熱量が大切。
SNSで自分の体験を、簡単に発信できる時代です。今、その瞬間、熱量が一番高い状態で、写真を使っていただくのがベストだと考えています。
たまに、Facebookで見かけますが、『結婚式を挙げました』という投稿から、1ヶ月後に『写真が届きました』と言ってアップする人がいます。が、もう既に写真の鮮度は落ち、その瞬間の雰囲気やテンションを伝えるのは難しいです。特にニュース性のある出来事は時間が大切で、投稿する時までに写真を提供することが、より一層重要になっています。
1-3)迅速に納品する3つのメリット
自分の中で、写真は24時間以内に納品するというルールを設けいています。最近では、24時間でも遅いと感じ、できるならリアルタイムで納品したい。どんなに遅くとも、3日以内は納品するようにしています。迅速に納品することを心がけている理由は3つ。
■ 1 満足度が上がることでリピートに繋がる
満足度が上がれば、また何かあったときに相談をもらいやすくなります。また、すぐに写真が必要なニュース性がある内容などは、優先的に依頼が来るようになります。
■ 2 脳みそがスッキリする
「あれもやらなきゃ…」「これもやらなきゃ…」という状態だと、頭の中がモヤモヤして、作業効率が下がります。終わらせられることは早めに片付ける。その日の撮影を、その日に終わらせれば、何も悩まずにぐっすり寝れます。
■ 3 依頼者の評価が上がる
直の撮影依頼ではなく、対企業の場合など仲介人がいる場合。
企業 ⇒ 仲介人(営業マン) ⇒ 自分(カメラマン)
迅速に完成物を営業マンに届けることで、仕事がスピーディーに進みます。結果的に、企業から営業マンに対しての評価が上がり、より重要度の高い仕事の依頼が舞い込んでくるかもしれません。より単価の高い、違う仕事にも繋がる可能性があります。
2)どうやればできるかを考える
納品を早めてと相談すると、カメラマンから『そんな早く納品するのは無理』と言われます(笑)無理と自分の中で判断してしまうと、言い訳癖が付きます。どうすればできるか。を考えなくなるので、考えもせずに無理と言うのはオススメしないです。
2-1)フォトスタジオでの経験
僕は半年ほど、ウェディングのフォトスタジオで働いていたことがあります。そこのスタジオでは、撮影したデータをその場で渡す即日納品でした。 他のフォトスタジオではあまりない、特徴の一つだと認識しています。端的に言うと、カメラマンが撮影したデータを、写真加工などをせず、精査だけをして、その日にお客さんに渡していました。
■ 常に一発勝負
カメラマンは加工する前提で、撮影をすることが基本的です。しかし、僕が働いていたフォトスタジオは加工することができないため、常に一発勝負。最小限の工数で、どうすればクオリティが上がるのか考える必要があります。トリミング(写真の切り取り)もできないので、どこでどう切り取れば綺麗に撮れるのか。色の調整もできないので、カメラ本体の設定で色温度や彩度など、その場その場で設定する必要があります。
■ 効率を上げるには…?
編集ができないという状況で、写真を撮るという経験が今でも活きています。写真を撮る時は、最小限の編集で最大のクオリティーが出せるように、工夫して考え、撮影する癖が付いてきました。最初から、早く納品できない。無理。と、決めつけず、どうすれば編集時間を短縮できるか(クオリティーは変わらない前提)を考える必要があります。
2−2)結婚式のエンドロールに感動
初めて、結婚式の当日エンドロールを観たときに、その日の映像(挙式・披露宴)が、その日の披露宴の終わりに観れるということに感動しました。今となっては当たり前かもしれませんが、これは凄いことなんじゃないかと思っています。当日にエンドロールを流すために、動画の枠組みや、テキストを事前準備をしたりと、多くの工夫がされていると感じます。
極論、動画でもできるなら、スナップ写真でも同様に当日納品は可能なんじゃないかと思うことがあります。
■ 単純作業は効率化される
写真の編集は、そもそも何をするかと言うと、写真に対する明るさや、色の値をただ上げ下げしているだけです。実際、かなり機械的です。
近い将来、AIの発達で、各カメラマンの編集パターンをデータベースに蓄積し、カメラ内で編集し、すぐに書き出しができるかもしれません。そんなツールができれば、即日の納品できる可能性も十分にあるんじゃないかと思います。
■ 夜12時でも間に合わない
noteのタイトルには夜12時と書きましたが、それでも遅いと感じています。結婚式やイベント中、もしくは終わった後の帰り道、主催者や参加者がSNSにアップするまでに、本当は納品を間に合うようにしたい。納品時間に関しては常に葛藤しています。