燃え尽きの正体は。。子ども編
みなさん、こんにちは。
前回は、大人目線、指導者としての燃え尽きを書きました。
ふと、受験した子ども側の燃え尽きの正体について、書いていなかったなぁ。。そういえば、子ども側からの視点というものもあるなぁと思い、今日は、子ども側からの燃え尽きの正体について考えてみたいと思います。
ある生徒さんのケースを2つほど、考えてみたいと思います。
はじめのケースは、受験生は、いよいよこれから追い込みに入る9月半ばで燃え尽きた子どもです。
成績は、もちろんよかったし、過去問も少し早めから解き始めていたようです。夏休みが終わって、志望校も決まって、成績もよく、塾でのクラスも上ということで、そこで行き詰った感があったのかもしれません。
油断というわけではなく、その子にとっては、やることはやったし、あとは受験までどう過ごそうかということだったのかなぁ。。日々を漠然とすごしていたように思い出します。
実は、この時点で、燃え尽きていたのかもしれません。
受験間近まで、クラスも上のクラスで変わらず、マイペースだったこともありますが、夜も遅くまで、友達と競い合って勉強もしていたようです。
その時点で、糸がぷっつり切れていたのかもしれません。
1月のお試し受験は、所詮お試し受験で、合格を受け、いよいよ天王山を迎えてから、崩れていきました。
御三家狙いが崩れ、押さえの中学で崩れは止まりました。
かなり、残念だったケースではあります。
大人側から考えると、その中学にご縁があったのだと思います。
きっとその中学で青春を謳歌して、今頃は大学生になっているか、海外に飛び出している事でしょう。
次のケースは、受験直前に燃え尽きた生徒さんです。
暑い夏の特訓を乗り越え、成績も上がり調子で、最後まで模試の成績もよかった生徒さんです。
しかし、いま思い出してみると、冬休み中に、過去問も何回も解いたし、様々な問題も解いたし、「もうやることがない」と話していました。
実は、この時点で燃え尽きていたのだと思います。
1月のお試し受験は、当然合格を勝ち取り、いよいよ天王山を迎え、2月1日から始まり、4日まで続いた御三家を含む上位校で軒並み崩れてしまいました。つまり不合格が続いたのでした。
もちろん、押さえの中学は合格をもらっていたのですが、こんなに頑張ってきたのに、ここでいいの?という子どももそうですが、その親御さんの葛藤が始まり、塾に相談して、5日に試験がある上位校があるから受けるように言われました。
受験のラインナップに入っていなかったので、過去問解きもしていません。
親御さんの心配をよそに、無事に合格をもらいました。
親御さんからすれば、学校見学も一回程度しか行っていないし、どんな学校か不安(その学校が、自分の子どもに合っているかどうかという意味です)にかられ、結局は、その上位校に決めたのですが、私に報告がかなり後になってからでした。
親御さんの葛藤が伝わってきました。
二つのケースで共通しているのは、子どもにとって
「もうやることがない」=燃え尽きましたということなのです。
頭の良い子、字頭が良い子は、塾の指導要綱に沿って勉強し、無難にこなし、そして模試でも良い結果を出せています。
でも、「もうやることがない」という言葉が出てきたら、その時点で子どもにとっては、「燃え尽きました」の合図、サインなのかもしれません。
それをどのように支援していくかは、各ご家庭の環境やお子さんの性格によって違うので、一概にどうするということは言えません。
でも、大人だから「燃え尽きました」の合図を見逃さず、しっかり拾って支援していくしかないのでしょうね。
子どもにとっての燃え尽きの正体は、「もうすることがない」という言葉なのかもしれません。