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【雑記】『なるほど』便利で、間が持つ万能な言葉。

 最近、働く場所が変わった。周りの環境、一緒に仕事をする人も総入れ替えである。
 私は、大学卒業後、働く環境を変えたことはなかった。いや、環境は変わってたか。でも、似たようなメンバーで、似たような仕事をしていたと思う。

 不安と期待のハーフアンドハーフ。諦念と興奮のあいだ。環境が変わって、私は冷静ではいられなかった。

 その変化のタイミングで、もう一つ、変わったことがあった。それは、ある言葉を使う頻度が増えたということである。

 ある言葉、それは、『なるほど』である。

 『僕、前は○○業界で仕事してるんで、✖️✖️が得意で〜』
 なるほど〜

 『私は、そのやり方よくないと思うよ』
 なるほど〜

 『いや、そんなこと言ってなかったじゃん!やっておいてね』
 なるほど〜

 なんと便利な言葉だ。どこでも大活躍。万能スーパーフィットワードである。
 こんな便利な言葉があるのか?用法が間違っているのではないか?そう思い、辞書を引いた。

なるほど⦅副⦆
他人の言葉を受け入れて、自分も同意見であることを示す。たしかに。まことに。「—それはいい」
その範囲でできるだけのことをする意を示す。なるべく。

goo辞書

 
 なるほど、私の用法は間違っていた。

 自分も同意見でないときもめちゃくちゃ使ってた。

 ただ、自分の中で、『なるほど』登場時、パターンがあることに気づく。自分の中では、はっきり辻褄があっているのだ。

 それは、
なるほど。わかるとも、わからないともいえん。時間をくれ。
 と感じたときである。 
 判断がつけば、「わかりました!」「やります!」「うるせぇ!」など返す言葉があるんだ。

 ただ、判断には責任がともなう。そして、わからないことを自覚し、表明することは、新しい環境ではとても勇気がいる。
 少なくとも、素直さを失っている自分がいる。しかし、『なるほど』以上に便利な言葉がいまだに見つからず、私はいまだに仕事で人と話す時、『なるほど』を多用しながら、自分が考える時間を稼いでいる。


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