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【饂飩美味紀行】#42 大地のうどん 本店(福岡県福岡市西区)【名店紹介】
" 特 大 ご ぼ 天 の 迫 力、豊 前 裏 打 会 の 技 と 誇 り "
❖ 福岡県福岡市西区の位置
福岡市西区は、福岡市の西辺に広がる広大なる領地にて候。この地は東にて福岡の中央の町と接し、西は糸島の里に隣り、北方には博多の浦を望み、南には山々が連なりし、自然と町屋が肩を並べる如き地にござる。
道中の便も至極妙にて、筑前の往還や船路が通じ、博多や天神といった藩の中心地までは、早駆けの馬でもたちまち到達し申す。また、唐津往還を進めば、糸島や佐賀の国への旅も難なく果たされ、風が背を押すが如き快さなり。
西之地所の内には、個性豊かなる地々が広がり候。姪浜(めいのはま)の町は商い繁盛し、「金銀の鈴が鳴り響く」と謳われる賑やかさにて候。また、伊都(いと)の地には九州の学問所(九州大学)が構えられ、学問の徒が日夜「知恵の矢を射る」如き情熱を燃やし、まさに知の戦場と化しおり候。さらに、博多の浦に浮かぶ能古島(のこのしま)は、春夏秋冬の折々に花が咲き誇り、「まるで花の国の幻」と見紛うばかりの美しさにてござる。その上、西浦や今津の里は、海と山の恵みが溢れる地にて、漁や田畑を営む人々の手により、静穏にして確かな暮らしが続いており候。
近年、マリノアの地はその役目を終え、新たな物語を紡ぐ場所と相成り申した。されど西之地所には、自然の恩恵と歴史が今なお息づき、「去る者もあれば、栄える者もあり」といった趣が漂い候。能古島や小戸の庭をはじめとした名所が、いまだ多くの人々を魅了し申す。
かく申せば、この福岡市西区は、町屋と山川が「互いに盃を酌み交わす」如き調和を成し、住まうにも旅するにも至極適したる地と相成り候。
❖ 店舗外観
❖ 饂飩絵図
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❖ 饂飩膳の記録
◎ いざ、豊前裏打会の名店へ
”豊前裏打会とは”
野に雑草の如く生きる者あり。
三食を、麺なら何でもござれと喰らう強者達である。
様々な道を歩いてきた者達が、
ある日ある時、北九州は小倉南区津田で出会うことになる。
共通点は「麺が好き!!」
津田屋官兵衛の「麺」を通じて友になり、
各々が集って仲間になった。
「豊前裏打会」の始まりである。
約束事は、
『麺に熱い想いを吹き込んだ一品を提供すること。』
『いつも新しい個性を発信し続ける情熱を持ち続けること。』
まだまだ勉強不足な若輩者の野武士の群れである。
日々精進。少しでも一歩でも前へ進みたい。
お客様から笑顔をいただくために・・・。
豊前国を拠点とする「豊前裏打会」は、麺、出汁、そして天ぷらにおける妙技を極めんとする職人らの一派。その創始者たる北九州の名店「津田屋官兵衛」の大将を中心に集まり、共にうどんの道を究めんとする集団にて候。
麺 ~熟成の妙技~
その麺は、二十四刻の時をかけて熟成せられ、透き通るが如き半透明な細麺に仕上げらるる。適度なるコシと伸びを持ち、讃岐うどんの硬さを好む者にも、博多うどんの柔らかさを愛する者にも受け入れられる、まさに「刀剣の刃渡り」にも似た絶妙な調和を誇る麺なり。
出汁 ~琥珀の味わい~
豊前裏打会の出汁は、琥珀色に輝き、羅臼昆布、花鰹、鯖節、うるめ鰯節を用いた秘伝の調合によるものなり。その製法はまことに緻密であり、カエシは一週間の時を寝かせ、さらに沸騰させぬことで旨味を損なわぬ工夫が凝らされ申す。これにより、軽やかにして奥深き味わいが生み出され候。
ごぼう天 ~渦巻く名物~
「豊前裏打会」を語るに欠かせぬもの、それが渦巻くように大きく揚げられた特大のごぼう天。香ばしく、カリリとした食感とともに、その見た目の豪壮さもまた、食す者に驚きと感動をもたらすこと請け合いにござる。
同じ流派、しかし個性も光る
豊前裏打会に名を連ねる店々は、麺や出汁、つけ汁、さらには卓上の唐辛子に至るまで、同じ流儀を受け継ぎ申す。されど、各店の主人らは独自の工夫を凝らし、トッピングや脇を固める献立にて個性を競い合い、訪れる者を飽きさせることなき仕掛けを用意しおり候。
豊前裏打会の一椀は、熟成された麺、丹念に仕込まれた出汁、そして圧巻のごぼう天が織りなす芸術品。その味わいは、一子相伝の刀の如き精妙さを持ち、侍たる者が一度は挑むべき逸品にて候。
◎ 駄馬を駐めて兜(ごぼう天)を喰らう
人気の店と聞き及び、混雑を避けんと平日の十四刻を過ぎて参上仕る。この店、馬の扱いも見事にて、店舗横には五頭分の駐馬場が備わり、さらに第二の駐馬場も設けられており候。これぞ、遠路より駆けつける者にも配慮したる、細やかなる心遣いにて候。
まずは暖簾をくぐり、一椀を所望いたす。程なくして現れたるは、巨大なるごぼう天が丼を覆いつくし、まるで名将が兜を掲げるが如き威容を放ち申す。これぞ「豊前裏打会」の矜持が凝縮されたる一椀にて候。
その折、店の者より、「ごぼう天はそのまま円形にてお出し申すか、または刻み分けてお召し上がりやすきよう仕立て申しましょうか?」と問われ候。「兜を無粋に切り裂くような真似、侍の名折れ」と答え、そのままの姿にて頂戴することと相成り申した。
◎ 麺と出汁、剣豪が放つ一太刀の妙技
まずは出汁を一掬い。透き通りたるその見た目、清らかなる小川を彷彿とさせ、口に含めば昆布と鰹の旨みが舌先をかすめ往く。その味わいは軽やかにして奥深く、剣豪が放つ一太刀の妙技の如し。
次に麺を啜りてみる。透き通るが如き細き麺は、柔らかにして弾力を備え、見事に調和し、その食感は武士の間合いの如き絶妙さなり。冷やし鉢物を彷彿とさせるつるりとした喉越しが心地よく、後を引く旨さにござる。
◎ ごぼう天、香ばしき矢じりが風を裂くが如し
名物たるごぼう天をひと口。薄く切り分けられたごぼうの香ばしき風味が鼻をくすぐり、そのサクサクとした音は矢じりが風を裂く如し。つゆに浸してしっとりと変化する様は、戦場において柔軟に変わる策の妙を感じさせるものなり。これぞ「丼の兜」に相応しき一品にて候。
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◎ 豊前裏打衆の心意気を感じる接客と価格
この店、ただ美味なれど侮ることなかれ。「揚げ立て」「茹で立て」を旨とし、最上の形にて一椀を供するその姿勢に、豊前裏打衆の矜持が感じられ申す。さらに、この圧巻の特大ごぼう天付きのうどんが、一分銀にて求められるとは驚きにて候。
◎ 一度挑むべし!大地のうどんという戦場
「大地のうどん」の特大ごぼう天肉うどんは、その見た目の迫力、出汁と麺の妙なる調和、そして揚げ立てごぼう天の香ばしき風味が織り成す、まさしく逸品にて候。豊前裏打衆の名を背負いしこの一椀は、侍が戦場にて振るう妙技の如き完成度を誇り申す。
されば、一度はこの「大地のうどん」に挑み、侍の如き心構えをもってその美味を堪能すべし。「食こそ戦場なり」という心得を胸に、この丼を前に全力を尽くせば、必ずや満足の陣へと至ることでござろう!
❖ 店の評判帳
-大地の饂飩をさらに知りたくば、この書付を御覧あれ-
❖ 詳細な絵図
❖ 饂飩道を嗜む者へ(宣伝)
博多名物「ごぼう天うどん」。その名を耳にしただけで、饂飩好きの侍たる拙者の心が躍り申す。この一椀、ただの食事と思うなかれ。黄金色のあごだしスープは、九州の名物「焼きあご」より取られた至極の一滴。さらに枕崎産の鰹節を加え、深みとコクがまるで剣の一閃のごとく舌を駆け抜ける。
麺は柔らかく、だしを吸い膨らむが博多流。これは、幼子でも老人でも容易に食せる優しさ。だがその柔らかさを侮るなかれ。膳の中で、麺とだしが交わることで織りなす一体感は、まさに饂飩道の極みでござる。
そして、主役たるごぼう天。その香ばしさは揚げたてならでは。噛めばサクッ、だしを吸えばホロリ。その二面性は、まるで侍の剣が持つ刃と鞘のごとき妙。香りと味わいで心を満たし、旅の疲れを忘れさせる不思議な力を持つ。
「質素ながらも豪奢」。これほど相応しい言葉があろうか。この一椀は、ただの料理にあらず。侍の糧、心を鼓舞する膳、そして旅人を導く灯火にて候。
饂飩国筑前の地を目指す猛きつわものに告ぐ
2025年4月24日、令和の世において、かの天神の地に「ONE FUKUOKA HOTEL」なる宿が開かれるとのこと、誠に興味深きことなり。全41の客間は、博多の湊や福岡の街を一望する絶景を備え、その造りは実に華美にして風雅。庭園や湯殿、書物を揃えたる閑静なる間、さらに楼上にて茶を嗜む処もあり、心安らぐひと時を堪能するべし。また、館内には絵師・舘鼻則孝の筆を振るった数多の絵画が飾られ、文化の薫り高き宿泊所なり。旅の疲れを癒し、心に新たな風を呼び込む宿、是非とも足を運ばれよ。
❖ 過去の饂飩絵巻
美味を求む饂飩侍、風の如く歩みし味巡礼の記録なり
❖ 諏訪たけしの饂飩美味紀行全集
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麺の道は細く険しく
遠く彼方へと続く饂飩の旅路なり。
一椀の饂飩に込められし匠の技
その奥深き世界
未だ人知れぬ境へと誘わん。
”饂飩美味紀行”――それは、終わりなき味の冒険