月報Okishima Life 2023.1 甘く見るなひよっこ漁師(見習い)
今年も左義長日和でした
今年も年始は島外でゆったり過ごし、島へ戻ってきました。例年同様、左義長の準備のお手伝いからスタート。今年も前日の左義長立て・当日共に、天気に恵まれ、好スタートです。
自船所持後、初の大寒波
大寒波がくると聞いて、つもりはしていたが、想像を遥かに上回る積雪量でした。沖島ももちろん、なかなかの量。
自船を所持して迎えた初の積雪。積もった雪をそのままほっておいたら凍ってしまったりして、いざ漁に出ようにも大変。雪が溜まると(重くなり?)水が船の床に侵入してきてしまう等理由を聞き、なるほどと思いながら、雪降る中、何度か雪かきをしてました。
台風などの時もですが、船のお世話は何かと大変だ。
自船の経験を積む
独立まであとわずか。荒れる日が多い1、2月にも、少しでも自船での経験を積んでおきたいと思い、島に戻ってきて早々、同行して頂き練習に繰り出しました。
経験を積むごとに1人仕事としての漁へ少しずつですがブラッシュアップされていっている実感はある。網にもそれなりの湖魚が入ってきた。あとは船の最終調整へ整備に出し、その時々のトラブルや網の調整への対応、漁場の把握等を、自己判断で出来るようになっていく事。すなわち、経験を積むのみ。
それにしても、自船から見る琵琶湖の景色ほど綺麗な景色はないですね。
夜鍋で集中作業
やる事が溜まっていて家の中で出来る事があれば、夜に持ち帰って作業。鍋をつつきながらするわけではないですが、これが案外楽しくて、集中力が続き、作業がはかどる。
わりとおすすめですよ、夜鍋。
甘く見るなひよっこ漁師(見習い)
ある日、少し降雪や風はあったものの、最近出漁出来ていなかったフラストレーションの溜まりもあり、自分の天候判断で『練習程度なら大丈夫だろう』と思い、沖へ向かった。この日は朝から自分の判断があまり良くなかったり、道具が故障していたり等、ついていない日だという実感はあったが、なんとかなるだろうと思い、風が強まってきた中、そのままイカリを投下した。案の定、漁師のアクシデントとしてよく聞くような事を起こしてしまい、結果的に周りの方々の助けを借りることに。。
助けを借りる事が出来なかったら、どうしていたことか。危険が隣り合わせの沖合での漁師仕事。これを甘く見てはいけない。『あともう少し』が命取りになる。ましてや、まだまだ見習いの身で、1人でやろうとしている自分は余計だ。
甘く見るな、ひよっこ漁師(見習い)よ!この日の景色は忘れてはいけないぞ。
決して1人でやろうとしない事
アクシデントを解消し、帰ってきたらそのまま破れた網を修理。なんとか翌日の午前中には治った。
無事に解消出来たのも、これだけ修理が早く終わったのも、何名もの方々が助けて下さったおかげ。漁師を1人でするにしても、決して1人で全てをやろうとしない事。沖島という現役漁師が沢山おられる浜だからこそ、こうやって安心して沖引きができる。『自分も頼ってもらえるような人間にまでなろう、そして、このコミュニティは絶やしてはいけない』、そう思いました。
新居生活始まる
これから漁師に専念するため、民泊湖心の管理人を受け継ぐ方向で進行中。そのため改めて自分の家を借り、この1月より新生活を始めることに。
前々から島内で物件は探していましたが、沖島の方から『よかったら使って』と声を掛けて頂き、無事お借り出来る事に。
最近まで使われていたお家。窓からは採光が充分に取り入れられ、港や沖
合いも眺められる。まさに漁師町の家といった感じ。
おもしろいのが、これまでとは山の反対側になるので、聞こえてくる音も見える景色も全く違う。湖心では家が揺れてるかと思うくらいの冬の西風の時でも、こっちでは感覚的に凪状態。そう思えば、反対側では中々聞こえてこなかった、港から出ていく漁船の音がすごく聞こえる。
まだ朝の出漁判断が自分1人ではやりきれないので、風の音の代わりに皆さんの船の音を利用させてもらおう。(結局それだけでは不十分なので、外に出て確認しに行くことになりそうだが。笑)
よく考えてみたらこれまで31年間、国内のいろんなところに住んでみたりするものの、完璧に一人暮らしするのは今回初めて。
自分の時間や環境にゆとりを持てて、のびのびと暮らしが送れる。複数人暮らしや住み込みも良いところがありましたが、一人暮らしというのもまたいいモノですね。
これから少しずつ、島内外含め自分の暮らしを作っていけたらと思います。
今回はここまで
独立に向けて、漁師も暮らしも着々と進んでいってます。3月までに100%完成の状態にもっていくのは、正直難しい現状なので、期限にはあまりこだわりきらず、楽しみながら組み立てていけたらと思います。
では!
(新!朝ランコースの弁天さんまでの往復がかなり快適です。)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?