月報Okishima Life 2022.6 空梅雨の中を泳ぎ回る
空梅雨も颯爽と過ぎ去っていき、早くも夏が開幕!!?
雷雲に囲まれた中を出漁する日が常となる、苦手な梅雨が始まった!と、思いきや、空梅雨続きで雷雨どころか雨の中での漁すらそこまでなく、梅雨が颯爽と過ぎ去っていきました、。待ち望んでいた夏が早くも開幕!?
今年の夏は長いですぞ~~!>゜))))彡
漁師独立に向けて動き始めました
先月の話し合いを経て、とにかく自分の出来るところから動き始めた6月。どれだけ動いても期限が迫っている中なので、不安がなくならないのは事実ですが、(自分の知らない町なので特に)自分一人で悩んでいるより、とにかく動いて人と出会い話す。それがいかに大事なことなのか、改めて気づきました。
(せっかくなので、何から手を付け始めたかを具体的に綴っておきます。)
漁具倉庫を借りる
まず最初に着手したのは、自前の漁具倉庫を借りること。沖島の漁具倉庫は賃貸制。借りた主な理由は、
①自分の漁具倉庫を持つことで、より独立への実感を湧かせる。②自分が行き来する場が増えることで、いろんな方とのコミュニケーション(特に漁に関して)が広がる。③②を踏まえて、客観的に道具を揃え始めたことを知って頂けるので、漁具を譲って下さる話のきっかけにも。
実際借り始めて早々、いろんな方々に声を掛けて頂き、沢山の漁具が集まり始めました。そして実際に自分の道具を手にすることで、実感も必然的に湧いてきました。
やっと独立に向けてのスタートラインに立てたという感じです。
とにかく島内を歩き回る
そしてもう一つは、(用事がない時でも)とにかく歩き回ること。時間がある時に歩き回ることでいろんな人や場面に出会えるもので、これがいろいろ見て聞いて勉強になったり、こちらでも漁具を譲って下さる話も頂けたり。
6月終盤には、「今から漁に行くから、乗ってきいや」っと、タイムリーにお声がけ頂けたりも。
これからも歩き回ろうと思います、皆さんには感謝です。
ちなみに、久方ぶりに老人会の草刈りにも顔を出せました。こういった場での会話でもいろいろと教えて頂けるので、とてもありがたいです。
それにしても暑い中の草刈り、おつかれさまでした!
操業時の舵を初めて持たせてもらう
そして、ずっと念願だった、たつべ漁での舵を一日だけですが初めて持たせてもらえました。凪の日だったのもあり、順調に最初から最後まで一通りやりきる事が出来ました。やっぱり、実際に舵を持つのと持たないのでは実感が全く違う。本当に勉強になりました。
あとは、風が強かったり潮が早い日への対応が出来るようになること。
今月の湖魚料理たち!
今季初のビワマス炙り🔥
今季のビワマス刺網漁が始まりました。さっそく頂いたので、炙りで。それにしてもきれいな身。そして、この時期はほんとに脂がのっていて美味しすぎる、、。僕は塩でいただきます。
ワカサギの稚魚を釜揚げで
この時期のエリ漁にはワカサギの稚魚が入ったりするのですが、その稚魚がたまらなく美味しいんです。超タンパクな氷魚といった感じでしょうか。基本は釜揚げにして頂いています。釜揚げの次は釜揚げ丼!いくらでもかき込めます!
ナマズの脂成分が非常に美味しかった
50UPのナマズを頂いたので、久々に刺身と蒲焼きにすることに。いつ見てても迫力がありますね。
捌いてみると、初めて見る背に沿って入った黄色みがかったラインが。調べてみると脂成分?のようです。それにしても、肉質がすごい。包丁を入れても鶏肉を切ってるみたいです。
アラは煮付けて蒲焼きのタレと煮付けに。気になりすぎて待ちきれなかったので、脂成分をパクっと(つまみ食い)
『なんと美味しい!!!!!!!!!!!』
すんごい濃厚な脂が一瞬にして溶けました。
出来上がった煮付けは言うまでもなく美味しかったですし、タレは脂成分たちのおかげで超濃厚な仕上がりになりました。
刺身はタンパクかつ上品でほんとに美味しい。それを一日寝かしてよりキレが増した状態に。ビジュアル面でもこんなにかっこいい刺身は見たことがない。蒲焼きも安定に美味しかったです。
骨切り必須、ワタカの塩焼き
ナマズと共にワタカも頂きました。コイ科の魚で、身は非常に美味しいのですが、骨が多く中々食べにくい魚。こういった魚は骨切りが必須。骨切りしたのち、塩焼きにすることに。上手く骨切りが出来たのか、全く気にならなかったです。
今月もごちそうさまでした!
初めてのポン操
沖島消防団員として初めて参加しました。補助役としてですが、練習に参加したり、他の団の本番を見れたり、大変勉強になりました。どちらかと言うと「こういうものか」と実感が湧いた感じですかね。
(沖島は特にですが)高齢化が進んでいたり、火災など緊急事態が発生した際の対応がどうしても遅くなりかねないような立地だったりの地域では、はたして現地で実際に動ける人員がどれだけいるのか。それが安心して生活を送れる持続的な町であるために大切な要素の1つであり、町によその若者でも受け入れていかないといけない理由の本質の一つでもあるのかなと思っています。逆に言うと、町に関わらせて頂いてる身としては還元できる部分。
これが、消防団に入った理由でもあります。
今後、どれだけ役に立てるのかは分かりませんが、出来る限りこういった部分で役に立てればと思います。
今回はここまで
漁師の研修はやっと自ら具体性をもったアクションに出始められたのかなと思うのですが、ここに至るまでが中々大変だったなと。
(沖島に限らずですが)仕事・生活リズム・地域・世代・生き方・価値観等々、トータル的にこれまでとは全くと言っていいほど別の世界の中では、これまでの積み重ねや考え方は一度置いてしまった方が良いくらい、ほとんど意味を成さなかったり。考え方から何まで一度手放し、改めてイチから作り上げ、限りなく正解に近づけるのがどれだけ大変な作業であるのか、改めて肌で感じていると共に、いい経験になっています。
逆に言うと、自分に新たな価値観を持たせてもらえ、研修以前や沖島に来る前と比べ、グっと成長してるんだろうなと思います。
今後も研修だけに限らず、島の人たちの背中を見て、また自分にはない思考等を学び、着実に成長させて頂ければと思います。
では!
おまけ
湖西での朝
今月は湖西で1泊しました。湖西での朝はとにかく気持ちいい。なんせ、琵琶湖越しに朝陽が見渡せますから。朝陽が昇る時間から始める朝ランが気持ちよすぎます。。
初、堅田の浮御堂と湖族の郷資料館へ
実は以前から気にはなっていたものの、まだ一度も行ったことがなかった堅田の浮御堂と湖族の郷資料館へ。
近江八景の一つ‟堅田の落雁”として有名な浮御堂。湖上通船の安全と
衆生済度を発願したことに始まるとのこと。浮御堂付近は気持ちよい風が吹き、沖島も見渡せました。これからもどうか安全に湖上を通船出来るよう、見守り頂けると嬉しいです。
そして、湖族の郷資料館へ。こちらは入る前から興味津々。入り口付近に昔ながらの漁具がたくさん置かれていました。中々見る機会がないので、非常に楽しい。館内に入ると、歴史を遡れるようになっていて、昔の堅田の写真など貴重な資料も置かれていました。堅田と沖島の歴史的繋がりは深く、興味深く見学させて頂きました。
興味ある方、ぜひ足を運んでみてください~!
では!(2回目)