社会人2年目の春、パニック障害に②(地獄の二ヶ月)
前回の続き
「パニック障害」という病名は聞いたことがあるものの自分とは無縁なものだと思っていた。
あの日から仕事中に何度も心拍数が上がったり、息苦しくなったりすることがあったけど、必死に耐えて自分の心と体を騙しながら勤務を続けていた。
後からわかったけど、勤務中に苦しくなっていたのあれ全部パニック発作だったらしい。
発作が出る場面は大体決まっていた。
でも徐々に発作が出る場面が増えたり、朝出勤する前に仕事中に発作が出るのが怖くて玄関から動けなくなったりすることが増えてきた。
さらに朝起きるのが辛くなった。元々朝は弱い方だがさらにひどくなった。夜も寝つきが悪くなったし夜中に何度も目が覚めるようになった。ひどい時は2時間ずつで目が覚めてしまっていた。本当に最悪だった。
そして一番大きな問題が、ごはんが食べられなくなったこと。
食欲がない日もあれば、お腹が空いている感覚はあるものの食べ物が喉を通らない日もあった。最終的に食べ物を目の前にすると気持ち悪くなって食べられなくなった。職場では全く食べられなくなってしまった。結果約一ヶ月で体重は3kg減り、流石にやばいと思った。
心と体の状態は最悪だけどやらなきゃいけないことはたくさんあって、心配してくれている人はたくさんいるけどうまく頼ることができなくて、ひたすら自分の状態を隠して笑いながらなんとかギリギリの状態で耐えて働いていた。
職場で気を張り続けている分、家に帰ると何もできなくなる日が増えた。今まで当たり前にできていたことができないし、できても時間がかかってしまう。
大学生の時も鬱に足を突っ込んだ時あったなと思いながらも、あの時以上にやばいなと感じている自分がいた。
心の状態も体の状態も全く良くならず、むしろ悪化していくのを一番近くで客観的に見ていた彼氏から心療内科や精神科への通院を勧められた。また、ずっと気にかけてくれていた上司からも職場の産業医の紹介や通院を勧められた。
「自分ではどうしようもできないのならば外部の力を頼ってみるのもいいと思う」
そう言われても病院に行くのには正直抵抗があった。「まさか自分が」、「まだ頑張りたい」、「みんなも頑張っているから」、「迷惑がかかっちゃうから」と、いろいろな思いでぐちゃぐちゃになっていたのもあるし、「休職」ということに少しだけ抵抗があった。
休職して戻れる自信がない。だからできれば休職したくはない。
これが当時私が思っていたこと。
病院に行けば休職しなければいけないと思っていた。だから病院に行くという一歩がなかなか踏み出せなかった。
そんな私が心療内科への通院を決めたきっかけが、何気なく彼氏と話していた時にふと、「この人にもうこれ以上負担をかけたくない、悲しい思いをさせたくない」そんな思いが出てきて通院を決めた。
ネットで自分が一人で行ける範囲のところにある心療内科・精神科を調べ、初診の予約をした。
ようやく一歩進んだ。
自分より他人を優先してしまうこの性格だから、自分のためというより彼氏のためという感じが強いけれど、それでも一歩進むことができた。
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