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日本の臓器提供者が増えない理由を心理学からひも解く
皆さん世界の臓器提供率はご存じですか?
ほとんどの人がわからないと思います。
では日本の提供率は知ってますか?
住んでいる国なのにわからない人も多いでしょう。
これは単にあなたが関心がないせいではありません。
臓器提供の意思表示率
ポーランド、フランス、スペインでは臓器移植の拒否をしないと、承諾していることになる
そのため各国の臓器提供者はポーランド(99.50%)フランス(99.91%)ハンガリー(99,97%)と信じられないくらい高いのです。
ほぼ全国民が臓器を提供できる状態にあるという事です。
アメリカやドイツ、イギリスでは脳死=人の死という認識。
さらに生前の本人の意思か家族の同意があれば臓器移植が可能になる
しかしこれらの国では意思表示が必要な分、割合は下がる。
実際、アメリカで臓器提供の意思表示をしている割合は約28%です。
先ほどと比べるとかなり数字が下がりました。
しかし日本では脳死=人の死にはならないのです。
正確には臓器を提供する場合のみ人の死となります。
つまり臓器移植の意思を表示していなければ、脳死したとしても=死亡とはならないのです。
なので脳死の状態でも点滴で命だけはつないで置くことも可能になります。
実際日本の臓器提供の意思表示率は約11%とかなり低い数字となっています。
他にも外国と比べ臓器移植に関するガイドラインの厳しさが日本の臓器提供者の少なさに影響していると考えられます。
【100万人に対して実際の臓器提供者の割合】
臓器提供の詳細
臓器提供で1人が救うことができる最大の人数:11人
移植待機者14,000人のうち、1年間で移植を受けられる人:2%
家族の承諾だけで行われる臓器移植:77%
「死後に臓器を提供する」という家族の意思を尊重:87.4%
なぜこんなに少ないのか
勘の鋭い人はもうわかっていると思いますが、なぜこんなに日本は臓器提供者が少ないのか。
意思表示が面倒くさいからです。
割合の高い国ではわざわざ「臓器提供をしてくれますか」と聞きません。
臓器提供を拒否する意思表示をしないと、自動的に「臓器提供の意志あり」と認識されます。
日本でも提供者の数を増やしたいのであれば同じようにすればいいのです。
面倒くさい手間をできる限り少なくしてあげることがコツです。
面倒くさいはすごい
私たちの中に住んでいる「面倒くさい」という意思は予想以上に強敵です。
「臓器提供の意思があります」と表示することなんて1分や2分で終わります。
難しいことでもないのですが、ちょっとでも面倒なことはやらないのが人間の心理です。
だからこそ面倒くさい手間を省いてあげることで、臓器提供者を増やすことができると考えられます。
私たちの周りで人気の商品・サービスはどれも面倒くさいを省いてくれるものが多いです。
例えばAmazon。一度は使ったことがあるでしょう。
なぜネットショップでAmazonが大成功したかというと、ワンクリックで商品を購入することができるようになったからだと言われています。
最近5Gという言葉をよく耳にしますよね。
なぜあそこまで注目されているのでしょう。
色々と要因はありますが、大きなものとして通信速度の速さは皆さん知っていると思います。
4Gでは映画などをダウンロードするときは数十分は待たなければいけません。
しかし5Gでは2時間の映画が3秒でダウンロードすることができます。
このように私たちは手間や時間など、面倒くさいことを極端に嫌います。
逆に面倒くさい手間がない商品やサービスには人が集まる、お金が発生していることが多いです。
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