片づけで人生が変わるのは「片づけで執着を手放し、思考が柔軟になるから」説
今回は、片づけによって執着の対象であったモノやそれにまつわる感情を手放すことで、こり固まっていた思考がやわらかくなり、視野が広がり選択肢が増えることでチャンスをつかみ、人生が変わる説を紹介する。
1.捨てられない2つの原因
モノを捨てられない原因として、近藤麻理恵さんは「人生がときめく片づけの魔法 改訂版」で2つ挙げている。それは、
「捨てたいけど捨てられない」という言葉が出てきたら、あなたは、❶の「過去執着型」タイプ。モノよりもモノについている思い出や出来事に執着しているため手放せない。
また、「いつか使うかも」という言葉が出てきたら、あなたは、❷の「未来不安型」タイプ。いつか使うときになかったら困るから手放せない。
どのタイプもモノが手放せない「執着」状態になっている点では共通している。モノにまとわりついている過去の思い出や出来事、未来に対する不安を手放せないでいる。
2.執着によるデメリット
執着することでモノを処分できず、部屋や棚にモノがあふれる。これによるデメリットは、他の書籍にゆずる。ここでは、もしあなたに執着していることがあるとしたら、どのようなデメリットがあるか紹介したい。
参考にしたのは、根本裕幸さんの「執着を手放して『幸せ』になる本」。
執着することによるデメリットは以下の2つ。
❶は、1つのことに対する執着が強ければ強いほど、他の選択肢が見えなくなること。例えば、経済的に自由になることを目指し、簿記の勉強をした方が良いと言われ、教材を取り寄せて、簿記の資格をとることだけに夢中になり、他のことが目に入らない状態。
❷は、❶のように選択肢が奪われるので、心の自由と余裕がなくなる状態。執着を失わないことが第一優先となるため、自分の幸せや喜びが後回しになる。
上の例でいうと、簿記の資格をとることが最優先になり、簿記の勉強に面白みや喜びを感じていなくても、とにかく経済的自由を獲得するために、睡眠時間や家族との時間も削って簿記の勉強をするような状態。
執着によって、自分の喜びや幸せ、それを感じる余裕がなくなる。
3.片づけと執着
片づけは、1つ1つのモノと向き合い、自分がこれからの人生で使うかどうかを判断する機会である。こんまりさんの言葉を借りれば、そのモノが「ときめく」かどうかを判断する。
大切なのは、「自分にとって」どうかという判断基準。
先ほどの例でいうと、簿記のテキストを処分するかどうか考える時に、簿記の勉強が「自分にとって」面白いかどうか、資格が「自分にとって」大事かどうかを判断する。また、「自分にとって」資格試験に費やす時間についても考える。
そして、必要ないと判断すれば、簿記のテキストを手放す。それによって、簿記の資格試験に対して、さらには経済的自由に対しての執着も手放すことになるかもしれない。片づけは、執着を手放す一つの手段となる。(リバウンドする理由については、上記の根本さんの書籍でご確認ください。)
4.執着を手放した後の世界
モノについている執着や感情に向き合い、それらと一緒にモノを捨てると、気分がスッキリする。気分爽快である。
モノを捨て、空間が広がったのでスッキリしただけでなく、執着を手放したことによって心がスッキリしたのである。そして、次の段階に進む。
❶については、執着がなくなることで視野が広がり、他の選択肢も見えるようになる。上記の例でいうと、簿記の資格ではなく、自分が面白いと思う資格を考える。あるいは、資格だけではなく、他の選択肢も考える余裕が出てくる。すでに近くにあったチャンスが見えるようになる。
また、❷については、自分の喜びや幸せとは何かについて考える。上記の例でいうと、そもそも経済的自由になることが幸せなのかを考え、資格の勉強よりも家族と過ごす時間の方を大切にするかもしれない。少なくとも、自分のやりたいことと家族時間のほどよいバランスを考えるようになるだろう。
「人は人、自分は自分」と割り切って、自分基準で物事を考えることができるようになる。そして、自分基準の喜びや幸せを探す。仕事についても他の選択肢が見えるようになり、その中に大きく変わるチャンスも含まれる。だから人生が変わるのである。
これが「片づけの魔法」の正体の1つである。
1つの説だが、ガッテンいただけただろうか?
片づけには計り知れない力がある。
あなたに、片づけで解決できる執着はないだろうか?
お気持ちがとてもうれしいです。感謝です。ありがとうございます。