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記憶の相対論。

人生速度不変の原理。

幼少期の時間はゆっくりと流れる。
それでいてその頃の世界は広大に広がる。

歳月を重ね
身体の成長と伴に
多様な経験が脳に刻まれた今現在も
幼少期と比べて人生の進む速度は
何一つとして変わらない。

歳と共に時間の感覚が短くなった分
距離の間隔も短くなったのだから。

記憶の相対論。

過去は膨らむ。

幼少期の過去に
年月を経て培った記憶が加味されることで
時間と距離はより一層膨らみを増す。

幼き頃の
遅い時の流れも
過剰な距離の感覚も
様々な記憶が過去に加わったが為である。

故に歳を重ねる毎に
今感じる時間と距離の感覚は
刻々と相対的に縮小してゆく。

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