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人生の轍

思えば遠くに来たもんだとは良く言ったもんで、実際は、どこにも行ってなかったりすることの裏返し。通り過ぎてきた道のりは大したこともなく、先に続く道も、それなりに見通せる。人それぞれに山も谷もあるけれど、概ね大した波乱もなく過ぎて行く。それが幸せなんて言われるけれども、いろいろ経験するために生まれてきたんだから、そんなっこっちゃ生まれた甲斐もないっていうもんだろう。月に吠えちゃった詩人もいるけれど、泣きぬれて蟹と戯れちゃうよりはマシかもしれない。春は曙、ひねもすのたり松五郎。波乱万丈、銀河万丈。やあやあ、照ノ富士に幸あれかし。はっけよい!

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