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いんじんさんにつれられていっちゃった

遠い星を眺めていると、飛行機が点滅しながら目の端をよぎっていく。夜空は、街の明かりでけばけばしく、深い味わいは望めない。モルジブに行ったとき見た星空は、降るようなという言葉、まさにそのものだった。明るい夜は空が低いけれど、漆黒の闇は、果てしない空を呼び込んでくる。かたや街の夜は自分を包んで囲い込む。それが都会の安心を生んでいる。でもまた、モルジブの夜空が見たい。窓から見える工場の夜景を前に、そう思う。

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