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#14 区民であり、医師である目線で覗き見る板橋区

板橋区中央図書館が2023年度日本図書館協会建築賞受賞したという朗報が入ってきた。これは,『日本図書館協会が「優れた図書館建築を顕彰し,それを広く世に知らせることによって,図書館建築の質の向上を図ること」を目的として定めるものです。
優れた図書館建築とは,建築としての質はもとより,そこで展開されているサービスもよく行われていることが条件となります。つまり,器(建築)と中身(サービス)が調和し,いずれにおいても優れていることを意味します』とのことである。
この賞は1985年から始まり、当初は複数の施設が受賞できたのだが、現在は年間1施設となっている。その内容を見ると、国立国会図書館関西館をはじめとして、県立、市立、大学図書館などが名を連ねている。

さて図書館が意味するところをどのように解釈すべきなのだろうか?

図書館や図書はなくても生活には困らないという視点から、経費削減に走る自治体もある。自治体の図書購入費の転用が頻繁化して、特に公立学校におけるそれは社会問題化している。(57%しか使われていない)

自治体を理解するには、図書館を見れば、わかりやすいのかも知れない!

行政はお役所仕事を間違いなく淡々とこなして行く時代から、区民、市民と一体化して、協業を模索する時代となっている。
図書館は勿論、智の殿堂として存在している。だが、現在では多様性のある社会インフラとして見直されている。そこへの思いは図書館に入ってみて、そこの持つ多様性を見れば、小一時間でわかってしまう。自治体の住民との関わり合が容易に感じ取れるはずだ。
医療や福祉のブースが充実していれば、行政のそこへの注目度が自ずと分かるのだ。
板橋区中央図書館の「いたばしボローニャ絵本館」を見ると、絵本が言葉とは別の力を持つ強力な伝達手段であり国際言語でもある事が分かる。それを通して板橋区を持続可能な進歩に導く意図が伝わってくる。

自治体はそれなりに多様性を織り込む行動目標を立てる。しかし、それを実行するには行政力が欠かせない。それなりの図書館を作るには、行政の建設関連部署、教育関連部署、などの縦割り行政の壁を突破し、部署間調整をしなくてはならない。
住民と自治体の思いが詰まった計画やコンセプトの実現には横への連携とエネルギーが必要で、特に首長のリーダーシップと手腕が発揮されるところでもある。

このように、図書館は行政の目指すところや、多様性への対応だけでなくて、行政力が結晶している。行政の目標と実行力の集合体(デパート)なのだ。

板橋区に住むことに迷っている方がどのように考えるか?
迷っているなら、板橋中央図書館を是非ともみて欲しいと思う。

今後、旅行では、図書館を覗く事にする。



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