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すすむスクール 2時間目 「4月になるとやたら耳にする新茶って何?鹿児島の新茶の特徴は?」

こんにちは!

4月になりましたが、なかなか桜が満開にならなかった鹿児島です。自由が丘店のスタッフに聞きますと東京では鹿児島より早く開花したとのこと。天候は自然がもたらすものですから仕方がありませんが、4月第1週の週末にお花見をすることが多い私達ははしごを外されたような気がいたします(笑)。

そうそう。私たちが4月の第1週に花見を終わらせるのにはもう一つ理由があります。といいますか最も大切な理由です(笑)。

冬眠していた茶の木が生育し、「新茶の季節」となるからです。

「新茶の季節」は私ども茶業者にとってとても大切な季節で、繁忙期でもあります。

新芽が出始める3月後半から4月

でもでも、よく町のお茶屋さんには年中「新茶あります。」という、のぼりが立っているし、冬になれば「蔵出し新茶」というものもある。実のところ「新茶」ってなに?と思う場面がちらほら。

2時間目のすすむスクールではこの何とも分かりづらい「新茶」についてお話を進めていければと考えております。

丁度、4月後半から始まる「新茶の季節」の前に予習もできるナイスタイミングです。一緒に学んでいきましょう!

と、その前に!
前回までの復習です。日本茶は何科の植物でしょうか??

そう!ツバキ科の植物です。そう。あのよく見るツバキと同じ種類なのが「茶」の木です。

ツバキは街路樹などで多くつかわれていますので皆さんにもなじみがありますよね?

大袈裟な話…。あまり言いたくはないですが(笑)、言います。

茶園はあの街路樹が並んでいるような雰囲気です(笑)。

お茶はツバキ科、街路樹に似てる?

皆さん!今の季節!街路樹を見てください(笑)!春の暖かさで、黄緑色の柔らかい新芽が出てきていませんか??

もうお分かりですね。

茶園も同じようなことが起こっています!この茶園の新芽が「新茶」となるのです!

これは街路樹に限りません。様々な植物が新芽を出すのが春。当然「茶の木」も鮮やかな新芽が生まれます!

でも、この「新茶」なぜ人気なんでしょう??

その①「冬の間、ため込んだ美味しさが濃縮されています!」

茶の木は冬の間、活動をしません。動物でいうと冬眠のような感覚です。冬の間、活動をせず栄養をため込んでいる為、その年に一番最初に出てきた新芽(これを1番茶といいます。地方によっては初茶とも言います。)は美味しいのです。夏場にとれる2番茶は活動を続けながら次の芽が育ちます。その分美味しさが凝縮されていないのです。

その②「旬の甘みが味わえる。この時期だけの香り!」

日本茶は紅茶や烏龍茶と違い摘採後すぐに加工します。本当に生の状態から水分を抜いていきます。ただここが注意。水分は抜きますがゼロではありません。その僅かな水分が熟成を産み出すのですが、新茶の時期はまだそれが始まりません。この時期だけのフレッシュで爽やかな香りは新茶にしか成しえないのです!

その③「当然、個性豊か!表情豊か!焙煎によってさらに変化!」

個性が強いのもこの時期の茶葉。だって味の要素を決める栄養がタップリ。新茶は様々な味とこの時期だけの香りを持ち合わせます。そして、フレッシュであるがゆえに焙煎温度やブレンドによってなどによって様々な表情をみせるのが新茶です!より一段と引き出された日本茶のクセ。最高です!

どうですか皆さん!新茶。買いたくなりますよね。新茶いいですよね。

新茶とは、冬の間、ゆっくり休んだ茶の木が生育し、4月~5月にかけて摘採された新芽を直ぐに製造・焙煎した日本茶。※7月くらいまでに頂く。

でも、これ、あくまですすむ屋茶店の考える「新茶」の話です。この時期に摘採したものは冬に飲んでも新茶じゃないの?と思われるかもしれません。実際にそういう見解もあります。(※新茶については確実な定義が存在しないのも事実なのです。)

でも日本茶は日々本当に僅かではありますが熟成していると私共は考えます。すすむ屋茶店が考えるフレッシュな新茶はその年のモノをなるべく早く飲む。このことでより旬の味を楽しんでいただけると思います。だからこそすすむ屋茶店はそういった日本茶だけを「新茶」と呼んでいます。



蔵出し新茶とは?熟成新茶とは?

ここで今度は様々な新茶についてご説明をさせて頂きます。新茶以外の時期に見られるこれらの新茶。よく百貨店のお茶売り場や店頭でお見かけになるかと思います。

どんなお茶が想像が着きますか?新茶なのに熟成??蔵出しなのに新茶??

これそれぞれを正確にいいますと、

新茶の時期に摘採された日本茶を管理し、熟成した後に販売する茶葉。

新茶の時期に摘採された日本茶を管理し、蔵出しして販売する茶葉。

ということです。でもこれちょっとわかりづらい…。

なぜなら蔵出し新茶や熟成新茶が販売されることが多い冬は茶の木は冬眠していて新芽はでてこないからです。

新茶の時期に摘採されたものを寝かして新茶と販売する。新茶に様々な見解があるというのがこれをみてわかりますよね

因みに、すすむ屋茶店では蔵出し新茶も熟成新茶もありません。新茶の販売は長くても7月。売り切れ次第で終了です。その年のフレッシュなものこそが「新茶」と考えることが自然だと思うからです。

※すすむ屋茶店では熟成した茶葉をヴィンテージとして販売をしております。


最高の日本茶は新茶の時期にしか採れない?


美味しいお茶は4月~5月にとれたもの

日本茶で最高のモノはすべて新茶の時期。つまり4月、5月に取れたものになります。当然、すすむ屋茶店の時期は全てこの新茶の時期のモノ。

冬に販売することもある日本茶。それを私たちは4月、5月の時期に全て仕入れをするわけです。だからこそ、とても忙しい(笑)。

花見を第1週にまでに終わらせる必要があるのはそういった理由があるからなのです(笑)。



眠れないこの時期。お茶屋さんのほとんどは目の下にクマが…!?

今頃、日本中の茶農家・日本茶店は気合を入れていることでしょう(笑)。ワクワクしているでしょう。ドキドキしているでしょう。そして不安でもあるでしょう(笑)。

なにせ1年間販売する日本茶をこの時期に仕入れしないといけないのですから・この時期で1年の味が決まってしまうのですから。そう思いながら近所の日本茶店を覗いてみてください。きっとみんないい顔してるはずです。そして僕らの新茶も是非覗いてみてくださいね。

2時間目のすすむスクールはいかがでしたでしょうか?「新茶」のことは少しでも理解して頂けましたでしょうか?

その年だけのフレッシュな日本茶。それが新茶です。

その年の春。新緑の季節だけに味わえる旬の味。日本に住んでいるのであれば是非味わいたいものです。

新茶の季節までもう少し!鹿児島の新茶は早い!お楽しみに!

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