アディダスの2021年・ガチの新作ランニングシューズ。
2021年5月25日、アディダスオーストラリアの公式ホームページに2021年の新作シューズのラインナップが掲載された。
世界陸連の承認済シューズリストの最新版(5月21日)にもアディオスプロ2/タクミセン7等が掲載されていたので、それらはそろそろ発売が近そう。
そういえば、アシックスのメタスピードスカイの発売前(公式発表の3/30の前)にもアシックスユーロのサイトに先に公式情報が掲載されていたり、アシックス台湾でメタスピードスカイのページが公開されていたりとグローバルで公開時期が少しずれていた。
以下に紹介するアディダスランニングの2021年の新作シューズもそのうち日本でリリースのニュースがあがり始めるだろう。
アディダスオーストラリアでは、これらの新作は全て6月1日の正午から販売開始の予定。
ADIZERO ADIOS PRO 2.0
(出典先:アディダスオーストラリア)
カーボンロッドとヒール部分のカーボンプレートは変更無し。
現物を触ったことがないが、アッパーがどこのメーカーも同じようなモノアッパーになってきている。ナイキがサクッと2019年にヴェイパーウィーブを取り入れて、中国メーカー各社がモノアッパーで統一感を出してアディダスも「ほなウチもそんな感じにせなアカンな」そんな感じ??(知らんけど)
“セラーメッシュ2.0”というアッパーにアップグレードされている。
アディオスプロは前作は重量がちょっとネックだったので、軽量化にはだいぶ改良を加えてきた。
アウトソール / ミッドソールの繰り抜き太郎は中国ブランド各社がこぞって去年にやっていたのと、ヒール部分の溝(ADIZEROって書いてある部分がその横の黒いアウトソールよりも沈んでいる)は39.5mmのギリギリOKに合わせてきてる感がある。
ということで、本当にどこのメーカーの厚底カーボンシューズも似たり寄ったりになってきているので、そういう意味では中国ブランドはかなりいい線いってるとは思う。
【アディゼロアディオスプロ2.0】
・重量:215g(たぶん27cm)
・前作よりかは軽量化に成功
・ドロップ10mm(ヒール39.5mm / フォア29.5mm)
・アウトソールの爪先にコンチネンタルラバー
・ミッドソール:ライトストライクプロ
・品番:FZ2477
・売価:360オーストラリアドル(約30,300円)前作よりも高い
最近では5月のミラノマラソンでアディオスプロ2が使用された。
ADIZERO PRIME X
(出典先:アディダスオーストラリア)
昨年12月にリークされた段階で、アディゼロXと呼ばれていたモデル。現段階で世界陸連のリストにまだ登録がない。3層構造のライトストライクプロのミッドソールで、厚さはアディオスプロ2よりも厚いように見える。
売価の420オーストラリアドルは34,400円ぐらい...!
アウトソールはアディオスプロ2とは違いこっちの方がグリップ良さそう、でもこっちのほうが明らかに重そう。アルファフライみたいな感じか...?
前足部のミッドソールの厚みや、アッパーの感じなどは中国ブランドの特歩の160x Proに見た目はそっくり!!(カーボンなど内部構造は異なる)
【アディゼロプライムX】
・重量:掲載無し(たぶん重いから載せてないんだろう)
・厚さ:掲載無し(アディオスプロ2が39.5mmなのでこちらは...)
・アウトソール:コンチネンタルラバー
・ミッドソール:ライトストライクプロ
・品番:G54976
・売価:420オーストラリアドル(約35,400円)高ッ!!
ADIZERO ADIOS 6 TOKYO
(出典先:アディダスオーストラリア)
TOKYOと名前が入ってるからアシックスと同じでメタレーサーやメタスピードスカイTOKYOのように五輪にちなんだモデルか。
アディオスといえば、日本ではジャパンブーストとして展開されていたモデルで、デニス・キメットがマラソン世界新(2:02:57)を出したシリーズ。アディダスはこれ以降男子マラソンでの世界記録をナイキのシューズに持っていかれていますが、アディダス 全盛期が懐かしい...(ハイレ、マカウ、G.ムタイ、キプサング、キメット、あと800mのルディシャ、女子のケイタニー)
と、それらの選手たちはブーストという当時革新的なミッドソールのフォームが搭載されたシューズを愛用していたわけだが、それが今やライスストライクプロに代わってブーストはいずこへ...(ブーストは重い...)
↑のミッドソールの大半はライトストライク(EVA)なのでそれなりに安定性も高そうなのと、こちらも軽量なのでそこそこ汎用性が高そう(ジョグ/ロングラン/テンポ走/そこまで速くないインターバル等で使えそう)。
【アディゼロアディオス6 TOKYO】
・重量:231g(たぶん27.0cm)
・ドロップ8mm(ヒール27mm / フォア19mm)
・アウトソール:コンチネンタルラバー
・ミッドソール:ライトストライクプロ(前足〜中足部)+ライトストライク(EVA)
・品番:FY4073
・売価:240オーストラリアドル(約20,200円)そこそこ値段するな...
ADIZERO TAKUMI SEN 7 TOKYO
(出典先:アディダスオーストラリア)
このシリーズも7代目。2020年12月に日本でも発売されたタクミセン7であるが、これはニューカラーということでTOKYOということなのだろうか。
タクミセンシリーズは人によっては初期の頃の方が好きだった、という人もいるようなモデル。7になっても前足部にブーストは健在。ライトストライクプロにしない理由はなんだろう?(安定性が少し損なわれるのかな?)
アメリカの1マイルのロードレースをいくつか見ていると、アディダスの契約選手はアディオスプロを履く選手とタクミセン7?(のような薄底シューズ)を履く選手(↑の右はサム・プラケル)に分かれているので、短い距離のスピード系の練習には持っておきたい1足ではないだろうか。
【アディゼロタクミセン7 TOKYO】
・重量:170g(たぶん27.0cm)
・ドロップ9mm(ヒール25.5mm / フォア16.5mm)
・アウトソール:コンチネンタルラバー
・ミッドソール:ブースト(前〜中足部)+ライトストライク(EVA)
・アッパー:セラーメッシュ
・品番:FZ2499
・売価:280オーストラリアドル(約23,600円)そこそこ値段するな...
メーカーの公式でヒール25.5mmなのに、世界陸連のリストで25mm未満になっているということは、測定部分のアウトソールの溝の分だけカットされてるんだろうな(つまり“測定部分”は25mm未満の厚さ)。
世界陸連のシューズの厚さの測定方法が気になる人は以下の記事より。
その他の新作(ボストン10やスパイク)
ボストン10は中東??とか中国??とかでもうアンバサダー的な人に流通している可能性があるが、こちらは結構重量が重そう。アッパーが従来の素材なので、オールドファンには受けそうなデザイン。
(ティンマンエリートはたぶんなくなるからレア化するのでは...?)
カーボンロッド丸見えで、ボストンにもまさかのカーボンロッド搭載等ことでだいぶ仕様が変わってる。アディオス6と見た目似ておりこっちのほうが分厚いのとアディオス6はカーボンロッドが入っていない(その分軽い)。
その他、世界陸連の承認済みシューズリストにはアバンチTYOとアンビション2(旧モデルでないもの)の2種類の新スパイクが新たに掲載されたので、今後五輪までに発売されるのだろうと推測できる。
先々週のアメリカのレース(Sound Running Track Meet)ではアディダス契約選手のエリック・アヴィラがアバンチTYOらしき1足を履いていた(その1500mのレースでアヴィラはスタート直後に転倒してしまったのだが...)。
(出典:Instagram / Pace Production)
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