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子どもに嘘をつかせる簡単な方法

子どもが嘘をつく理由はたくさんあると思います。
恐らく一番の理由は「怒られたくない」という心理だと思います。後でばれるんだけど…と言っても、子どもというものは”今”しか見られないですからねえ。二番目の理由は、多分「(この件に関しては、親に)言いたくない」という心理でしょうか。

で、自分が親になってみて思うのは、子どもに嘘つかれるのはいい気分ではないということ。言って欲しいという欲求。軽い気持ちの嘘が、取り返しのつかない問題に発展するかもしれない不安。また色々と経験を重ねた身だから、「嘘をついた結果、余計に傷つく可能性がある」、「嘘をつかれた方は傷つくことがある」といったことは、折に触れて教えていく必要があると思います。

その上で「嘘をつかない子に育てる方法」はさっぱり分かりませんが、嘘をつく子に育てるのは簡単かもと思うようになりました。

わたくし なにも していませんわ、って感じにも見えるお顔(可愛い)
※PhotoACよりお借りしました

嘘をつかせたいなら理不尽に怒ればいい

実際にこうやって親から言われた、という実話に基づくんですが。

「学校の登下校中、誰と一緒だったか、正確に報告できないと怒られる」

をすれば、嘘をつく子が出来上がります。

「今日、学校から誰と一緒に帰ったの?」
という質問に対して、
「H君とAちゃんと、名前知らない子」
と子どもが言ったら、
「なんで知らない子と帰るの!」
と怒る。

学校の在籍児童数が、全校30人とか。
人の顔を覚えるのが、べらぼうに得意な子とか。
そういう場合は大丈夫かと思いますが。
私は人の顔と名前を一致させるのが凄く苦手で、覚えるのにかなり時間がかかるので、話を聞いた時、率直に「無理だよ」と思いました。

で、次に思ったのが「何のために?」でした。
マジで声を大にして言いたい。何のために聞くのか?

例えば「よそのおうちに遊びに行った。名前は知らない子のうち」だったらちょっと話が変わってきます。ご迷惑おかけしていないか、本当に安全なのか、とか大変に心配です。「実は同級生でもなんでもない人の家に上がり込んでいた」なんて可能性もある。

また、「実は、相手の子が怪我をしてしまっていた」とかね。あるある。「ふざけて追いかけっこしたら、相手が転んでけがしちゃった。でもお母さんに言ったら怒られると思ったから言わない」とかも、ちょっと違う。

学校からまっすぐに家に帰るパターンで、なんで名前を正確に覚えていないといかんのや、と。同じ方向に歩き、ちょっと話したりふざけたりして、分岐点で「ばいばーい」する間柄。だのに、「同じ学校の子だが、名前を知らない」という理由だけで怒られるのはおかしい。

こういうことをされた人が、「親に正確に報告するのはやめた。要するに、嘘をつくようになった」と言っていました。そりゃそうだよ。なんか一言いいたいなら「ちょっと、同じ学年20人しかいないんだから、しっかりしてよ~」とか「お母さんもその子(のお母さん)に挨拶したいな。分かったら名前教えてね」でいいじゃないですか。

元気じゃのう。
※PhotoACよりお借りしました

それって親の感覚によりすぎていないか?

「下校中に一緒にいた子の名前が分からない」なぜそれで怒るのか。当人に理由を聞きたいところなんですが、それは難しい状況にあるため、無理を承知で想像してみます。

第一に「子どもの交友関係を正確に把握したい」という気持ちがあると考えられます。それは、子どもを守る上で間違ってはいない。子どもには子どもの理論と意思があるけれど、危機管理能力はまだ未熟ですので、目を配る必要は絶対にあります。

第二に、その質問をされていた人が「幼児の頃から、しっかり大人の話を聞いて、受け答えのできる子」だったそうなので、親の期待値も高かったと推測できます。

第二の理由はともかく、第一の理由は、まあ全うかもしれません。登下校は危険が付きまといますからね。ふらふら知らない人についてっちゃうかもしれない。

……で、それで。

下校時の、同じ学校の子どもの名前が言えない、という理由で怒られる必要あります?

結果的に、子ども、嘘つくようになったから、逆効果ですやん。

正確な理由は、本人のみぞ知るって話で、全然分かりませんでした。
※photoACよりお借りしました

怒る必要があるとしても、本当に怒る必要があるのか?

こんな極端な例はともかくね。親の方としても「怒りたくなる時」や「怒る必要がある時」があります。ただ、アプローチが子どもからしたら理不尽ではないか、怒ることに意味があるのか、をたまに考える必要もあるでしょう。

例えば「提出したよ!」と言われていたプリントが、提出期限五日後に、くっしゃくしゃになって教科書の間から出てきた、しかもこれで三回目とかだったら、そりゃ腹も立ちます。出してよ!ゲームやYouTubeばっかしてんじゃないよ!禁止するぞ!親御さんは好きなおやつかアルコールを過剰に摂取しても、家事を放り出してふて寝しても仕方ない。

が、
・怒る/罰を与える
といった選択肢だけだと、結果的にいい方向には向きづらい。

人は怒られたくないものなので。
そして、怒られてもたいていの場合は改善しないので。

例えば、提出物の件なら、
・怒らないでIメッセージを伝える(「これを出して貰えないと、お母さんが困る。先生が困る。それはお母さんとしては嫌だ。だから出してね。そして、忘れたことに気がついたらすぐ言って欲しい)」
・そのシチュエーションを防止する取り組みをする(学校で提出物を出してという指示を、ランドセルに取り付ける/家で、プリント類を確認する時間を設けるetc)
とかすれば、「怒る」必要性がなくなるんじゃないかと思います。

もちろん、
そんな余裕ねえわ!とか。
もう、どんな工夫も無意味なんだ!どうにかしてくれ!
という方もいると思います。そういう方にはごめんなさい。この文章、長いだけでお役に立たない。

そうでなくても、普段より疲れている時とか、時間に追われている時とか、つい瞬間的に怒っちゃうよね。自戒です。

頑張っている方みんなに、5億円降ってきますように!

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