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独断! 「こと/コト」の使いかた Daily X #13

今回は、時々耳にする(私はよく使いますがww)「こと」または「コト」というコトバは、「わかったようでわからない」、「人によって違う意味で使っている」と感じますので、自分なりの定義をしておこうというお話です。毎度のごとく、結論を先にいうと…
(めんどくさいので以降カタカナのコトに統一します。)

コトを使う場合は以下の2つ

  • ものとの対比で用いる場合(サービスまたはコンテンツを指す)
    *重要*このケースは実はほとんど無いと思っています。後述

  • 経験価値の意で用いる場合(物質的でない無形の価値のイメージ)
    *重要*提供物がものかサービス・コンテンツかは関係ありません。

経験価値の方でのコトには、さらに微妙かつ本質的な違いがある

  • 供給者視座でのコト
    →『消費者に提供できる体験』という価値

  • 生活者視座でのコト
    →『自分や家族仲間の行動によって手に入れる経験』という価値
    *重要*生活者の意思と意図に基づく能動性を重視。
    (本研究室で「コト」という場合はコレのつもりです。)


以下、解説編となります。お読みくだされば幸いです。

「もの」と「コト」の違い

「もの」

ものとは、物理的に実体があるものを指します。具体的には、家具や車、スマートフォンのように、視覚的に認識でき、触れることができるものです。ビジネス上では、「商品・製品」「部品」「原材料」などと同義です。無形っぽいですが、ソフトウェアやアプリなどもこれに含めます。

「コト」

物理的な形を取らないものの例として、サービスやコンテンツ(スポーツ・音楽・映画・演劇・サブカル・各種放送等々)がありますが、単にこれらを指すのに「コト」というコトバを用いるわけではありません。
推しの子のラジオで、ゲスト出演していた佐倉綾音さん(鮫島アビ子役)が、作品づくりのことを「ものづくり」としきりに仰っていましたが、本研究室ではこの考えかたに大共感で、サービスやコンテンツづくりも「ものづくり」にカテゴライズいたします。
ということで、コトはものの対義語ではなく、ものやサービス・コンテンツを通じて人々が得る体験+感情・記憶などを言い表したい時に用いるコトバとさせていただきます。

「コト」と言いたくなるのはどういう時?

  • 物質的な価値ではなく、感性的な価値を重視したい時

  • 提供物を作り上げる/提供するプロセスではなく、提供物が利活用されていくプロセスに焦点を当てたい時

  • 物理的な豊かさではなく、感情面での豊かさ・自分の経験値の蓄積・技能の向上・人としての成長を課題としたい時


「ものづくり」と「コトづくり」の違い

ものづくりの定義

  • 狭義のものづくり

狭義のものづくりは、具体的な製品や物理的なものを作り出す活動を指します。これは、工場での生産ラインや職人の手作業による製品製造など、物質的な形での製造プロセスを伴います。この狭義の解釈では、ものづくりは手に触れることのできる製品を生み出すことに重点を置いています。

  • 広義のものづくり

広義のものづくりは、物理的な製品に限らず、デジタル製品やソフトウェアの開発も含みます。ここでは、デジタル技術を用いたものづくりが強調され、プログラミングやデザインといった知識労働も含まれます。したがって、広義のものづくりは、製品の形を問わず、提供物の設計・製造/創作・提供プロセス全般を指します。(調達・保守・品質管理等までも拡大可)

コトづくりの定義

  • 狭義のコトづくり→✗ これは「ものづくり」!

サービスやコンテンツを設計・創作・提供するプロセスをコトづくりと考える人もいますが、この研究室ではこれらも「広義のものづくり」に含まれると定義したいと思います。(ここが多分、一般的解釈と違うところかも)

  • 広義のコトづくり→◯ コトづくりには広義しかない!

コトづくりは、サービスやコンテンツの設計・創作・提供プロセスではなく、感性的な価値の提供/享受のプロセスを指すものとします。顧客接点における現場の活動および、ブランド戦略や顧客体験の最適化などのマーケティング活動などが主に該当します。

読み進むにつれて余計にわかりにくくなったかもしれませんが、研究室では、このわかりにくさを解いていくことがテーマですので、ご関心があれば今後の記事にご期待下さいますようお願いいたします。


今回もご覧いただきありがとうございました。m(_ _)m
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