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雑文・文集 さいたま市小学生イジメ問題について
まずは以下にあげた文章を読んでいただきたい。
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笑顔
僕は、笑顔という言葉を選びました。
その言葉を選んだ理由は、いつもどんな時も笑顔を忘れないようにこの言葉を選びました。
僕は、四年一組の時にクラスメイトの二人から暴力と暴言のイジメを受けました。クラスメイトから『死ね』と言われた時に担任の先生に助けてほしくて言いに行ったら『死んでないからいいじゃないですか!』と言われ、暴力を受けた時には、『あなただけじゃないです』と言って助けてもらえなくて悲しかったです。
クラスメイトからなぐられた次の日には加害者の親に『許して』とクラスのみんなの前で泣かれてとてもいやな気持ちになりました。辛い事が続いて、僕は学校に行くと頭やお腹が痛くなって学校に行けなくなりました。
僕のイジメの事が新聞の大きな記事になったのを見て先生はイジメじゃないと言ったけどやっぱりイジメだったんだなと思いました。
学校に行けなくて辛い時、笑う事もできなかったけど、僕のために学校に何度も話しに行ってくれた人がいた事を知った時、友達や学童の先生、家族が心配して声をかけてくれたのがとてもうれしかったです。僕は、たくさんの人に支えてもらって生きてこれたのでこれからは僕もいつか恩返しできるように努力していきます。
『笑う門には福来る』のことわざを信じて、僕は、笑顔を大切に生きていきます。
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この文章は、さいたま市のとある小学生が卒業文集に載せた作文である。一読してわかる通り、この作文にはひとりの少年が受けたいじめの実態が子供らしい、率直な描写で淡々と書かれている。ニュースサイトにて紹介されていた文春オンラインの記事に、直筆で書かれた文集の画像とともに少年が受けたいじめの経緯は書かれているのだが、メディアに報じられた後でもいじめの事実を隠蔽しようとする学校側には、胸糞が悪くなるものがある。この文集に掲載された作文も、一度は学校側からの修正要請があったようだが、弁護士が間に入って、なんとか掲載を認めさせたようだ。弁護士有能! ワイドナショーによく出てた犬塚弁護士並に有能! あれ、あのひと最近急に見掛けなくなったけど、どうしたんだろう。最近芸能界引退された某さんの弁護も担当していたらしいけど、、、と、話が脱線しそうになったので
本題に戻しますが、この文春は良い文春。芸能スキャンダルはどうでもいいから、こういう真っ当なジャーナリズム精神を大事にしてほしいと思います。
私も小、中学生時代に、いじめを受けた経験があります。言葉で馬鹿にされたり、ものを隠されたり、窓からカバンを投げ捨てられたり等、まあ色々ありましたが、このさいたま市の小学生の子ほど深刻なものではなかったし、幸いなことに私の周りの先生方なども立派な方ばかりでしたので、不登校になるなどもなく、私自身が「いじめ!? ふふん、そんなん効いてないもーん」とばかりに、なんかあっても芸人ばりのオーバーリアクションで返したりしてるうちに、弄られキャラ的な存在に落ちつき、かつては私をいじめていたような子とも最終的には、それなりに仲良くなるくらいにはなっていたんで、まあ当時の自分はなかなか頑張っていたなあと思います。もちろん表向きはヘラヘラしていても、実際は心中穏やかではないし、夜は涙で枕を濡らすことしきり、朝起きても憂鬱、どうにかいっちょやってみっか!と気合いを入れて、しぶしぶ重い腰を上げて、なんとか学校に行っていたのだった。まあ、可愛い女の子に心配してもらえたりするんで、その子の顔を見るために、というのもある。
それにしても笑顔である。私が、この少年の3倍以上の人生を経て、辿り着いた境地に、この子は既に気付いているのだ。他の人には無いような、辛い経験をしてきた人の笑顔は、周りの人たちの心のあり方を変えてしまうような、よい笑顔。そうあってほしいと思う。いじめに負けずに耐え抜き、助力してくれた周りの人たちに感謝し、笑顔で、強く生きていこうと決意した、この少年の心意気を応援したいと思う。君の作文は、同じようないじめに遭い、今も悩み苦しんでいる人たちに勇気を与えてくれたんだ。
さあ、笑おう。
きみも、ぼくたちといっしょに生きていこう。
※今回の記事は、以下のページを参考に致しました。