知ってほしいジョージアの料理たち ①大使の愛するサラダと奥深いスープ
Merhaba!(こんにちは!)
バトゥミの黒海から、surf anneです🥰
ジョージア、黒海沿いの街バトゥミにも、寒い冬がやって来ました。
日本で過ごしていた、東北地方の冬の寒さはこんなもんじゃないのに、随分寒さに弱くなったなぁ…私、と感じているこの頃です。
バトゥミ滞在は今回が2回目となる私たち夫婦とインコのサーフ。
これまでたくさんのジョージア料理(バトゥミ料理)を食べてきましたが、まだきちんと紹介していないことに気づきました。
まだまだ認知度の低い国ジョージアですが、是非食べてほしい!知ってほしい!と心から思うような、美味しいものがたくさん詰まっている国です。
一度では到底紹介しきれないので、記事を分けて赴くままに綴っていきたいと思います。
そして私がここから紹介していく料理、お店はすべて、ジョージア生活の中で私たちが何度もリピートして食べているもの、通っている街の食堂たちです。
ガイドブックに載っているような、「ジョージア料理といえば」のような主役級の代表料理ももちろん一通り食べました。
しかしジョージで生活していて、また食べたいと思えるものって、そういう料理だけではありません。
私が心から紹介したいのは、ジョージア人の毎日の食卓に出てくる、地元客で溢れる食堂で愛されている、ごく日常的な料理たちです。
日本でも、飲食チェーン店やコンビニでジョージア料理が発売され話題になっているようです。
ジョージア料理が広まっていくことはもちろん嬉しいことですが、現地で実際生活してジョージアの人々と共に食文化に触れた私たちだからこそ、紹介できる料理を伝えたいと思っています!
まずは第一弾!!
最初に紹介したいのはこちら!
なんと言っても、是非知っていただきたい料理です。
「バズる大使」として日本で知られている、ティムラズ ・レジャバ駐日ジョージア大使をご存じでしょうか?
ジョージアを紹介するYouTubeの某チャンネルにゲストとして出演したレジャバ大使。
その中で、ジョージア人ユーチューバーからこんな質問がありました。
「日本で長年暮らしているレジャバ大使ですが、ジョージアの食べ物の中で、一番大好きな、そして本当に恋しい料理は?」
それに対して、レジャバ大使が答えた料理がこちらです。
・ジョージアンサラダ
大使が出演しているYouTubeを観る以前から、私たちも食堂に行けば必ず注文していたジョージアンサラダ。
だから、大使がこのサラダを挙げたことは納得でした。
一見、えっ?これ!?簡単なサラダじゃん…と思われるだろうと推測します。
私も最初はそう思って食べていました。
しかし食べていくうちに気づきます。
このサラダ、何度食べても飽きることがありません。
基本の材料は、トマト・きゅうり・玉ねぎ・イタリアンパセリ・塩・(パプリカ)
以上です。
日本にもある食材だから、日本でも作れるのでは?とも思われがちですが、違います。
大使曰く、ジョージアの食材で作らないと美味しくないそうです。
塩やパプリカの匙加減、野菜の合え具合など絶妙で、シンプルでありながら本当に美味しいサラダです。
お店によってはクルミペーストと混ぜているものもあったり色々アレンジされていますが、結局行きつくのはこのシンプルなサラダです。
このサラダは食堂にも酒場にも、綺麗めなレストランにも必ずあります。
そして、皆が食べています!
私たちがよく通っている食堂で提供される量は3~4人で食べても十分なボリューム!
なのにお値段は、、街の食堂だと5GEL~8GEL(約275円~440円)くらいです。
(※価格はすべて、2025.1.22現在 バトゥミ価格)
ジョージアの安くて大きい、そして美味しい野菜と塩を活かしたこのサラダ、やみつきになります。
続いて紹介するのは、めっきり寒くなったこの時期に毎日でもいただきたい、ジョージアの奥深く温かいスープたちです。
まずはジョージアスープの中の代表格!!
・ハルチョー
以前の記事でも紹介させていただきましたが、私が一番大好きなスープです。
大好きすぎるので、是非知ってほしいので、また紹介します!
材料はパプリカ、玉ねぎ、トマト、ニンニク、色んな香辛料、そしてゴロゴロ入ったとろける牛肉。
下の方にはお米が少量沈んでいて、そのお米をスパイス&煮込まれた野菜と共にスプーンで頬張ります。
スープとしての位置づけに違和感を感じるくらいに、たっぷり入ったホロホロの牛肉。
寒い時期にはまさに、至福です。
刻んだパクチーと一緒にいただきます。
ちなみに、記事を執筆している今日も、お昼はこのハルチョーを食べてきました。
・ハシュラマ
愛してやまない絶賛のハルチョーですが、ハルチョーに負けないスープがあります。
例えて言うならば、ハルチョーが東の横綱なら、ハシュラマは西の横綱といった感じでしょうか。
どちらもジョージアの国民食みたいな定番スープの位置づけです。
街の食堂に行けばどちらも食べることができます。
毎回、どっちを食べようか自分の気分と相談しながら悩みに悩んで選んでいます。
ハルチョーがスパイスたっぷりで少し辛口であるのに対し、こちらのハシュラマはスッキリとしたスープが特徴的です。
スパイスは控えめですが、牛肉のだしがしっかり効いていてます。
日本人の口には一番合うスープではないかと思っています。
たっぷりの刻みニンニクとパクチーが入っています。
私たちが毎週通う食堂では、スープを注文するとパンが無料でいただけます。
パンにもとても合うので、ついパンを食べすぎるほど。
食堂の常連さんたちは、パンをおかわりしたり、ちぎったパンをスープに浸して頬張ったりしています。
各スープの大きさは大小あり、毎回迷わず「ディディ!(大)」と注文しています。
以前は注文時にオーナー夫婦からサイズを聞かれていましたが、今ではもうすっかり常連として受け入れていただいているので、何も言わなくても大サイズが出てきます(笑)
そして、入店しただけで「ハルチョー?ハシュラマ?」と聞かれます。
こちらの行きつけの食堂、他にもメニューはあるのですが、ほぼほぼどちらかを注文するのですっかり把握してくれているようです。
お肉もたっぷりなので、パンも食べれば本当にお腹いっぱいです。
お値段は、どちらも8GEL(約440円)です。(大サイズですよ~)
安いです。
ジョージアには、まだまだ欠かせないスープがたくさんあります。
その中でも是非知っていただきたい定番スープがこちら!
・ボルシチ
元はウクライナ発祥のスープですが、ロシアをはじめ旧ソ連国、もちろんジョージアにも広まったようです。
日本では馴染みの少ない、「ビーツ」という野菜をふんだんに使った煮込みスープ。
ジョージアのマーケットでは、この丸くて短い大根のような、紫色のビーツがたくさん並んでいるのを見かけます。
調べてみると、栄養たっぷりで特に女性にはもってこいの野菜なんだとか。
ますますボルシチを好きになります。
ボルシチを注文すると、「スメタナ(サワークリーム)をトッピングするか?」と訊かれます。
ジョージアの冷蔵庫には欠かせないサワークリーム。
別料金にはなりますが、こんなふうにトッピングすると酸味が広がりこれまた美味しいです。
海外生活が長くなってくると恋しくなってくる食べ物の一つが「お魚」です。
バトゥミで私が通っているまた別の食堂には、そんな欲を満たしてくれるスープもあります。
・フィッシュスープ
骨ごとだしに使われたサーモンの身がたっぷり入っています。
クリームベースのスープによく合い、とっても美味しいです。
お値段は5GEL(約275円)
サーモンをおかずにシンプルなピラフと一緒に食べても最高!
バトゥミでは、海沿いの街でありながらもスーパーで売っているお魚はなかなか高価で手が出ません。
しかしお魚好きなロシア人も多く暮らしているおかげで、食堂ではお魚も手軽に食べることができます。
こちらの食堂では生のサーモンも食べることができますが、
お醤油とワサビは置いていないので、私はまだ食べたことはありません…
紹介してきた、定番のハルチョーやハシュラマ以外にもジョージア人に愛され親しまれているスープが数多くあります。
お昼の時間帯に食堂へ行くと、スープ&パンの組み合わせの方々を多く見かけます。
続いて紹介するこちらの食堂、スープ専門店?っていうくらい、スープの種類が豊富です。
ここのスープが食べたくて、バスで定期的に通っています。
その中でも私がリピートして食べているスープがこちら。
・ミートボールスープ
日本の鶏つくねみたいなあっさりしたミートボールがとっても美味しいスープ。
鶏肉からのだしがたっぷり出ていて、ジョージアの香辛料とジャガイモ、パプリカなどの野菜と煮込まれています。
日本人の口にとっても合う、スーーッと身体に自然に染み渡るのを感じるスープです。
隣にある自家製ジュースは「コンポテ」というもので、果物と砂糖で作られたジョージアの定番ジュースです。
地元のマーケットや路上でも、自家製コンポテがペットボトルで売られているのを見かけます。
甘いジュースは苦手な私ですが、これは不思議と美味しくて、毎回スープと一緒に注文しています。
お値段は・スープ6GEL(約330円)
・コンポテ1.5GEL(約83円)
こちらも、たま~に食べたくなるスープです。
特にちょっと体調がすぐれない時などは、私の身体がこのチキンスープを欲します。
・骨付きチキンスープ
だしを取った骨付きチキンがそのまま入っていて、澄んだスープが美味しい。
チキンの他にホクホクでごろっとしたジャガイモが入っています。
スプーンでほぐれるくらい柔らく煮込まれたチキン。
美味しいスープがしみ込んだせっかくのチキンなので、最後は残ったお肉にかぶりつき、骨以外完食します。
こちらも具沢山スープなので、パンと一緒に食べれば大満足なごちそうスープです。
お値段は、ミートボールスープと同じ6GEL。
食堂でいただくスープは、このように手頃な値段で心も身体もあったまります。
観光客向けのレストランでいただくと、サラダもスープも、これらの倍の値段はします。
そしてなんだか味気ない。
ジョージア人に愛され根付いているスープ文化。
地元の常連さんたちとテーブルを並べていただいてこそ、スープの温もりだったり深さを感じ取ることができると思っています。
海外生活も2年目に入った私、日本食が恋しくなって、あれが食べたいよね~、恋しいよね~などと夫と会話することも時々あります。
でも、そんな思いも一時のもので、気づけば忘れています。
そんな衝動もきっと、だしの効いたジョージアのスープたちに助けらている気がしています。
以前住んでいたトルコのスープに比べても、種類も豊富で、断然日本人の口によく合うジョージアのスープ。
日本に帰りたくなる時もあるけれど、ジョージアのハルチョーやハシュラマが食べられなくなることも悲しいです。
定番で主役のジョージア料理もいいけれど、地元民に愛され食卓に欠かせないサラダとスープ、知っていただけたら私も大使も(きっと)嬉しいです。
では、次回紹介するジョージアの美味しい料理たちも、乞うご期待✨