スタートアップの1人目デザイナーが成果を出すために必要なこと
こんにちは、High Linkで香水のサブスク「カラリア」のデザイナーをしている佐野葵(@_aaaaa_design)です🤓
今回は自分の振り返りも兼ねて、スタートアップの1人目デザイナーが成果を出すために必要なことについて書いてみます。
現在、デザイナーとしてスタートアップで働いてる方や、スタートアップで働くことに興味がある方はぜひ一読ください。
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スタートアップの1人目デザイナーが成果を出すために必要なこと
1. デザイン
ビジネスを理解してデザインを作る
1人目デザイナーとして評価されるには、ビジネスモデルや事業戦略を理解し、ビジネス上の目標を達成するために効果的なデザインを作るべきです。
私はもくもくと作業してるとビジネス目標の存在を忘れがちなんで、定期的に施策のドキュメント見返したり、Figmaに書いたりしてぶれないように心がけています。
幅広いデザインスキルを持つ
デザイナーが1人しかいない場合、UIからチラシ、営業資料まであらゆるものを1人で作る必要があります。よって、会社で求められる領域のデザインを一通り作れると安心です。
自分にできないことは外部の方にお任せすることもできますが、会社によっては予算確保のための交渉が大変だったり、そもそも資金的に余裕がないこともあるので注意が必要です。
選択と集中
デザイナー1名という限られたリソースで最大の成果を出すには、デザインによるインパクトが大きいものに集中して取り組んで、優先順位の低いものはやらない、もしくはアウトソースすることが大事だと思っています。
プロダクト以外にも資料、コーポレートサイト、SNSの投稿、広告クリエイティブ…すべて良いデザインで出したい気持ちをぐっとこらえるのは、もどかしいですが笑
なおアウトソースする場合、依頼したデザインの品質を担保するためのディレクションに自分の時間を使うことになります。
スピーディに質の高いものを作る
私はスタートアップであっても、デザインの品質に妥協すべきでないと考えています。(場合によっては、質よりスピードを大きく優先することや、そもそもデザインをしないという意思決定をすることもありますが。)ちょっとした妥協の積み重ねで、ユーザー体験の質は下がってしまうからです。
特に、今関わっている美容系ECサービスの場合、事業を伸ばす上で表層の美しさなどを含むブランド力が重要な要素になるため、より一層品質にはこだわる必要があります。
スピーディーに質の高いものを作るには、品質に妥協しないマインドセットだけでなく手を動かすスピードが大事です。手を動かすスピードを上げるためには、日頃からデザインのインプット先にあたりをつけておくだとか、FigmaやMacといったツールのショートカットキーをマスターするとか地味なことの積み重ねが効いてきます。
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2. コミュニケーション
ここで言うコミュニケーションとは、エンジニアやPdMなどの他職種メンバーとのコミュニケーションを指しています。
デザインの意図を言語化して伝える
基本中の基本ですね。
ちょっと話が逸れますが、入社して最初の数ヶ月でデザイナーとして信頼してもらうことで、デザインに関する意思決定をまるっと任せてもらえて業務を進めやすくなります。そしてその信頼を獲得するためには、デザインの意図の言語化が大事になると思っています。
ちなみに転職したばかりの頃は、前職が作業中心だったこともあり?考えてることを即興で議論できずしばらく苦しんでました…笑 口頭ではなくテキストで整理して伝えてました🤣🤣🤣
期待値調整をする
経営陣がデザイナーについて詳しい場合を除いて、デザイナーの業務内容だったり提供価値みたいなところを都度すり合わせられると、業務を進めやすくなります。
これは未だに課題に感じていて、デザイナーってどう関わると一番価値を発揮できるのか悩んだり、社内でデザイナーの提供価値の認識が揃ってないと感じることがあります。
皆さんどうしてるんでしょうか?
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3. 組織づくり
デザイナー採用にコミットする
事業が成長するにつれて、次第に自分1人では回らなくなり、採用の話が出てくるかもしれません。
デザイナー採用戦国時代というのもあり、無名スタートアップには誰も応募してくれない悲しい現実があります…。そんな状況だからこそ、一番デザイナーのことを知っているデザイナーが自ら採用にコミットすることが良い採用に繋がるように思います。
とはいえ私も最初は採用しないと人で不足でやばいけど具体的にどうやるん?という感じでした。そのあたりは後ほどお話するメンターや、デザイナーに強いエージェントなど採用をよく知る人に相談して進めていくのが良さそうです。(私もいろんな方にお世話になりました、この場を借りてお礼します🙏)
複数人でデザインを作る体制をつくる
複数人で1つのプロダクトをデザインするには整備が必要になります。例えば、荒れ放題だったFigmaを整理して運用ルールを作ったり、暗黙のデザインルールを言語化してすり合わせたり。
最初は少し手間がかかりますが、一度体制ができると自分1人で作るより圧倒的に早く品質の高いデザインが作れるようになります👍
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4. 成長
メンターを見つける
若いデザイナーがスタートアップの1人目デザイナーになる場合、自分より10年くらいシニアな方にアドバイスをもらえる環境作りをおすすめします。
わたしは経験のない業務でどう進めて良いかわからなかったり、施策で判断に迷った時、アドバイスをもらえる環境があったことでかなり心強かったです。
メンターは前職の上司でも、仲良しの先輩でも、会社が予算出してくれるならデザイン顧問を探して契約しても良いと思います。
とにかく気軽に相談できる機会を、自分で働きかけて確保することが大事です。
謙虚に学び続ける
ここまで色々書いてきたんですが、結局これが一番大事だと思っています。
これまでのやり方や自分の考えに固執せず、自分の失敗や他の人のアドバイス、本などあらゆるものから学んで自分や組織をアップデートしていくことが、成果を出す上で一番の近道です。
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最後に
他にも色々思いつくんですが、長くなりそうなのでこの辺で終わりにします。改めて振り返ってみると、この10ヶ月めちゃくちゃ失敗して学んだな〜と思います。少しは成長してインハウスデザイナーとして良い働きができていると嬉しいな。
ちなみにもし入社当時に戻るなら、開発体制づくりとか、施策の優先順位を考えるとかそういったこともできたらもっと良かったなという思いもあります。(デザイナーの仕事の範疇超えてますが、、笑)
最後に、同じようにスタートアップで1人目デザイナーやってる方、もしくはスタートアップで働くことに興味のある方、ぜひお話しましょう!
あとTwitterでもデザインに関する気付きや知見について発信してるので、よかったらフォローしてください🙏