手が物語る、自分の体を愛せるかの話。
私は占い師の他に看護師をしていますが、先日利用者様のご家族に物凄い気づきを頂いたのでシェアします。
患者さんは90歳の男性で、その奥様は95歳です。ある日ご主人の血圧を測っていると、横にいた奥様が突然わたしの手を見て、
「あんたの手は、なんて綺麗なんやぁ。ツルツルやねぇ。」と言われました。
看護師をしているとお相手がご老人の方が多いので手を褒められることはよくあります。
しかし大抵の場合はこう続きます。
「あんたの手は綺麗やねぇ。私のこの汚い手みてよ。しわくちゃになってしまって…」と悲しそうにされる方が殆どなんです。
でもその奥様は違いました。
満面の笑みでこう言ったんです…
「私の手も見て!歴史を感じるやろ?」と。
その瞬間、その笑顔の明るさに心を打ち抜かれるような衝撃を受けました。
あぁ、この人は自分の手を心の底から愛しているんだな。老いていくことを完全に受け入れているんだなと!!
そして、さらに驚いたことにこう続きました。
「顔も皺だらけやろ?でも、この前また新しいシワが増えてたんや。完全に老いたと思っている私の中にもまだまだ老いるための余白が残ってる。すごいやろ!?あんたみたいな若い人には分からんやろうけど、シワってよく見たら綺麗なんや。」
私は、その方の話す言葉の一つ一つが放つあまりの美しさに涙ぐみました。
仕事中でなければ号泣してたと思います。
体は独自の意識と智慧を持っています。
そのことに気づいたのは最近でしたが、この方との会話の後でゆっくり自分の手を見つめてみたときに、
あぁ、私は私の体に愛されていることを忘れていたんだな…ということを思い出しました。
ずっとずっと私が生まれてきた瞬間から、体は心と魂を愛してくれていたんです。
だから、これをきっかけに私も自分の体の全てを愛せるようになりたいと決意しました。
未だに体型のコンプレックスがあるし、老いていくことは恐ろしいし、怖いです。
でも、せっかく出会えたこの体を全部愛せないまま死ぬなんて絶対にいやだし、全てを受け入れたい!!と思うんです。
だからまずは、体をよく見てみることからはじめます。
奥様との会話後に全身を鏡で見てみたんですね。
すると、よく見れない場所や目を向けるのが怖い場所があることに気がつきました。
観察することと愛することは切っても切り離せないので、まずは毎日全身を鏡で見てみようと思います。
いつか、あの奥様のように自分の手を宝物のように見つめられることができますように。
誰かの手を心の底から美しいと思えますように。
全ての人の心と魂が自分の体と両思いになれますように。
読んで下さり、ありがとうございました!