【小説】いきなり絶体絶命のスパイ活動(1303文字)
俺たちは今、とある施設にスパイのは活動と潜入していた。
「いいか! 何度も言うけど絶対にバレてはいけないぞ。これは潜入調査ということを忘れるな!」
「うん、わかったわかった」
「本当に分かってンのか?」
なんとも雲行きの怪しいスタートとなった。自分が組んでいるバディのやつがどうにも頼りないのだ。果たしてこの任務は上手くいくのだろうか?
とにかく不安になってきた。
「さてと、ダクトの中に入って潜入任務をを開始するぞ。」
「え、嘘ですよね!? こんな狭いところに入れるわけないじゃないですか! 僕 めちゃくちゃ太ってるんですから!!!」
「お前本当にいい加減にしろよ。なんでスパイともあろう者が体を絞ってないんだ。潜入調査のスパイたるもの、ちゃんと体を絞ってないとダメじゃないか」
「だって、この前新発売したコンビニのアイスがうますぎて、それたくさん食ってたらこんなんなっちゃったんだもん」
「もういい、とにかく行くぞ」
こいつと会話しているととにかく疲れる。
「いいか、絶対に物音なんて立てるんじゃないぞ」
「了解でーす」
「本当にこいつ大丈夫か? 」
すると、ゴリゴリゴリゴリッ!と割と大きめな音がなる!
「お前気を付けろと言ってるだろ!(コソコソ…)」
「だ、だってー!(クソデカボイス)」
おいこいつ嘘だろ!? めちゃくちゃ声がでけえぞ! 本当にいい加減にしろよ。
「おい、あんまり大声を出すと居場所がバレるぞ! (コソコソ…」
「ぎゃーーーーー何かのウンコに触れた! あああああああああ!」
「おい、このダクトの中に敵が潜んでるぞぉー!」
「嘘だろ…。バレた」
任務失敗の確率が上がった。敵にバレました。まさに絶対絶命! 一番の敵はまさか無能な味方だとは思わなかった。ここから生きて帰れるかどうか正直わからない。
ただ我々はすでに追い詰められているということは明白だ。ここから2人で生きて帰ることは出来るのだろうか?
「わー、僕のせいなんですか!? 僕のせいなんですか!?」
「うるさい!少し黙ってろ!」
もう過去の失敗をとやかく言ってもしょうがない。今はどうやって生き残って帰還出来るかだけだ。こいつをおとりにして自分だけ逃げれるか!? それだ!
「よし、お前はここで待機だ」
「でもー!でもー!(クソデカボイス)」
「お前完全に場所がバレるだろうが!(ボソボソ…) 」
「はい、見ーつけた」
「あっ、ども…」
完全にバレたのであった。さてと俺たちはこのままキツイ拷問が待っていることだろう。尋問ですべてを吐かせるためにだ。きっとバディの腰抜けの方は全部喋るだろう。
あいつマジでなんでスパイやってんだ? 正直この段階に来るともうどうしようもない。スパイは捕まったら終わりだ。いーや、何かおかしい。
そもそもあいつは本当に信用していいのか。いや、もしかすると元からあいつは相手方のスパイなのか!? クソ、嵌められた! だとしたらあいつなかなかやるじゃないか。
「うわーん拷問やだー!」
「すべて吐きますからー!」
となりの部屋から大声が聞こえてくる。やっぱりそんな訳がなかったか。もし来世でスパイをやることがあったらあいつとだけはもう組まん!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?