分類その20「容疑者の範囲」
ミステリ分類考も20項目に至り、区切りが良いので、この回をもって最終回としたい。
さて、推理小説というものを大きく真っ二つに分けるという暴挙に出ると、私はやはり、クローズド・サークルであるか、そうでないか?という点に絞りたくなる。
どんな推理小説でも、登場人物以外の誰かが事件の犯人になる事はない。少なくとも私は知らないし、ラスト近くになって、唐突に出て来た人物であっても、登場人物には違いないのだから、もしもそのような推理小説が成立しうるのだとしたら、事件が解決しない物語だ。