「シン・ウルトラマン」におけるセクハラより恐ろしい美しさに取り憑かれた者達の狂気
とにかく速い!
1.5倍速で見ている感覚で大変な情報量でした。
私は怪獣の造形をもっとじっくり見たかった。
ピグモンとカネゴンとゼットンしか知らないレベルの私ですが
大変興奮して拝見しました。
リアルタイムで夢中で見ていた世代はどんな思いだったのでしょう。
ウルトラマンを初めて見た長澤まさみちゃんが
「これがウルトラマン。。美しい。。」
と言うのですが、多分これが一番庵野監督が言いたくてやりたかった事なんじゃないでしょうか。
そんなに作品に深い意味や意図はなく。
現在、日本で一番美しい顔立ちと美しくセクシーな肢体を持つ長澤まさみに
「美しい…(私より)」と言わせる。
それほどウルトラマンという造形物は美しくエロティックである…それを言いたい為の長澤まさみキャスティングだったのではないか。
とビギナーの私は感じました。
長澤まさみちゃんがかなり体を張っているので「セクハラだ」「下品だ」との感想が散見されますが、
私はフェミですがあまりそっちの不快を感じませんでした。
むしろ「ウルトラマンの美しさを描く為の比較として日本一の美女をフリに使った」という残酷なマッドネスを感じました。
宮崎駿映画「風立ちぬ」は乱暴に言うと「人の命より戦闘機が大切な男の話」でした。
肺病の嫁の前でタバコを吸い戦闘機設計に夢中な恐ろしい男でした。
その役を「庵野しか出来る(この主人公を分かる)奴はいない!」と駿に言わしめた。
そっちの狂気をチラッと感じました。
(ちなみにこれと同質の恐ろしい男を描いたのはPTアンダーソンの
「ファントムスレッド」だと思います)
「女を女とも思わない」を超越した「人を人とも思わない」という視点が
根幹にあるクリエイティブの奴隷達の狂気。
この狂気が起爆するとものすごいコンテンツ(エヴァンゲリオン)が誕生するのを目撃した私達はまた、
その狂気に屈したまた奴隷でもあるのかもしれないのです。
(↓普段はこんなフェミった話を考えてます)