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2020年の買ってよかったもの / Best things of 2020

年の瀬の金沢で振り返る、今年のお買い物記録。

昨年は福岡の仕事場にて、2019年の買ってよかったもの、を振り返っていました。今年は、年末のメンテナンスを兼ねた健康診断に訪れた金沢で書いています。

今年はハードな出来事が多く、お買いものどころではなかった1年、という印象が残っているものの、振り返ってみると様々なデバイスを買っていました。その中から、買ってよかったと感じている5つをまとめました。

そら豆のような Samsung Galaxy Buds Live

アクティブノイズキャンセル (ANC) 機能付きワイヤレスイヤホンが各メーカーにおける主力商品になった点が、2019年以降のコンシューマー市場におけるオーディオ関連商品の大きなトレンドであったかと思います。

その中で気になったのが、Samsung が Galaxy シリーズのアクセサリとしてリリースした、オープン型の ANC 機能付きワイヤレスイヤホン “Galaxy Buds Live” です。

ANC 機能付きワイヤレスイヤホンは、カナル型と呼ばれる外耳道を塞ぐ構造をとり、塞いでもなお漏れ伝わってくる音を ANC で打ち消すという作りが一般的です。(ご参考 : B&O Webサイト 「アクティブノイズキャンセレーションとは?」 )

一方、Galaxy Buds Live はオープン型、つまり、外耳道を密閉しないため外音が鼓膜に到達しやすい構造を採用しており、 ANC にとって不利な状況で ANC を機能させるという不思議な商品。オープン型と ANC という相反する方向性をどのようにまとめあげているのか、という点に興味を持ったのです。

実際に使ってみると、オープン型の軽い装着感と不思議な効き具合の ANC の組合せが、独特な使用感をもたらすワイヤレスイヤホンでした。多くのシーンにおいては「耳を塞いでいないのに、周りが少し静かになる」という不思議な体験が得られるので、日常的に携帯しています。

他の ANC 機能付きワイヤレスイヤホンに比べると、外音の周波数成分によるキャンセルの得意・不得意の幅が大きいように感じます。どうやら中高域に苦手な部分があるようで、イヤホンを外している時の方が静か、という ANC の仕組みが逆効果となってしまう状況もありました。構造上、克服が難しそうな点ではあるものの、今後のソフトウエア・アップデート次第では、改善される可能性があります。

ファブリック素材がかわいい Bowers & Wilkins (B&W) PX7

仕事におけるミーティングのほぼ全てがオンライン化する中、Zoom、Discord、Microsoft Teams、Google meet、GoToMeeting、Webex Meet、Facetime、Line などなど...とプロジェクトとその関係者ごとにオンラインミーティングツールを切り替えていく煩わしさもさることながら、イヤホンを長時間装着し続けなければならなくなってしまったことが今年最も煩わしさを感じたことでした。前述のオープン型ワイヤレスイヤホンの装着感が軽いとはいえ、耳の中に何かを入れっぱなしにしておく感覚は、なかなか慣れません。

その上、オンラインミーティングが何本も続くため、ワイヤレスイヤホンを充電する合間もなく、気づけばポケットの中には予備のワイヤレスイヤホンが2セット、充電し忘れで3セット目を追加、とイヤホンが増えていく事態に。

そこで、イヤホンを装着し続けることと、ワイヤレスイヤホンのバッテリーを気にしつづける状況から脱却すべく、ヘッドホンを久しぶりに購入しました。

ヘッドホンそのものは、撮影時のモニタリング、映像制作時のモニタリング、DJ、ゲーム、音楽リスニング、とそれぞれの目的ごとに選んだものを複数所有しているので、せっかくならオンラインミーティングにおいて使いやすく、かつ、現在所有していないタイプを選びたいところ。その視点で手元のヘッドホンを見渡してみると、ワイヤレス & アクティブノイズキャンセリング、という昨今のトレンドど真ん中が空席となっていました。

方向性が決まったところで、複数の ANC 機能付きワイヤレスヘッドホンを試聴したところ、レコーディングスタジオや音響機器メーカーのリファレンスに選ばれる数々の素晴らしいスピーカーを世に送りだしてきた Bowers & Wilkins の PX7 がしっくりきました。

PX7 は、ANC 機能搭載のヘッドホンやイヤホンに欠かせない、ある種の色付け・味付けが過剰でなく、ノイズの打ち消し具合もほど良い加減で、個人的に好きな仕上げ方です。装着感やバッテリーの持ちも良く、Samsung Galaxy Buds Live とともに日々持ち歩いています。

PX7 を手に入れた後、ヘッドホンの良さを改めて認識しなおして、DJ 用のヘッドホンを定番の Sennheiser HD25 の APAC 限定ホワイトモデルにリプレースしました。イヤホンに比べてかさばるため、ここしばらくは新たなヘッドホンの購入を避けていたものの、やはり定番には定番の良さがありますね。

コンパクトでバランスの良い Dell XPS 13 9310 + Roost Laptop Stand

昨年、写真や映像制作のお仕事に多用するラップトップをパワフルな Dell XPS 15 に、よりポータブルなラップトップを Apple MacBook Pro 13インチモデルに、それぞれリプレースしました。

その後、今年1月のCESで発表された、MacBook Pro 13インチよりもさらにコンパクトな Dell XPS 13 (9300) を半月ほど試用してみたところ、使い勝手が大変良く、導入を検討。MacBook Pro 13インチもコンパクトですが、XPS 13 はさらにフットプリントが小さいのが嬉しいところ。

しかしながら、Apple M1 を搭載したハイパフォーマンスな MacBook Pro が登場するという当時の噂もあり、なかなか購入に踏み切れませんでした。

そんな中、10月に突如、Dell XPS 13 (9300) のコンパクトな筐体はそのままに、最新の第11世代 Intel Core プロセッサーを搭載する 9310 モデルが登場。

第11世代 Intel Core プロセッサーに搭載された Iris Xe グラフィックスは、これまでの統合型GPU・グラフィックスエンジンよりも大幅に性能が向上することとなり、ポータブルさを求めるラップトップにとって嬉しい進化の方向性です。

これなら Apple M1 を待たずともコンパクトでそこそこ馬力のあるのでは…と期待を込めて発注。結果、すぐに実務に使える、とても良いラップトップを手に入れることができました。

今回発注したのは、第11世代 Intel Core i7 1165G7 プロセッサ、32GB (4267MHz LPDDR4x) RAM、1TB SSD、UHD (4K) マルチタッチ対応パネルで構成し、OS は Windows 10 Pro にしたモデルです。 

Dell XPS 13 (9310) の詳細については、Mobile Tech Review のレビュー動画に詳しく掲載されています。ラップトップを選ぶ際は、 Lisa / Mobile Tech Review のレビューをいつも参考にしています。

Apple M1 搭載 MacBook Pro 13インチ、MacBook Air、Dell XPS 13 (9310) の比較動画も公開されています。

なお、Apple M1 搭載の MacBook Pro 13インチと Dell XPS 13 (9310) のパフォーマンス比較は、この2つの動画をご覧ください。並べてみると、XPS 13 のコンパクトさが良くわかります。

動画内のベンチマークでもわかる通り、Apple M1 のパフォーマンスとバッテリーの持ちは圧倒的ですね。

また、毎度のことながら、マシンごとにキーボード、マウスを選んでいまして、今回は本体同様に軽やかなものを求めて様々に試した結果、以下の組合せとなりました。

スタンドを置く暇もない場合

移動の合間に一瞬取り出して短時間の作業をする、というようなサッと出して使いたいシーンでは、キーボードは本体のものを使い、マウスのみ追加するスタイルとしました。組み合わせるマウスは、シンプルかつコンパクトな Microsoft Modern Mobile Mouse。

USBドングル等を必要とせず、使いたいときに素早く Bluetooth で繋がるので、目的にピッタリのマウスです。

スタンドを置いて使う場合

腰を据えてラップトップを扱う際は、やはりスタンドが欠かせません。昨年はジェネリック Roost Stand 的な NEXSTAND を購入し、このスタイルのスタンドが充分に機能することを確認できたので、今年は本家 Roost Stand を導入しました。

このスタンドと組み合わせて使うのは、Lenovo ThinkPad トラックポイント キーボード II。

長い間、ThinkPad を愛用していた時期もあり、ThinkPad のキーボードとトラックポイント (マウスやトラックパッドの役割を果たす赤ポッチ) の使い勝手を再び取り戻したいと常々思っていたところ、今年の CES にて7年ぶりに ThinkPad トラックポイント キーボードの後継機種が発表されました。

ThinkPad からキーボードをそのまま取り出したかのような、あの素晴らしいキーボードを ThinkPad 以外のマシンでも使えるようになる、素敵なアイテムです。ThinkPad の象徴ともいえるトラックポイントが付いているので、マウスいらずで使えます。

XPS 13 とともに使ってみると、最高のマシンに最高のキーボード & ポインティングデバイスが備わって、言うまでもなく最高です。

気軽に持ち運べる espresso Display 15.6”

ラップトップで少し煩雑な作業をする際には、上記の Dell XPS 13 (9310) + Roost Stand + ThinkPad トラックポイント キーボード II の組合せに加えて、デュアルディスプレイ環境も欲しいところ。

以前、厚さわずか 4mm の Lenovo ThinkVision M14 を仕事場で試用したところ使いやすかったので、導入してみようかと思った矢先、厚さ 1mm 増しの 5mm でタッチパネル対応の espresso Display が届きました。

indiegogo で back していたものの、なかなか出荷されずにいたために、すっかり忘れていました。

8年前、SONY Vaio Duo 11 で初めてタッチパネル対応のラップトップを使って以来、Windows環境のタッチパネル操作を気に入って使っています。ポータブルディスプレイでは、今回初めてタッチパネル対応のものを導入しました。

Dell XPS 13 (9310) + Roost Stand + ThinkPad トラックポイント キーボード II + espresso Display 15.6" を並べてみました。XPS 13 と組み合わせると、15.6インチ Full HD のパネルは、ちょうど良い大きさです。

純正のクリアケースに収めた Apple iPhone 11 Pro Max と比べて、この薄さ。ガラスパネル & アルミボディで構成されているため、少し重量感はあるものの、薄いので携帯しやすく、重宝しています。

順当進化の Satechi 100W USB-C PD Compact GaN Charger

昨年、ラップトップ用のモバイル充電器として Satechi 75W Dual Type-C PD Travel Charger を導入したところ、非常に使い勝手が良かったので、より高出力な後継機種を買い足しました。

USB PD を使って Dell XPS 13 と Apple iPad Pro を同時に充電するような場合、以前のモデル (写真右) では最大 60W + 18W の出力の組合せになります。今回のモデル (写真左) は 60W + 30W の出力で給電可能。1台だけなら 100W もの大出力が稼げます。

今回のモデル (写真手前) と以前のモデル (写真奥) を並べてみると、幅と高さが一回り小さくなり、厚みが少し増えた形になります。

・・・といった具合で、振り返ってみると、 去年の買って良かったものからのリプレースが大半を占める結果となりました。順当な進化を遂げたデバイスが多く、日々使うものをアップデートできた2020年でした。

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