詩『亡国』
もうすぐ命日、だそうです。
夫の国は世界からたかられ、
すっかり痩せ細りました。
これからも、たかられて吸われて
捨てられてしまうのでしょう。
もうすぐ命日、だそうです。
肩こりが、ひどいです。
教室は、社会の縮図です。
例えば博物館にある縮小レプリカ、
ここに住んでいるんだなあ、と
お金を払ってあくびします。
もうすぐ命日、だそうです。
会場付近は、ひどい渋滞でした。
私はとても不思議な気持ちです。
晴れていても、泣いてしまうものなのですね。
前を走る車のナンバーは
幼い子どもの誕生日だそうです。