金ラメ入りガーリーイヤホンは超男前? HIDIZS MS1 Rainbow
こんにちは、あら50りっぷです!
またまた3,999円でおもしろいオススメ中華イヤホンを見つけてしまいました!!
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ポータブルオーディオに強い中国発オーディオメーカーであるHidizs(ヒディズ)は、数年にわたり世界のHi-Fiオーディオを研究し、2014年には初のポータブルプレーヤー「AP100」をCESで発表、2017年にはより小型の「AP60」、AP100後継となる「AP200」を相次ぎ投入し、2019年にはAP60の小型路線をさらに突き詰め、マニアをも唸らせる出来の「AP80 Pro」を発売するなど、DAPカテゴリでの存在感を高めています。今回そのHidizsが販売する超高コスパのイヤホンを購入し、レビューすることにしました。(Hidizsイヤホンのレビューはネットでもあまり見かけませんね)
このHidizsというメーカー自体これまで耳にしたことがなかったので、正直誰かの評価がなければ手を出したくなかったのですが、同社の2020年モデル「Hidizs MS1 Mermaid 」の評価が思いの外高かったので、(こちらは1万円以上の中級クラス機です)今回は値段も3,999円ということもあり、あくまでメーカー入門の興味本位でポチってみることにしました。
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Hidizs MS1 Rainbow
MS1 Rainbowの仕様は非常にオーソドックスでDD×1基のみ。ただ、中華イヤホンで使い回されているDDユニットとは違い、Hidizsが 新開発の10.2mmポリマーバイオダイヤフラム・ダイナミックドライバーということでちょっと期待してしまいます。周波数特性は 20Hz~40Khz、インピーダンスは20Ωとなっています。
<Hidizs MS1 Rainbowの仕様>
ドライバーユニット : 10.2mm 二重磁気ダイナミックドライバー、デュアルキャビティー構造
感度 : 112dB
インピーダンス : 20Ω
ケーブル : 4芯シルバーコートOFCケーブル 1.2m
重量 : 約6g
メーカー説明を読めば、特徴的なのは本体です。ドイツのマクロロン高密度樹脂で作られたシェルは肌にやさしく、形状も大量の耳データをもとに人間工学に基づいて慎重に設計されたとのことです。実際に耳入れしてみると、他の中華イヤホンとは一線を画すほどの気持ちの良い装着感です。KZ ZSTxとほぼ同サイズの小さいシェルはどこを触っても尖った部分がなく、耳入れが本当にスムーズ。ZSTxも耳入れの良さでは定評がありましたが、それに引けを取らないくらい長時間装着していても快適です。フェイスプレートの中央にはHidizsのロゴが控えめにプリントされています。
Rainbowという商品名からもわかるように、ラインアップは全部で7カラーから選択でき(Amazon調べ)、虹色さながらのPOPなカラーが勢揃いしています。どのカラーにも金ラメを施したような化粧が施されていて、見た目はかなりガーリーな印象です! 製造時に色補正を何度も繰り返した結果、どのカラーも素晴らしい色で、きらびやかで透き通った琥珀のように美しい仕上がりになっています。シェルが半透明なので外側から回路を覗くことができますが、約1cmのDDユニットの他には目立つ回路が見当たらず、驚くほど「空間」の多いスッキリした構造になっていることがわかります。
太めのステムはアルミニウム合金製、フィルターも金属でKZの上位機種と同じような高級感があります。きっと音再現のクリアさにも寄与しているものと思われます。ただ口径の細いイヤピースだと差込みがかなり厳しいので注意が必要です。
せっかくのレインボーカラーから1台選ぶのであれば・・・ということで、普段は絶対に身に付けない『レッド+金ラメ』モデルを購入することにしました。
Hidizs純正の4芯高純度シルバーコーティングOFC(無酸素銅)ケーブルは、酸化を可能な限り防止する仕様で、0.78mm 2ピンのリケーブル可能な設計になっています。長さは1.2mで他モデルとの比較ではやや短めの設計になりますが、そのぶん取り回しはしやすくなっています。特徴的なチューブ状のリモコン&マイクユニットや3.5mmピンのハウジング部は軽量アルミ合金製で、ケーブル単体で見てもKZ以上に高級感が漂っています(KZのケーブルは樹脂を多用している)。絡みにくい素材で作られたケーブルはカラーも美しい銅色で、耳あたりも非常にソフトなので、とてもよく考えられた造りとなっています。
またMS1Rainbowはハイエンドオーディオデバイスの認証マークとなっている「ハイレゾ認証」もされていて、ハイレゾオーディオも楽しめるようになっています。
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では、実際にMS1で音楽を聴いてみましょう!
いつも視聴で使用するSedna earfitlight shortイヤチップはソフトタイプですが、今回は黒いハードタイプを使用してみることにします。
これ、ほんとに1DD?
信じられないくらいの解像感です。1DDも初期のものからこんなにチューニングが進化したんですね! なんといっても低音域がイイですね! ベースにかなりの重厚感があって、準ドンシャリの好みのサウンドです。サブベースが強調気味といっても無理やりブーストさせた不自然な音ではないので、中域が遅れたりこもってしまうことがありません。高音も刺さるようなこともなくいい感じに突き抜けてくれます。お気に入りのアカペラグループ『Pentatonix』の楽曲にもぴったり合うイメージです。高音域の音分解はKZ ZSTxのような1DD+1BAハイブリッドイヤホンにはさすがに及びませんが、それでも十分クリアで明るくキレがあって聞いていて楽しい気持ちにさせてくれます。フラットなぶん、聴き疲れしないのはむしろMS1のほうかな? インピーダンスが20Ω、最大音圧(感度)が112dBもあるので一般的なイヤホンよりも音量レベルが高く、スマホやPCの調整では25~30%程度のレベルで十分パワーがあります。
中音域はボーカルを前面に押し出す感じが聴いていて本当に気持ちいいです。男性ボーカルよりも高域の響きのある女性ボーカルのほうが艶っぽくてMS1向きかもしれません。音場はそれほど広くは感じませんが音楽を楽しむには十分で、音の鮮明な分離感のわりには、神経質さや繊細過ぎるところもなく、耳疲れしないサウンドとなっています。ベースを除けば、いい意味で尖ったところのないフラットなモニターイヤホンと言えるでしょう。このところすっかり多ドラモデルに慣れてしまった耳には、DD×1基でここまでバランス良くまとめてしまうなんて信じられません!
購入前の大きな不安をよそに、Hidizs MS1 Rainbowはとても優れものでした。ビルドクオリティーの高さだけでなく、美しい琥珀色の外観、楽しい響きのサウンドと、3,999円のイヤホンとは思えない音の世界に導いてくれます。決して有名なメーカーではないものの、隠れた名品ということばがぴったり来る製品です。
見た目が可愛いのに高級感もあり、KZより2グレードくらい豪華な化粧箱に入ってくるので、彼女へのプレゼント用に選んでも決して後悔しない、高音質オススメイヤホンをレビューさせていただきました。
Amazonからお買い求めいただけます
<HIDIZS MS1-レインボー インイヤーモニターヘッドフォン>
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B086ZSVQ3C/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o02_s00?ie=UTF8&psc=1