聖なるラマダン月

イスラム教の教えにある『六信五行』とは、6つの信条と 5つの行い(義務)で、生活の基軸となっている。その5つのうちのひとつが斎戒である。

【斎戒】《名・ス自》（神仏に祈ったり、神聖な仕事に従ったりする場合に）飲食や行動を慎んで、心身を清めること。

斎戒は、なにもイスラム教に限ったことではないし、ヒンズー教の友人が断食をしていたことがあったのも覚えている。

【ラマダン =  断食月間】

*ヒジュラ暦の9番目の月にあたり、クルアーンの最初の啓示がされた特別な月。
この月の名前がラマダンであって、断食行為そのものを指しているわけではない。

イスラームの義務の斎戒は 年に一度、1ケ月
間連続で行う。ラマダン月以外にも断食はするけれども、1ケ月もの間 続けて行うのはこの月だけである。

その断食月がもうじきやってくるのだ。
すでに1週間をきった。

ところで、断食をやるというと1日24時間!?!?と、これまた時に誤解されがちだが、
んなアホな~~~ !!!  とてもじゃないが、30日間続けられない。

人間は、確かに食べ物を食べなくてもしばら
くは生きていられる(平均的に2,3週間とか読
んだことがある)。けれど、もちろん人にもよるし気温や湿度等の気候にもよるが、水はほんの2,3日摂らないだけでも危険なはずだ。

そんな生死に関わるような過酷な修行なんかでは 全～くない。笑
断食をして死んだ、ってのも無い。

イスラームにおける斎戒は、水も食べ物も全て絶つのはもちろんのこと、それに加えて
喫煙や性交渉の行為も断念することを意味す
る。鼻をほじることや耳かきも。ただし禁じ
ている時間帯は日中の間だけで、夜間は通常
モードだ。なので、その間には むしろいっぱ
い食べ過ぎて、断食月が終わる頃には逆に ふ
くよかになるというのもよく聞く話である。

では、断食を行う時間帯 について話そう。
簡単に言うと【イムサック(夜明けの礼拝の直前)からマグリブ(日没)まで】

ご存知の方も多いかもしれないが、イスラームでは礼拝もまた5つの柱(義務)のひとつとな
っている。1日5回行うのだが、そのうちの
一番最初の早朝の礼拝、の開始時刻の10分前
をイムサックと呼ぶ。このイムサックから断
食がスタートするので、すなわちそれまでには断食前の食事を終えていなければならな
い。日の出時刻のおよそ1時間? 1時間半ほど
前?あたりのような感覚だろうか。

この(1日5回分の)礼拝の開始時刻は、**アザ
ーンやカレンダーや ネットやアプリで誰でも
どこでも知り得るようになっている。
(余談だが、礼拝は各々の開始時刻が来たら
礼拝毎の決められた時間内でならいつやって
もよい。だいたい5分前後ってとこかしらん)

ちなみに礼拝の開始時刻は太陽の日照時間によるので、国によっても変わってくるし季節
でも変わる。たとえ同じ国内でもあっても地
域でもまた異なってきたりもする。そんなわ
けで、断食時間にも長短の違いが出てくるっ
てわけだ。

そして、日中の間に続けたこの断食を解く時
刻があり、それが日没である。
まずデーツから食すことも多いが、この日没と共に許される飲食が、翌朝のイムサックまでの間 可能となる。この夜の間中、飲食. 喫煙. 性交渉も可能である。

断食は胃を休めることになるし、実際は體にとてもいいらしい。宗教とは関係なく、例えば夕食後21時から翌朝10時とか昼12時まで何も食べないでいる ということも、これはこれで體によいと言われている。

イスラームでの断食は夜の睡眠時間帯を含まないし日中なので、喉が渇いたりして慣れるまではちょっと辛いかもしれない。

わたしは改宗以来、イスラム教徒1年生のと
きから毎年 行っている。
喉が渇くよりも腹ペコのほうが強くなることもあるが、それでもまぁ何となくそれなりに
楽しんでやれているような氣はする。

さぁて、 今年も頑張っていってみよう～～!

最後まで読んでくださり
どうもありがとうございました。

*ヒジュラ暦……月の満ち欠けの周期に基づく太陰暦。イスラム暦のこと。

** アザーン……礼拝の開始を告げる呼びかけけ。

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過去にこんなことも書きました。

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