【リハビリ×ChatGPT】構造化プロンプト7要素③:前提条件
前回は、構造化プロンプトの7要素のうち『依頼内容』を説明した。
『依頼内容』はChatGPTの構造化プロンプトにおいて指示の中核をなす重要項目だった。
今回見ていくのは、『前提条件』である。
構造化プロンプトの中では、どのような言葉で、どのような難易度で生成するかという出力様式の一端を担う部分。
読み手、聞き手にとっての分かりやすさを規定する、重要な要素である。
■ 大学教授は小学生にだって教えることができる
大学教授は、その専門分野において、最新の知見を持っている、どころか作り出している。
つまり、超ハイレベル、と言えるだろう。
そんな大学教授だが、教えることができるのはその専門領域の大学院生、大学生だけだろうか。
そんなことはない。
学会でよく行われるところだが、一般公開講座で、専門知識をほとんど有さない一般の方に教えることもできるし、もっといえば、小学生にだって教えることができるのだ。
どうして、色んな知識レベルをもつ聴衆に対して、一人の人間が教えることができるか。
それは、『相手の知識レベルに合わせて出力の難易度を調整している』から。
相手が大学院生なら、エビデンスベースに最新知識を伝えるだろう。
相手が一般の方なら、専門用語を用いずに、分かりやすく伝えるだろう。
相手が小学生なら、言葉づかいも柔らかく、そして面白く、伝えることだろう。
その人が持つ最大スペックの知識レベルと、相手に実際に示す説明はイコールではないのだ。
持っている情報を「どのように伝えるか」という次元がある。
その、聴衆(知識レベル)の条件を指定するプロンプトが、『前提条件』である。
■構造化プロンプトにおける『前提条件』とは?
前提条件とは、ChatGPTの生成物を見る、聞くことが想定される聴衆を指定する要素だ。
前提条件によって、ChatGPTがどのようなレベルで、どのような言葉づかい出力するかが規定される。
前提条件の例としては、以下のようなものが考えられる。
・例①:聞き手は、臨床現場で働く理学療法士です。
・例②:聞き手は、専門知識を持つ大学院生です。
・例③:聞き手は、専門知識を持たない高齢者です。
・例④:聞き手は、小学生です。
例えば、以下のようなプロンプト例が考えられる。
このように、前提条件を明確にすることで、「この生成物、簡単すぎる。(難しすぎる)」という期待とのギャップを最小限に抑えることができる。
■ 『前提条件』の威力(例. 健康のための運動の重要性)
健康のための運動の重要性を例に、前提条件を3つのレベルで明確にした例を動画で見ていただきたい。
どうだろうか。
前提条件を明確に指定することで、生成物を目にする、耳にする人の知識レベルに合わせた出力が可能となる。
前提条件を洗練化することは、ChatGPTが最終的に、どんな難易度で、言葉で生成するかを指定することだ。
次回は、構造化プロンプトの4つ目の要素である『出力条件』について見ていきたいと思う。
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