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朝、起きられない子

それは睡眠不足で…なんて次元の話ではないのが明白。
声をかけても、死んだように反応がない。
息すらしているのか心配になるほど。

学校に行きたくないとは言わない。
時には頭痛や体調不良で休むことも勿論あったけど、基本的には行こうとしている意思は確認できる。
学校帰り友達と遊んでくる事も少なくないし、
原因は学校ではなさそう。

起立性調節障害、うつ病、睡眠障害…検索をかけて出てくる症状はどれも当てはまるようで、でも本質を捉えているようではなくて…

紹介のあったカウンセリングではないクリニックを探すものの、調べれば調べるほどに投薬の問題が気になる。
信頼できそうな医師を見つけられない。

でも家を出る前にブーツを履こうとすると(私服校でした) 手が震えている子。そんな姿を日々見ていると、何かしなければ…と言う想いとともに、今にも壊れそうな子が不測のカウンセリングで より不調に陥る可能性に対する恐怖心が、やはり拭えない。

高校3年の秋頃からは、登校日の半分以上、おそらく3分の2以上が遅刻でした。でも焦らせちゃいけない。私が焦っていたらいけない。
私がリラックスしなければ、この子を追い詰めてしまう。

その思いとともに、こんなに遅刻が多いと大学への査定に響かないのか?ともどかしい。


睡眠の質が良くなるサプリやドリンクも試した。太陽が出れば布団を干して…寝る前にマッサージをしてあげた。もちろん声をかけても中々やらせてはくれなかったけど。
素人としてだけど、出来得る限りの睡眠対策はした。

なんて言っても、受験生。リラックスして過ごせる子の方が少ないよね⁉︎きっと進路が決まったら解消する…それまでの辛抱かな…

楽観視しようにも出来ない中、自分を否定するような言葉を表わすようになった。「どうせ私なんて…」みたいに自分を卑下する言葉。
いくらそれを否定しても耳は閉じてる。
いよいよ事態は深刻に…

何がいけないんだろう…
私がなにか悪影響を与えているのかな
子の不調は親にも伝染する。いくら動じてはいけない、なんて自分に言い聞かせても難しい。
私自身も頭痛や眩暈が重なり、この時期、当時の娘18歳の夏くらいから秋にかけては、正直、人生で1番辛い時だった。

これまで本当に手がかからず、親として子に対して持つ不安とか不満なんて一切無用だった子。それが引き攣った笑顔を見せるようになって、こんなにも何かに苦しんでる。
どうしてこうなっちゃったんだろう。

カミングアウトを受けてから、痛いほどにそれを理解できた。当時のあの子自身は中学校の頃からずっと抱えていた不安がいよいよ行き場をなくしていた。そして崩壊寸前だったのに…当時は何も助けてあげられなかった。

でも明けない夜はない。
本当にそうなの。

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