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自己紹介の難しさについて

「自己紹介」は普通に生活していると、なかなか避けては通れない。

学校や会社などで行われる形式ばったものから、友達に紹介された人に対して、飲み屋で知り合った人に対してなど、簡単なものまで含めると誰しも度々していることだろう。

健全な社会生活を営んでいない私とて例外ではなく、否応なしに自己紹介を迫られることがままある。

しかし、私はこの自己紹介というのが嫌いで、何回やっても一向に慣れれない。できることならしたくないと思う。

何故かといえば、人様に誇れるような経歴がないからというのもあるが、それ以上に、「一般的な自己紹介において言うであろうこと」を話しても、全く自分を紹介した気にならないからだ。

つまり、仕事が、学歴が、結婚の有無が、子供の有無が、趣味が、その他の外型的事柄が、自分を現しているとは到底思えないのだ。

これらについて語るとき、言っていることが間違っていなくても、どこか嘘をついているような気になってしまう。

しかし、だからといって自己紹介で何を語ればいいのかと問われると、全くわからない。

おそらく、人生哲学のようなものを語るのが自分としては1番しっくりくる気がするが、自己紹介でいきなりそんな話をしだしたら頭のイタイやつだと思われて終わりだ。

結局、表面的な事柄を並べ立てるより他ないのだろうけど、そうするとどうしても心がザワザワする。


仕事を入り口に話しても、趣味を入り口に話しても、自分や相手の「己」に辿り着く気がしない。

段々と、全く関係ない人の話をしているような気がしてきて、自己の同一性を失いそうになるまである。

最近は、自己紹介をして人に興味を持ってもらえても、その後の話をはぐらかしてしまい、結局誰とも仲良くなれずに終わる。

どうすれば相手に変な人間だと思われず、自分が思う自分を紹介できるのだろうか。

望むらくは、そんなことをいちいち考えず、もっとカジュアルに人付き合いをすることだが、それが一番難しい。


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