今日のお勉強 毒草であり薬草であり
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世に毒といわれる植物が薬であったり、薬といわれる植物が毒であったり、食べられる植物がじつは毒であったりと驚いてばかりです。
しかも中村先生の著書に危ない野草が25種類掲載されていますが、キツネノカミソリだけに生薬名がなく24種類に生薬名があり、危ない野草も薬として古代から使われているということになります。
他にも中村先生のブログで連載されている「植物の偉大な知性」で、なぜ植物が捕食者に対して毒を持つようになったのか、化学的な根拠と生命の成り立ちなどを述べて持論を展開されています。
野草・薬草・漢方薬の深淵な世界を見る思いです。
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最近薬草の勉強で韓国ドラマ「ホジュン」を見ていますが、
漢方薬「附子」(ブシ)のシーンが出てきました。
附子とはトリカブトの根っこのことです。
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トリカブト群生
猛毒のトリカブト!!
(長野の山できれいな青い花を見つけて、後になってトリカブトと知ったときの怖さ!)
ホジュンは宮中の医者になるために科挙試験に挑戦します。
試験場に向かう道中で瀕死の貧しい老婆を助けます。
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附子
その処方箋には附子が入っていました。
老婆の息子に附子入り漢方薬の飲ませ方を、充分に教えて、注意を促して、ホジュンは試験場に向かいました。
病人の治療をしたおかげで、試験に間に合わず田舎に戻ります。
田舎で病人の治療を施すホジュンの前に
元気になったはずの老婆をおぶった息子が現れます。
''薬のせいで目が見えなくなったんだー'''
怒りで刃物を振りかざします。
附子の副作用でした。
ホジュンは治療に使った附子の残りの量では、副作用がおきるはずはないと言いました。
老婆の息子は
その薬が良く効くので附子を買ってきて飲ませ続けたとのこと。
ホジュンは愕然とします。
貧しい農民が高い附子を買えるはずがないと思い込んだホジュンにも多少の責任があります。
必死で治療に当たり
附子中毒を治しました。
ドラマを見て
猛毒のトリカブトが附子という薬になるということ。
用量を間違えると中毒をおこし大変なことになるということ。
を教えてもらったのでした。
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白色のトリカブト
毒草として意図的に使うのではなく、野草は似たような形状が多々あるので、似た草を間違えて使ってしまうということも起こりうるわけで、気をつけなきゃと身が引き締まる思いです。
つい先日ツバキとサザンカを間違えたばかりです。
野草採取でノビルを採取しましたが、団地内だったのでスイセンと間違える危険性もあります。幸いにして葉っぱと根っこがニラ、たまねぎの匂いだったので、ノビル確定でしたが。
薬草・野草の勉強中です。
薬草・野草料理をするには充分な配慮と知識が必要で冒険的な行為はしてはいけないと心から思ったのでした。