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アイオーンの騎士

イオンをふらふらしていたら「AC」と書いてある旗を見かけた。
なんだろうと確認したらイオンシネマと書いてあるようだった。

イオンの頭文字って「e」じゃなかったっけ?とか思っていたのでちょいと面白い気がした。

電荷を帯びた原子のことかと思ったらアレはionだった。
Aeonとなったらアイオーンと同じでは?などと思ったら果たしてそうだった。

アイオーンは懐かしい響きがすると思ったらユングの著書のタイトルにあったやつや。なんかアリオンみたいでカッコいいなあくらいの感想を持っただけで全く読もうともしなかったけど。

ちょいと調べたら「デミウルゴス」というのが出てきて、なにで出てきたんだったか、万能の唯一神を廃して「機械仕掛けの神」として出てきたようなとかって、お!?ってなった。

しかしデミ~と機械仕掛けの神の2つをつなぐ情報に全然たどり着かない。やっと「カードファイトヴァンガード」なるものに「機械仕掛けの神デウスエクスマキナ デミウルゴス」というのを見つけた。ありがとうヴァンガード! (?)

アイオーンとは、ギリシア神話では「時間の神」、哲学では「永遠」という概念存在として扱われ、グノーシス主義においては諸神を(総称して)アイオーンと呼称するらしい。

『アイオーンは「時代」や「ある期間」を意味し、占星術における魚座の時代、水瓶座の時代などの時代と通じるところがある。魔術オカルトにおいては、「テレマ」の概念と関係する。世界の文化一般に、様々な時代があり、特徴のある時間の期間があるという概念は一般である。

一方、アイオーンを哲学的に思索して行くと、この現象世界における時間のありようがアイオーンであるとも考えられる。歴史もまたアイオーンで特徴付けられる。このような背景で、プラトンはアイオーンを「永遠」の意味で使ったことが知られる。

ギリシア神話編集

ギリシア神話自然現象擬人化して精霊と見なしたが、抽象概念なども神と見なした。時間の神は、クロノスが有名であるが、季節秩序女神としてのホーラーもまた存在した。

アイオーンもまた神と見なされ、当初の意味はともかく、永遠・永劫を象徴する神ともされた。通常、「時間の神」として知られる。』


・デミウルゴス : プラトンのティマイオスに登場する世界の創造者。ギリシア語で職人・工匠の意
(イデア界に対して) 物質的世界の存在を説明するために記した。

・グノーシス主義におけるデミウルゴスは創造神話の創造主。「プレーローマ」(イデア世界に相当する)のアイオーンを模倣して、この世と人間を創造したことになる。

「ソピアー神話」
グノーシス文献においては、アイオーン・ソピアーはプレーローマにおける最低次のアイオーンであったが、知られざる先在の父(プロパトロール)を理解したいという欲望に取り憑かれたことにより、彼女はプレーローマより落下し、分身アカモートを生み出し、アカモートは「造物主デミウルゴス」を生み出した。

この世と人間は、いかに考えても不完全な存在にしか見えない。イデアの模造であるとしても、それが完全であるならば、この世も人間も完全に近いか完全な存在であるはずである。
然るに、経験や現象が教えることは世界と人間の不完全さであり、「悪」の充満するこの世である。

そうであれば、デミウルゴスの創造が不完全なのであり、イデアの模造がかくも不完全で、悲惨で崩壊する儚いものである根拠は、模倣者の能力の欠如と、愚かさにあるとしか言いようがない。

不完全を完全にしていくのが、今のこの世の姿である。現在も創造の最中である、ということなんだとか。

『、グノーシス主義は、以下の点をふまえた神話を創作することが一般であると考えられている。

  1. 反宇宙的二元論: ”この世界は悪”であり、この世界を創造した劣悪な神とは別に、善なる「至高者」が存在する。

  2. 人間内部に存在する「神的火花」「本来的自己」への確信: 人間は、劣悪な造物主に創造されたが、人間の内部には至高者に由来する要素が閉じこめられている。

  3. 人間に「本来的自己」を認識させる啓示者・救済者の存在: 以上のことを知らない人間に対して、至高者の下からそれを知らせる使いがやって来て、認識を促す。

この「至高者」の下には、至高者に由来する諸々の神的存在があり、グノーシス主義の創作神話では、この神的存在を「アイオーン」と呼ぶ。』

グノーシス : (古代ギリシア語 )認識・知識の意


おわりに

前述のように「デミウルゴス」については、ニーチエの(「神の死」の)頃に、”世界は物理的に存在してるだけ”的に登場した「機械仕掛けの出来損ないの神」といった程度の認識しかなかったので、今回調べてみるキッカケをくれたイオンさんには感謝です。



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