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意外と知られていない、日本人出演の北米映画・ドラマ3選

アイキャッチ画像引用元:moviewalker
北米の映画で主要キャストにアジア人が起用されていると、少し嬉しい気分になります。それが日本人だと尚嬉しい。

ハリウッドで有名なのは渡辺謙、真田広之、菊地凛子あたり。この前真田広之と揃ってSHOGUNでエミー賞の主演女優賞をとった、アンナ・サワイ(澤井杏奈)も今後活躍するでしょう。日系アメリカ人なら福原かれんかな。ただ、ハリウッドで活躍しているアジア系と言えば中国系、韓国系の人が断然多いですよね。言語の壁に加えて、日系人自体が中国系、韓国系と比べると圧倒的に少ないことも関係しているのかな。

でも、たまに意外な日本人俳優を見かけて驚くこともあります。ここでは、上に書いたような既に国際的に広く知られている俳優以外で、日本人が出演している北米映画・ドラマを3つ紹介します。本編のネタバレはなし。

永遠の僕たち (2011年)

出演:加瀬亮

引用元:シネマトゥデイ

今回紹介する映画の中では一番知名度が高いかな??あと、加瀬亮も海外の作品に参加していることが割と多いと思う。

この作品で加瀬亮はカミカゼ・パイロットの幽霊を演じています。わかってる。ちゃんと説明するから。
主人公のイーノック(ヘンリー・ホッパー。デニス・ホッパーの息子)は両親を事故で亡くして以降死にとらわれ、赤の他人の葬式に出たりする変わった青年。いつものように出席した他人の葬式で出会った、病気で余命幾ばくもない女の子アナベル(ミア・ワシコウスカ)と恋に落ちます。そんな彼の唯一の親友が加瀬亮演じる幽霊のヒロシ。ヒロシはイーノックにしか見えません。
ヒロシのキャラ設定は、おそらくカミカゼが死と強く結び付いているからでしょう。(ちなみに監督のガス・ヴァン・サントはマシュー・マコノヒーと渡辺謙出演で、富士の樹海を舞台にした映画「追憶の森」も撮っている)

と言っても、作品のトーンは割と軽く、ヒロシは当時のパイロットの格好をしている以外はフツーのおとなしめの若者。主人公とゲームをしたり、とりとめもない会話をしたり。
加瀬亮は帰国子女なせいか、多少の訛りはあれど英語はかなり流暢。演技のテンションが日本語での演技とあまり変わらないのが印象的だった。

GIRLS/ガールズ season5 (2016年)

出演:水嶋ヒロ

引用元:realsound

アメリカで「リアル版SEX AND THE CITY」として大ヒットしたドラマ。私はかなりハマっていましたが、日本での知名度はイマイチな気がする。
このドラマは、生活費がえげつなくかかるNYで全然キラキラしていない日常を送る、四人の若い女の子達をメインに展開します。ちなみに、まだブレイク前だったアダム・ドライバーも主要キャストとして出演している。
season5でメインの女性キャストの1人ショシャンナ(ゾーシャ・マメット)が、新卒で入った会社で突然東京への転勤を命じられます。その東京支社にいる爽やかイケメン同僚を、水嶋ヒロが演じています。

これって日本で話題になったりしてたっけ??私が情弱すぎて知らなかっただけ??
何の事前知識もなしに、突然アメリカのドラマに水嶋ヒロが出てきた時の私の衝撃を想像してほしい。
私は水嶋ヒロについてよく知らないけど、「メイちゃんの執事」(未見)のときは日本の芸能界の王子様みたいな存在だったのに、歌手の絢香と電撃入籍して以降干されて「絢香のヒモ」と呼ばれてディスられていたイメージ。

でも全然ヒモじゃない!たった2話とは言えどアメリカの大人気ドラマに出演して、英語の台詞だってこなしてるんだから!!
水嶋ヒロも加瀬亮と同じく帰国子女なので、英語は結構達者だったと思う。ちなみに、ドラマでは日本語で喋るシーンもあるけど、その時水嶋ヒロの演技がすごく上手く感じた。今まで彼の演技が上手いと感じたことがなかったのに、(英語の演技と比べると)めっちゃ上手い!と思っている自分にも衝撃を受けた。いくら英語が流暢でも、ただ喋るのと演技をするのは全然別なんだろうな。
やっぱり、日本語と英語で演技に落差を感じさせない加瀬亮ってすごいなと感じた(結局水嶋ヒロディスりでごめん)。

スコット・ピルグリムVS.邪悪な元カレ軍団 (2010年)

出演:斉藤 慶太・祥太

引用元:moviewalker

今回の記事のタイトルがアメリカ映画ではなく北米映画となっているのは、この映画がカナダ映画だからです。
エドガー・ライト監督作品の中では地味目かもしれない。と思っていたらNetflixでアニメ化されたらしいから、意外と人気だったのかな?いや原作のコミックが人気なだけか??

バンドをやったりアジア系の女子高生と付き合ったりフラフラ生きているスコット・ピルグリム(マイケル・セラ)が、エキセントリックで謎めいた、サブカルオタクにとっての理想みたいなタイプのラモーナ(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)に一目惚れする。しかし、ラモーナと付き合うためには彼女の元カレ達を倒さなければならない…全体的にゲームの世界っぽい、普通に笑えて面白い映画。

双子の俳優として「キッズ・ウォー」などで活躍していた斎藤慶太・祥太が、ラモーナの元カレのうちの二人として出演しています(上に貼った画像の両端)。確か日本人の双子のミュージシャン??役だったと思う。でも歌を唄うわけではなくターンテーブルを前に空手の構えみたいなのをしているだけだった気がする。そして二人の背後から謎のドラゴンのビジョンが現れたりもする。ちなみに台詞はゼロ。

おそらく今の時代だと「ステレオタイプ的」と批判される類いのシーンだけど、正直私はそんなに気にならない。この映画のノリからして、そんなに深刻になるようなものではないと思うんですよね。
あと、この映画は有名アーティストのBeckなどが音楽を担当していて劇中の曲がかっこいいんですが、斎藤慶太・祥太の出演シーンの曲が特にかっこよかったので美味しいシーンだと思う。


最後に、ハリウッドで知名度がある御三家(渡辺謙、真田広之、菊地凛子)に共通している特徴は、皆目がとても大きいところだと思う。英語での台詞まわしが完璧ではないからこそ、この3人は目の演技を最大限まで引き出していることが多い。特に渡辺謙。

今回挙げた加瀬亮と水嶋ヒロは英語が結構上手かったけど(少なくとも渡辺謙と菊地凛子よりは上手いと思う)、そこまで北米でブレイクしていないのはそこが関係しているのかな。いや、もちろん二人とも単に仕事の方針とかの関係かもしれないけど。
でもSHOGUNに出演した浅野忠信が演じたキャラはアメリカでは大人気だったし、エミー賞で助演男優賞にノミネートされていたから、目が大きい人以外もブレイクのチャンスの兆しが出てきたのかも。浅野忠信は過去にビッグ・バジェットの「マイティ・ソー」に出てたけど、その時は空気のような存在感だったように思う。

これからもっともっと日本人俳優が活躍する時代になりますように。

それではこの辺で。

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