【観劇】明治座『ゲゲゲの鬼太郎』
舞台 ゲゲゲの鬼太郎 公式サイト (gegege-stage.jp)
8月13日ソワレと15日東京千秋楽を観劇してきました。
本当は3日マチネと15日だったのですが、関係者にコロナ陽性者が出てしまい3日は中止に。
11日ソワレを急遽取ったのですが、中止期間が延長になり、11日も中止に。
さすがにこの時は心が折れかけました。
気を取り直して、13日ソワレを予約しました。
なんとか予定通り2回観劇が叶いました。
一部が中止になったことで、わたしが観た回はかなり埋まっていましたが、そうでなければ空席が目立つ日もあったと思います。
水木しげるさんが鬼太郎で伝えたいことは、現代にも通じつものなので、今あえてやることに意義はあると思いますが、既存の明治座ファン層には、「なぜマンガ?」「なぜ鬼太郎?」
良く知らない出演者が名を連ねているし…だったでしょう。
明治座公演は数年に1回くらい観劇しますが、明らかに客層が違います。
当然ですよね。
2.5次元で活躍している
荒牧慶彦さん
立花裕太さん
元宝塚歌劇団男役の
七海ひろきさん
浅野ゆう子さんが脇にいると言っても、なかなか厳しいですよ。
明治座さん、昨今2.5次元にも場所を提供しています。若いファン層を獲得する目的もあると思いますが、演目のバランスはなかなか難しいですよね。
伝統ある劇場なので、興行は厳しいでしょうが、がんばってください。
さて、ストーリーはこう
困ったことがあったら人間がゲゲゲの鬼太郎(荒牧慶彦)に手紙を投函できる妖怪ポスト。
最近依頼がなく不審に思ったねこ娘(上坂すみれ)が妖怪ポストを張り込んでいると…
ねずみ男(藤井隆)が依頼を勝手に受けていた。
とある村で、天邪鬼のリン(七海ひろき)が現れ人間の邪魔をする、と聞いたねずみ男は、
「これで天邪鬼を退治できる」と、村人たちに妖怪に効く 薬を売りつける。
鬼太郎と目玉おやじ(声:野沢雅子)は、人間が直接、天邪鬼と対峙するのは危険だ
と村へ駆けつけ、村人のタケル(立花裕大)と出会う。
タケルは「石垣を壊すのは危険だ!」と村人に訴えるが、皆、聞く耳を持たない。
騒動の最中、仲裁に入ろうとした目玉おやじは瀕死の重傷を負ってしまう。
瀕死となった目玉おやじは砂かけばばあ(浅野ゆう子)が待つゲゲゲの森に帰り、看病されることに…。
人間からは「妖怪」だと恐れられ妖怪からは「人間の味方」と敵視されるリンに、鬼太郎は親近感を覚えるが…。
脚本じたいは、もう少し短くできたのではないかと思いますが、水木しげるさんが鬼太郎に託した思いはしっかり伝わりました。
人間族、妖怪族、幽霊族、もしかしたら地球上にはもっと種族があるかもしれません。彼らが差別を受けることなく、普通に生活していける地球になりますように。
これは男女差別、人種差別がなく、性同一性障害の方、恋愛対象が同性の方が不利益を被ることなく生活できる世界にしましょうってことと同じなんです。
世間というものが考える「普通」がけしてオールマイティではないってことをわたしたちは肝に銘じておかないといけないですよね。
天邪鬼リンを演じた七海ひろきさん
お兄様~~相変わらずカッコ良かったです~~明治座は3回目ですね。もはや別荘と呼んでもいいくらいですよ。
赤い衣装も似合ってました。あの角でツンツンされたい。
役の中で一番激しいキャラクターで、それをやっているのがお兄様っていうのがツボ
めいっぱいドスの効いた声をだしているけど、良く通るし、早口セリフでも一言一言が綺麗に聞き取れる。
お役として生きているときのお兄様は、鬼っぽいじゃなく、鬼そのものでした。
口は悪いけど、心優しいリン。
村を守ってきたのに、悲しいね。
封印された岩の中で、タケルを見守っているのかな?
鬼太郎を演じた荒牧慶彦さん
普段は控え目ですが、言うべき時には言う姿に鬼太郎の意志の強さを感じました。
鬼太郎のスタンスは揺るがない。
まずは話し合い。妥協点を探す。(たいてい上手くいかない)
どちらの見方でもないが、基本損得勘定していない方の見方をする。
一人の犠牲で十人が助かるなら、そちらを選択する。
決断する時は速く、迷わない。
けっこうドライ。
このあたりの感性は狩猟民族的な気がします。
今日、ゲゲゲの森からタケルが住む村へ移動中、一反木綿がカラスに引っかかってしまったのですが、アドリブを入れて冷静に対処していましたね~
ああいうちょっとした小芝居が出るのが舞台の楽しみですよね。こういうハプニングがあるから観劇は止められない。
鬼太郎はぼそぼそしゃべることが多いのですが、それでもセリフは良く聞き取れました。お兄様同様、しっかり発音しているのでしょうね。
ところで今回、鬼太郎は妖怪ではなく幽霊族の最後の生き残りということを知りました。子供のころ、あんなにアニメを見ていたのに…
浅野ゆう子さん
美しい砂かけ婆でした。おそらく還暦過ぎていると思うのですが、相変わらずお綺麗でしたね。
立花裕太さん
タケルとタケルのおじいちゃんと二役だったのですが、おじいちゃん役の方が乗っていたというか、老け役がお上手でビックリしました。
公演はこの後、大阪の梅芸に行きます。
梅芸は中止にならず、走り抜けられますように
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