小布施ワイナリー ソガ・ペール エ フィス オーディネール シャルドネ樽 2020
今日は、小布施ワイナリーのオーディネール シャルドネ 樽 2020を開けようと思う。
小布施ワイナリーの場合、自園ブドウは「ドメーヌ・ソガ」、買い葡萄は「ソガ・ペール エ フィス」と記載する。知っている人にとっては常識だが、初めて買おうという人は、知っておいてもいいことかもしれない。
このオーディネール シャルドネは「ソガ・ペール エ フィス」であり、次の写真にある「角藤農園」のシャルドネを使っている。角藤農園ものには「シャルドネ クロ・ド・カクトー」というものもあるので、そのセカンドラインだと思えばいい。2310円くらいが正規の値段となる。ちなみに「クロ ド カクトー」は2750円であり、比較的安価に楽しめるワインである。
小布施ワイナリーといえば、長文の裏エチケットが特徴で、読みごたえがある。このオーディネールは、ステンレスタンク発酵と、樽発酵とのアッサンブラージュ(ブレンド)ということも書いてある。そのためか、樽由来の香りは解体されて、ほんのりとした甘みとして感じられ、炒めたバターのような雰囲気を醸し出している。
こんなに早く飲むことを想定していないのではないか、という疑問を抱かせるのが、小布施ワイナリーが使うDIAM10という合成コルクである。とても長い。
フランスの大手コルクメーカー「Diam Bouchage」社のDIAMシリーズは1から30まである。数字は、品質保証年限である。詳しくは、永柳工業のHPをみるといい。
そんな10年の品質保証のコルクを使っているオーディネール シャルドネ 樽なのだ。2000円台の日本ワインとしては破格であると思う。
色は黄金色に近い。意外に濃い色だなと思う。樽のせいなのか、葡萄の熟度のせいなのかはわからない。ただ、いい色だ。粘度もあるし、清澄性も高い。2011年のオーディネールを2020年に開けたが、枯れたとはいえず十分に生きていた。このオーディネールも、じっくりと瓶熟することで、もっと滑らかなニュアンスを身にまとうことになると思う。
さて、香りだが、バター、はちみつ、かりん、そして、若干のハーブ。開栓して時間がたつと、白い花の香りもムンと薫ります。
味わいは、熟したグレープフルーツ、オレンジの柑橘、かりんのはちみつ漬け、ちょっぴりの塩味、ハニートーストのニュアンス。焦げたにおいはなく、樽香が溶け込んでいるいい香り。
余韻には若干のミネラル感。ソーヴィニオン・ブランだと、このミネラルがかなり来るんですが、シャルドネだと、柔らかく和柑橘の果実味にマスキングされています。
樽香いらないという人も多いですが、甲州にしても、シャルドネにしても、じっくりゆっくり飲むには樽をまとわせた方がいい場合もあると思います。というわけで、オーディネール シャルドネ樽 2020は、おすすめです。