掃除をする、ぬるいコーヒーを飲む
朝起きると「カッカッカッ」と不快な音が私を苛立たせた。
この間クレーンゲームで獲ったメタルブラザーズゆらゆらソーラーだ。
獲れた時はひどく気に入っていたのだが、最近はこいつを暗所に閉じ込めたい衝動に駆られる。
今日こそは黙らせようと思い、カーテンを開けると心地の良い日差しが私を照らす。起きたばかりの私の視力を気にしているのか少し遠慮気味だ。
ちょっとした音に苛立ち、手を下そうとしている私自身が情けなく感じ、とりあえず今日は彼らを許すことにした。
その後は二時間ほどの用事を済ませ、家に帰宅し掃除をすることに。
実に2か月ぶりの掃除だ。
ペットボトルだらけで掃除をしようとも思わせない私の部屋を掃除させたのは言うまでもなくぽかぽかとした今日の気候だ。
カーテンを開け空気を入れ替える。そうすると窓の桟に蓄積されていた埃が待ってましたと言わんばかりに部屋中を飛び回る。
この地獄を見て、さらに掃除をすることを固く決心したのであった。
脱ぎ捨てられた服を部屋の外に運び出し、ペットボトルを粗方片付けると案外部屋は綺麗になった。
この程度の散らかり様ならもうひと月ほど掃除まで待ってみても良かったかもと思いながら雑に掃除機をかける。すると見違えるように部屋がきれいになった。
掃除の出来に大満足した私はローソンのボトルコーヒーをのどに通すことにした。しかし、これがぬるいのなんの。
少し前までは気温が低かったので部屋に出しっぱなしにしていても冷えたままだったので油断していた。ぬるいコーヒーはあまり好きではない。
これからは定期的に冷蔵庫にしまう必要がありそうだ。
春の功罪を痛いほど感じた一日だった。